10/10/31 02:00:56 uLDhF4WSO
去年の今頃も泣きながら暮らしてた
新卒で入った勤め先は、理事長先生が高校の同窓生で部活の先輩もいたのが志望動機だった
家が歯科医院ではないから一生ここで勤務医として骨を埋めようと思っていた
配属先が通称キャバクラ歯科で院長より資格のない歯科助手が一番幅を効かせていた
タメ口だし、化粧濃いし、学がないから人を敬えないんだと思ってた
けれど働いていく内に、仕事熱心ないい子達だとわかり、気が付けば自分もケバくなっていた
ある程度仕事が出来るようになってくると、今度は仕事内容に不満を持つようになった
金儲け主義な方針だったり、研修医の子の扱いだったり、ある時会議で意見した
すると、理事長先生に医院の方針に口出しするなと言われた
意見を求められる場で、医院にとって良かれと発言をしたのに、下のドクターの意見を聞く
気がないのなら会議を開く意味がないじゃないかと思った
幹部連中だけで会議して、ポーズだけの無意味な会議なんか開かなきゃいいと思った
私は理事長先生に雇われているのであって、先生に不満があるなら辞めればいいだけの話で、
良かれと思って言った意見をそんなふうにとられたのが、すごくショックだった
しばらく医院のことなんかどーでもいいやという体で過ごしてみた
すると、しばらくして理事長先生に掛けられた言葉が、最近評判いいよ、この調子で頑張って!
だった
あー頑張る意味がないなと思った
どーでもいいやと思って仕事したほうが評価されるなんて、とてもじゃないけどやってられない
と思い、行く宛てもないけれど、去年の9月に自分からやめてやった
だけど、自分からやめたはずなのに、私は誰からも必要とされていない人間な気がして
泣きながら暮らしてた
そんな時、コバルトの雑誌の片隅に自分の作品と名前が載っていた
働きながら素人小説を書いて7月に初めて投稿したものだった
こんな自分でも必要とされてる気がしてすごく嬉しかった
次のロマン大賞まで一ヶ月ちょっと、働きながらじゃ無理そうな枚数だけど、ちょうど今
ニートだから頑張って仕上げてみようと思った
投稿してから就活しても遅くないし、とにかく一つのことをやり遂げたい気分だった
そうしたら前に進める気がした