10/11/11 07:33:22 KSlHU2Ot
見ず知らずの男がでてきた夢を忘れないうちに肉付け妄想。
大学で目立たずひっそり存在する喪野喪子、私。
今日は二度寝をしてしまい、好きな講義の開始5分後、1番後ろの席に忍び込むように座った。
講義開始後20分程の時、後入口から人が入って来た。
図書室でよく一緒になり、ちらほらと話すようになった男沢だった。
空席はいくらでもあるのに自分の隣に座る男沢。
しばらくすると喪子のノートを覗き込んでくる。
どこまで講義内容が知りたいのかと、少し男沢のほうにノートをやる。
するとカリカリ、と何か記入している。字間違えてたかな…
戻されたノートを見るとカタカナで「スキ」と書いてある。
え?なんだろう?しばらく考えた後
スキ「マスイッチ」
と付け足してみる。
すると小さく溜め息をついた男沢はまたスキと書くのだ。
その度にスキヤキだの、スキューバダイビングだのレスキュー隊だのオフロスキーだのつけたす喪子。
これは新しい連想ゲームだな?喪子は途中から楽しくなってきた。
と教授が「男沢!これについて君意見を」と男沢を指名する。
うわっ、と思った喪子の心配をよそに、つらつらと意見を述べる男沢。
そして難なくまた講義が始まる。
「すごいね、ちゃんと聞いてるんだ!」と書くとそれはスルーされ、「キス」と書いてある。
あれ、新しい問題かと顔を上げて男沢を見ると、意外に近くにあった男沢がさらに近づき、喪子に唇を合わせた。
教授の講義の声が途切れる。
その時講義の終了のベルがなり、途端皆が立ち上がりったり話し始めたりでざわつく教室。
「わかった?」
「…し、しりとりだったの?」
「…じゃあまた続きは今度」
そう言って男沢は教室を出て行った。
教室には喪子だけ…ではなかった。教壇で片付けをしていたはずの教授が喪子の側に立っていた。
「あとで部屋に来い」手にしたノートを取り上げて、そのまま教室を出ていってしまう。
単位の事を心配しながらも、唇の感触が残っていて、微妙な気持ちの喪子だった。