10/12/12 05:11:03
新造されたフリーデン。以前はなかった機体もチラホラ見える
艦長のジャミルが目を惹かれたのはMSではなく、Gファルコン…彼の友人が乗っていたもの
冷たいその翼に手で触れて、少し撫でていた
パーラ「へへへ。中々イケてるだろ?アタシのGファルコン」
ジャミル「…すまない。私にもコレには思い入れがあるのでな。つい…」
パーラ「別に触ったから怒ってるわけじゃねぇよw」
そうして彼女。パーラ・シスが明るく笑う
パーラ「なぁ?Gファルコンへの思い入れ…それってなにか聞いてもいいかな?」
ジャミル「…………」
パーラ「あっ…もしかしてマズイこと言った?」
ジャミル「いや、ただ美談というワケではない。単純に話たくない思い出だ」
パーラ「ご、ごめん」
その機体はいつもガンダムと共に在った
支援機だから、という意味ではなく。ジャミルが知る限りでは共に在る。パートナーとしてだ
自分とガロード。二人のガンダムのパイロットに、彼女を含め二人のGファルコン乗り
ジャミル「15の時は何を考えていた…?」
パーラ「へっ…?」
ジャミル「そう聞かれたことがある。15年前の私は、生きることだけを考えていた」
パーラ「…………」
ジャミル「ただ生きることだけを…私も必死だった、今思えば友と呼べる人間は少なかったかもしれん」
パーラ「もしかしてその友達って言うのが…」
ジャミル「………っ!」
ジャミルは軽率な自分を恨んだ。15年前に学んだハズなのに、何度過ちを繰り返すのか
縁起のいい話ではない。増してやこれから戦いに出る15歳の少女にする話では
パーラ「いいんだ。聞かせてくれ」
ジャミル「すまない…この話は止そう。これ以上続けると私はガロードや君を失ってしまいそうだ」
パーラ「そっか…そりゃ怖い…w」
ジャミル「私はコレ(Gファルコン)に助けられた…今度は私の番だ。君たちの未来は私が守ろう」
後ろ背にそう言いながらジャミルは離れて言った
その背中は強い意志と、そして寂しい決意からなのかとても大きく感じられ