15/08/07 14:51:43.03 WkPA3b6zK
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作品と発言が世界的に注目されるインド人のブッカー賞受賞作家アルンダティ・ロイは、
対立する国が核兵器をそれぞれ所有することにより、恐怖の均衡を図るという
「抑止力論には根本的な欠陥がいくつかある」と主張している。
第1の欠陥は「敵の心理の完全且つ精緻な理解を前提としていることだ。
自分を思いとどまらせる滅亡の恐怖が相手を思いとどまらせると決めてかかっている。
それで思いとどまらない相手はどうするのか?」としたうえで、それを「特攻精神」と表現する。
米国の保有する核兵器は9・11の同時多発テロ事件を防げなかったし、
こうした自爆テロの脅威は減るどころか、いまも増大しているのが現実だ。
ロイが第2の欠陥としてあげるのは「抑止力が恐怖の上に成り立っていることだ。
しかし恐怖は知識の上に成り立っている」としたうえで、
「印パ両国を見通しのきかない濃霧のように覆っている無知と文盲の程度を考えると、
抑止力は働かないし、働けないだろう」と指摘する。
教育を受けた人々ですら、基礎的な核の現実を把握できていないし、
核兵器は、より大きな爆弾でしかないと考えている学生もいるうえに、
残余放射能の問題、それが遺伝子に及ぼす問題については、ほとんど誰も知らない状況だ。
核抑止論者は、絶望的に時代遅れなんです。