11/03/27 15:23:25.76 z1NM+vTr0
……が、難波江には勝てなかった。高（なら俺は、どうすればいい……）
元来の負けん気の強さと、倍の努力をしてきたという自負があるだけに、尚更この『勝てない』という現実は、己のアイデンティティーすら揺るがしかねない屈辱だった。
―そして、とあるクラブでの練習日。意地とプライドをかけて難波江との練習試合に挑んだ高木は、連戦連敗ながらも挫けず、何度も再戦を申し込む。時はもう、夜の１２時を回ろうかという状況で、さすがの難波江も疲労感が強くなっていた。
難「ねえ、もう遅いし、いい加減止めよう」高「イヤだね。都合が悪くなったからって、逃げんじゃねえ」難「え？」高「お前、俺に初めて負けんのがイヤなんだろ」
難「そんなんじゃないよ。だって、もう１２時回るよ？ 明日だって練習あるし、また続きやればいいだろ？ 公式戦だって、日没は延期になるんだし」高「これは公式戦じゃねえ。俺とお前との勝負だ。俺は、そんなの認めねえって言ってんだよ」
この物言いには、さすがの難波江もムッときた。
難「さっきから反則ギリギリのプレーばっかりだし、何のつもりなんだよ。そうまでして勝ちたいのか？」高「エラそうなこと言ってんじゃねえよ！」難「……わかった(｀・ω・´)」高「やるからには、真剣にやってくれよ（￣∀￣）ケケケ」