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堀越理事長が退任
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創造学園大学などを運営する学校法人堀越学園（高崎市）で、堀越哲二氏が理事長を退任した。２４日付。学園は給与の遅配や職員の解雇をめぐる訴訟などトラブルを抱えており、理事長の交代で事態を打開しようとする方針とみられる。（乳井泰彦、泉野尚彦）
学園は２５日、教職員らを集めて理事長が交代した経緯を説明した。事務局によると、堀越氏から「大学の混乱や給与の遅配の責任を取り理事長を辞めたい」という申し出が理事会であったという。
ただ、理事として学園に残り、大学学長や高崎保育専門学校長などの肩書はこれまでと変わらない。
同大学東京校の王豊（おう・ほう）所長（４２）が新理事長に就任した。大学の教職員を集めた説明会で、王氏は「教職員や父母らとの対話を進めるとともに、学園の透明性を高め、教職員一丸となって学園を再構築したい」と抱負を語った、という。
機会をみて、学生や父母らに対する説明会を開く考えも示した。
学園では２００７年１２月から教職員の給与遅配がたびたび起きている。２５日は１月の給与の支払日だったが、この日は支払われなかった。
学園関係者によると、未払いになっている１２月分の給料と１月分を、２月１５日ごろまでに一緒に支払いたいとの説明があったという。資金のメドについては、現在多額の寄付や投資をしてくれる人と交渉をしているという。
創造学園大の宮下伸副学長は取材に対し、「（理事長の交代は）きょう聞いたばかりで驚いている。新理事長には、学生の教育をしっかりやってもらいたい」と話した。
今回の理事長交代を冷ややかにみる声もある。堀越氏が理事としてそのまま残り、新たに理事になった学園の職員２人も堀越氏に近いと言われているからだ。
ある保護者は「堀越さんが責任をとったようには受け止められない」。また出入り業者の１人は「本来経営責任を問われなければならないのに、責任を逃れたとしか見られない」と指摘する。
学園は、給料の遅配のほか大学の元准教授や職員、専門学校の元教員、学園の嘱託職員から解雇の無効や退職金の支払いなどを訴えられ、複数の裁判を抱える。
昨年１０月には県内の別の学校法人から違約金の支払いで訴えられ、前橋地裁高崎支部で２億円の支払い判決が出ている。
国の私学助成金や県の補助金が受けられず、学生確保にも苦戦するなか、大学関係者は「（新体制の）様子を見守るしかない」と話す。