ガロードとティファの後日談9at X3
ガロードとティファの後日談9 - 暇つぶし2ch243:通常の名無しさんの3倍
10/11/20 05:14:34
少女は暗闇の中を走っていた
ただひたすらにこの暗く冷たい暗闇の中を走っていた
どこまでもどこまでも走っていた
この深い深い暗闇の中から抜け出したかった
だがどこを見回しても抜け出しそうにもなく
どこまで走っても出口へたどり着きそうにもなかった
なぜこんなことになったのだろう
自分はどこまでも続くこの牢獄に閉じ込められなければならないのか
いやだ いやだ いやだ  助けて…助けて…助けて……
少女の悲痛な言葉は空しく響くだけ
とうとう少女は崩れ落ちるように座り込んでしまった
少女の瞳から一粒の雫がこぼれる
「……ード、ガロード……」
少女は呼ぶ 彼女にとって誰より何よりも大切な存在の名前を
「ガロード……ガロード……ガロード……」
彼女はその名を何度も呼ぶがその声に答える者はいない
「ガロードォ……」
少女の意識は悲しみの中で闇の中へ落ちていく 何度も大切な存在の名前を呼びながら………

「おい……おい、ティファ、どうしたんだよ!?」
「ううっ、……ガロード……ガロード……ガ、ガロード?……」
「やっと起きたか……ティファどうしたんだよ?さっきからうなされてたみたいだけど……」
少女ーティファ・アディールは意識を取り戻す。
彼女のぼんやりとした思考で判明したのは、ここはあの冷たい暗闇でなく暖かいベッドの中ということ
うなされていた自分を目の前の少年が起こしてくれたということだ
(ガロード……)
あの夢の中でずっと捜し求めていた少年ーガロード・ランは
ティファの隣で優しい笑顔を浮かべて彼女を見つめている
(やっと……会えた……ガロード……)
「なあ……ティファ……どうしたんだ?あんなにうなされるなんて普通じゃ…っておい、ティファ?」
ティファは唐突に彼の胸に飛び込んで子供のようにワンワン泣き出した
今までの彼女を知るつもりであるガロードですらここまで泣いたティファは見たことがなかった
「ど、どうしたんだよ?ティファ……」
ガロードは突然の行動に混乱するが彼女はその質問には答えずにずっとガロードに体を預けて泣き続けていた



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