11/11/08 14:51:37.52 0
行司と言えば松翁20代と思う人が多いと思うが、裁きに関して松翁がさほど優れていたとは思わない。
今でも松翁の裁きは何番も見ることが出来るが、裁きだけに関しても、現代の行司の方がマシだと思う。
日本は当時戦時下にあって国威発揚の必要があった。そんな時期に庄之助になった後藤子の吉さんが松翁を貰った。
相撲の行司まで神格化しようとする表れであって、松翁が上手い行司ではないと言うことが、
フィルムを見ていても容易に見て取れると思う。弟子で養子の28代庄之助の方が上手い位である。
泉さんも相当松翁に憧れていた様だが、大阪からやってきて、「この程度か?」と失望したと思う。
泉さんは玉之助時代以降動画がたくさん残っているが、今誰が見ても名行司という事が分かる。
戦後の庄之助なので、国威発揚に利用されることもなく、庄之助と言えばこの人の趣がある。
泉さんは「松翁の裁きは真似すれば早道だ」と自伝で言っておられるが、まともに捉えない方がいい。
この2人は似ても似つかない程裁きに差がある。泉さんは長期間立行司を勤めたが、
さしもの吉田司家も定年と聞いて松翁を追贈打診してきた。このことから近世第一の名行司は、
泉林八さんであることがハッキリ言えるだろう。