11/09/10 03:57:54.47 JZNpejxw
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さて、問題は僕本人がこの日記を目にしてしまっているということだ。
文化祭の準備も終盤に差し掛かったこの日。
教室に残された僕は、他の面々が買い出しから帰ってくるのを待っていたんだ。
そこに、買い出しをサボった江ノ島さんが現れて。
「面白いものがある」と差し出してきた一冊の日記帳を、反射で受け取ってしまったのが運の尽き。
まさか江ノ島さんが差し出したものが、霧切さんの所有物だなんて思わない。
それと気付いたのは、日記を半分以上読み終えてからだった。
人の日記を無断で読む。
立派なプライバシーの侵害だ。
買い出し班や霧切さんが返ってくる前に、この日記を隠さないと。
僕について、書かれた日記。
いや、隠したところでどうするんだ。
霧切さんの所有物だ、霧切さんに返さなければいけないのに。
けれど僕の手から渡すことは憚られる。理由は言わずもがなだ。
だからって、江ノ島さんに返して来いって頼んでも素直に頷くわけないし…
などと四苦八苦している最中に、
カラカラ、と、マンガのようなタイミングで扉が開く。
まさか、と思いつつ振り向けば、
最悪のタイミングで、教室に霧切さんがやってきた。
「苗木君? 江ノ島さんに、あなたから話があると呼ばれたのだけ、ど…」
隠す暇もなかった僕を、霧切さんが見据える。
僕の腕の中には、彼女の日記帳。
さっ、と、互いの顔から血の気が引いていった―
という日記ネタがあればいいなぁ…と語ろうと思ってたんだけど、勢い余ってSSにしちまった
流れぶった切ってスマソ