11/04/16 21:21:06.77 mCaG4OiF
大人達が去っていった後、くろうさマナカはうさマナカに近づく。
「もぎゅ…ぎゅ…」
うさマナカは酷い怪我をしていた。手遅れだが、くろうさマナカは近くの草を採って傷口に当てて必死に手当する。
「もきゅ…」
一言呟くとうさマナカは息を引き取った。くろうさマナカは仲間の死骸をジッと見つめながら震えていた。そして、こう思った。
「人間達に復讐してやるもきゅ。あいつ等のせいで罪のない仲間が死んでいくもきゅ。許さないもきゅ。」
くろうさマナカは近くの雑木林に行き、仲間達に昼の出来事を話した。しかし、うさマナカ達は消極的だった。
うさマナカは自分達は無力である事を知っていたからだ。
「もきゅもきゅ」「もきゅきゅ」
8匹のうさマナカが出掛けて行く。食料の野菜や果物を確保する為に近くの畑に向かうのだ。
「もきゅ…」
くろうさマナカは不穏な空気を感じとっていた…
深夜、食料をまだかまだかと待ちくたびれていたうさマナカ達に出掛けていたうさマナカ2匹が慌てて帰ってきた。
「もきき!もきゅきき!」
どうやら畑の持ち主に見つかって仲間が捕まったらしい。2匹はかろうじて逃げたが、体中は傷だらけだった。
「もきゅっ!」
くろうさマナカは傷ついた2匹と一緒に畑に向かった。