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福島第1原発:制御室復旧は22日以降に 煙で作業が中断
煙を上げる東京電力福島第1原発3号機。左手前が2号機、右奥が4号機=2011年3月21日午後5時15分、東京電力撮影 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発で、
政府や東電は21日、2号機で原発の運転を監視する中央制御室の通電を目指し、復旧作業を進めた。同日午後には3号機や2号機から相次いで煙が上がり、作業員が屋内に避難するなど、作業が中断した。
経済産業省原子力安全・保安院によると、東電は2号機中央制御室について同日中の通電を目指していたが、22日以降にずれ込んだ。【足立旬子、日野行介、河内敏康】
2号機は15日に爆発音がして格納容器の一部である圧力抑制プールが損傷しているとみられる。しかし、原子炉建屋自体の損壊は比較的少ないため、外からの放水による冷却が難しく、優先的に電源復旧作業をしている。
21日は中央制御室への通電を前に、機器や配線に故障や漏電がないか点検したところ、原子炉などに給水するポンプを動かすモーターが故障していることが分かり、交換が必要になった。
東電などによると、2号機の周辺は放射線量が高いが、外部電源の接続で中央制御室の空調が作動すれば、フィルターを通してヨウ素などの放射性物質を取り除くことができる。
また、照明や計器類が使えるようになれば、原子炉内の水位や圧力などの状態を正確に把握することができる。
3号機で黒煙が上がったのは、21日午後3時55分ごろ。煙は使用済み核燃料プール付近から上がったとみられ、2号機も含めて周辺の作業員は屋内に避難し、復旧作業が中断した。黒煙は午後6時過ぎに収まった。
保安院によると、事務本館北側の放射線量に目立った変化はなく、「原因は不明だが、3号機にはまだ電気がつながっていないため、漏電などによる火災とは考えにくい」と説明。
黒煙による3号機の復旧への影響について、「煙が収まったので、安全性が確認され、周辺の線量に変化がなければ、1日以内の遅れになる」との見方を示した。
(つづく)