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<<モニカ>>支援 前回>>868
モニカの姿をわたしは恋ふ。
つつましくて満ちてゐて
星宿のやうに森厳で
山脈のやうに波うつて
いつでもうすいミストがかかり、
その造型の瑪瑙質に
奥の知れないつやがあつた。
モニカの背中の小さなほくろまで
わたしは意味ふかくおぼえてゐて、
今も記憶の歳月にみがかれた
その全存在が明滅する。
わたしの手でもう一度、
あの造型を生むことは
自然の定めた約束であり、
そのためにわたしに肉類が与へられ、
そのためにわたしに畑の野菜が与へられ、
米と小麦とバターとがゆるされる。
モニカの形をこの腕に抱いて
わたしはやがて天然の素中に帰らう。