11/03/25 02:05:56.77 3jJ0XlbP
翌朝ボクが目を覚ますと、既に霧切さんはいなかった。時計を見るとまだ七時前で、モノクマの校内放送もまだ流れていない。
横になったまま手探りで毛布の中をまさぐると、まだ仄かに霧切さんの温もりが残っているような気がした。
「……ん?」
指先に何かが触れたので引っ張ってみると、それは霧切さんが寝間着に使ったワイシャツだった。そこに彼女の字が書かれたメモが貼り付けてある。
『ありがとう、誠君』
―ボクの方こそお礼を言いたいよ、響子さん。
キミに貰ったこの勇気と希望が、ボクを奮い立たせてくれるから。絶対に黒幕にも、超高校級の絶望にも負けやしない。
ボクは、ボクらは独りじゃない。共に戦うキミとボクがいる。
みんなの想いと共に、いつかこの学園を出よう。
そうしたら、ボクはキミに言いたい言葉ができたんだ。
―超高校級の夫婦が、ただの夫婦になれるその日を願って。
【了】