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自己愛性人格障害の臨床像
・内的には不安定であるにもかかわらず、誇大的な自己像や積極的な自己顕示により、「頭がいい」「仕事ができる」
「表現力がある」といった長所を持つと思われることが多い。
そのため、彼らが不適応行動を起こしたとき、周囲の人は意外な感じを持つことが稀ではない。
・自分について素晴らしい理想的な自己像(誇大的自己)を抱き、自分は他人より優れた能力を持っているとか、
自分は特別だと思い込んでいる。うぬぼれが強い。
・その背後で、常に深刻な不安定感や頼りなさを経験し、本質的には他者依存的である。
自尊心を維持するために、絶えず周囲からの称賛・好意・特別扱いを得ようとする(アルコール依存症患者が酒を求めるように)。
あるいは、自分が理想とするような権力や能力のある人に頼り、まるで自分がその人であるかのように考えたり振る舞ったりする。
・自己肯定感や自尊心が高まっているという感覚を、一定の期間維持することができる。
この感覚が自分を支配しているとき、自分が傷ついたという、弱い一面を持っていることにほとんど気付かない。
しかし、誇大的な自己像が傷つけられるような体験をすると、一転して自分はだめだ、価値がない、無能だと感じる。
自分についてもある一つの体験についても、よい面もあれば悪い面もあるといったとらえ方ができない。
・自分に向けられた非難や批判に対し、怒りや憎しみを持つか、屈辱感や落胆を経験する。
これらの感情は必ずしも表面にあらわれず、内心そのように感じているということがしばしば。
自分に言い聞かせて自分を慰めることができない。誰か他の人に慰め、認めてもらわないと、自分を維持できない。
否定をされるとそれを受け入れられずに現実逃避し、嘘や詭弁で逃げようとする。
そのため失敗について本当に反省したり、そのときのつらさや痛みを認識する能力に欠けている。
失敗(あるいは批判)から新しく何かを学ぶことができない。