11/04/21 09:19:05.21
食事の後、ベッドでラムは仰向けの面堂の上に臥てキスをしていた。
キスの途中、ラムの目を見ながら不意に面堂が小声で話した。
「ラムさん、いまの夕食を運んで来たメイドですが……。」
「ん? なんだっちゃ?」
「彼女を僕のフィアンセとして皆んなに紹介しようと思います。」
一瞬、何がなんだか分からないラム。
「ど、ど、ど、どーーーゆーーーことだっちゃそれーーーー!!!!」
焦りと困惑と不安がない交ぜになった顔でラムは叫んだ。
「大丈夫、慌てないで。」
まるで騒ぐ子供を宥めるかの様に、面堂は落ち着いた表情で話を続けた。
「彼女を友引に転入させます。そしてその時に、彼女を僕のフィアンセである事にするのです。
勿論、親が決めたという有り勝ちな話から進めて……。」
「それで……どうするっちゃ?」
「当然、初デートを友引遊園地でする話も彼女の口から話させます。」
「ダーリンや皆んなが食いついてこないワケないっちゃね?」
「そこでラムさんが先日話した、遊園地で遊んでいるうちにラムさんと僕がいつの間にか
自然に親密になっている……という芝居を見せるんです。」
「ふふっ、楽しそうだっちゃ!
ついてきたダーリンやみんなの顔が目に浮かぶっちゃ!」
笑っていたラムが、ふと真顔で面堂を見つめる。
「ごめんね、終太郎……。」
「どうしました?」
「終太郎と正式に結婚したら、ちゃんと皆んなの前でダーリンって呼んであげるっちゃ♥」
「待ってますよ、ラムさん……。」
微笑む面堂に顔を、愛おしげにラムは見つめると、また彼に激しくキスをした。