11/03/08 22:07:19.80 jlRNzipC
「ねぇ、苗木…あんただけには教えてあげようか…」
「特別に…あんただけにはさ…」
「あたしの本音…」
「…ホントはね、ちょっと、うんざりしてたんだ。」
「超高校級とか呼ばれて、調子に乗って、突っ走って来たけどさ…」
「なんか、これでいいのかなーって思う自分がいるんだよね…」
「………………」
「夢ってさ…成長するごとに、コロコロ変わるモンじゃない?」
「幼稚園、小学校、中学校、高校…その時に応じてさ…」
「でも、あたしって子供の頃から一緒なんだ。その時の夢のまま、突っ走ってきたんだよね…」
「だから…自分の夢に迷った事がないんだ…」
「あたしもね、そう信じてたんだけど…」
「でも、ブレるからこそ可能性が広がる訳じゃん? 色んな物が見えて、色んな可能性が生まれるじゃん?」
「だけど、あたしは…今までそれをしてこなかった…」
「自分の夢だけを見て…その狭い世界だけしか信じてこなかった…」
「だから、不安って言うか…他にも自分に出来る事がある気がして…」
「それを探してみたいなんて思ってるんだ。」
「…そんな風に考えるのって、あたしが甘えてるだけなのかな?」
「苗木、あんた…」
「…ちょっと、かっこいい事言っちゃった系?」
「でも、あんたの言う通りかもね…」
「迷って上等! 探し続けて上等! 探さないでいるより幸せになれる!」
「うん、その意見は参考にさせてもらうよ。」
「ありがとね、苗木…」
「お礼に、あたしがクロになっても、あんたは殺さないであげるよ!」
「へへへっ!」
「でも、あんたの意見を参考にするには、まずは、ここから出ないとね!」
「よーし、絶対に聞き出してやる。何をすれば、ここから出してくれんのか…」