11/07/09 22:14:01.86 3jPhB/Ej
>>187
遺伝子の変異率は世代数(個体数×生存期間)によって決まるが、これは中立遺伝子
についてのみ言えることで、表現型に寄与する遺伝子については必ずしもあてはまらない。
ある環境に非常によく適応した発言形質はきわめて生存に有利であるため、同じ遺伝子
をもった個体のみが爆発的に繁栄することもある。そうでない変異遺伝子は自然選択に
よって刈り取られる。
したがって、個体数と遺伝的多様性の間に明確な相関関係はない。
中生代末期の大激変による恐竜やアンモナイトの絶滅、古生代末期の三葉虫などの絶滅は
それまでの繁栄ぶりからみても環境変化に対して脆弱だったせいとは考えにくい。
一般にある程度の期間繁栄を勝ち得た種は、種としての生存能力において何ら問題があるわけ
ではなく、数十万年という種の寿命をもつヒグマとトラもその範疇に属すると考えるのが妥当だろう。