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滞留ごみ一網打尽 風と水流で回収 遠賀川河川事務所
上流から流れてくる大量のごみが問題になっている遠賀川河口堰（ぜき）（福岡県）で、川の流れや風の力を利用して、
滞留ごみを一網打尽にする“無手勝流作戦”を遠賀川河川事務所が確立した。
専用船で回収する旧来の方法より短期間で除去でき、コストも減らせて、水質悪化も防げる究極のエコ処理法。
国土交通省が昨秋開いた国土技術研究会でも高い評価を受けた。大量のごみに悩む他の河川の参考になりそうだ。
大雨などで河川流量が増えると、氾濫を防ぐため河口堰の水門が開放される。
遠賀川河口堰は、流量が毎秒２千トン近くになると、水門を全開し、たまっていたごみも海に流れ出る。
近年、ゲリラ豪雨などで河川に流れ込むごみが増え、海岸では漂着ごみ問題が深刻化している。
手早くごみを回収できる同事務所の手法は、海岸の漂着ごみ削減にもつながるという。
遠賀川河口堰には、幅約４６メートルの水門が八つ横に並んでいて、東端の調整ゲートを除く七つの制水ゲートを操作し流量を調節している。
同事務所の河口堰管理支所によると、河口堰での流量は通常、毎秒数十トンだが、
上流で雨が降り流量が毎秒７００トンを超えると、上流からのごみが増え、河口堰にたまり始める。
１年間にたまるごみの量は平均約２千立方メートルで、２５メートルプール約８杯分。
豪雨時には１日で２千立方メートル近くに達したこともある。
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