10/11/13 23:54:49 1nhIOz0m
(^~^)o#モグモグゴッソウサン
教授は眼鏡をかけるとドアに向かう。
と、外側ドアが開く。
「無用心じゃないの?」男沢は教授を一瞥すると机の上のノートを取る。
「在室中に鍵をかける必要はないが」
「外には不在って出してるくせに?」コンコンとノートの背中で机を叩く。
「ってか…遅かった?」半ばほうけている喪子と入口で壁にもたれる教授を見て男沢は言う。
「やっぱり焦った?」ソファのひじ掛けに腰かけた男沢は教授を見る。
「あの…一体何なんですか?ゲームですか?私をからかわないで下さい!訳わかんない!」
男沢からノートを奪うと喪子は目から涙を零し、立ち上がる。
腕を掴もうとした男沢を、壁から体を起こした教授をり抜け、喪子は部屋を出た。
追い掛けようと立ち上がった男沢を教授が制す。
「やめろ」
「顔は全然似てねーのに、変なとこ合うって、やっぱり血かね?」「と言っても半分だろう」
窓際に移った教授は遊歩道をずんずん歩く喪子を見ている。
男沢が横に立つ。
何もないところで喪子は派手に転び、慌てて起きてまた歩き出す。
「お兄ちゃんなんだから我慢しろよ。」
「今まで散々譲ってきただろ?」
「喪野さんは玩具や本じゃない」
「だから譲る気は更々ない」
「まだあんたのモンじゃない」
男沢は踵を返すとバタンと大きな音を立て、部屋を出ていった。
「面白い」椅子に座った教授は自分の唇を撫でてひとりごちた。