【ダンガンロンパ】霧切響子の正体は俺の嫁Part2at POKECHARA
【ダンガンロンパ】霧切響子の正体は俺の嫁Part2 - 暇つぶし2ch299:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/17 02:26:36 jx1yxKL2
本篇(?)は>>298で一応完結ですが、エピローグが少しだけ続きます
 もう少しだけレスを貸していただきます、ご容赦ください

エピローグ



 情緒不安定、という言葉を当てては失礼かもしれないけれど、それはめまぐるしい表情の変化で
 きっと僕に傷を見られたのがショックで、霧切さんは初めて僕の前で怒り、泣いた。それなのに、

「ふふ、もしかして、苗木君のファーストキス、頂いちゃったのかしら」

 その、キス、を終えた後の霧切さんは、いつもの霧切さんに戻っていた。

「ええっ、その、えーと…」
「ねえ、答えて苗木君。答えられないということは、初めてじゃないのかしら?」

 いつもの霧切さんとはどういうことか、というと、本当にいつもの霧切さんで、
 ミステリアスな笑みを浮かべ、意地悪な質問をぶつけて困る僕を見ては、それを面白がる霧切さんのことだ。

「な、なんでそうなるのさ!」
「慌てる、なんて、ますます怪しいわね。そう、私としては構わないけれど、少し残念だわ。
 せっかく私の初めてのキスを捧げたのに、苗木君にとっては、このキスはそれほど貴重なものではなかったのね」

 手袋を再びつけてしまったのは少し残念だけれど、こればかりはしょうがないと思う。
 やはりまだ、人目に触れるには抵抗がある、と、彼女は言ったから。

「え、は、初めて…霧切、さんも…?」
「あら、意外?というか、私にキスをしようとしたモノ好きなんて、あなたが初めてよ、苗木君。
 そして私も、ということは、苗木君も初めてだったのね。
 でも…意外ということは、苗木君の目には、私は誰とでもキスをするような淫らな女に写っていたのね。ショックを隠せないわ」

 それでも、少しずつだけど、僕の前では手袋をはずす努力をする、とも約束してくれた。
 色々と気障なセリフをぶつけてしまった気もするけれど、彼女の前進に携われたこと。今は、それを誇りに思う。

「もう…アレだけ勇気を出したのに、どうして僕だけ恥ずかしい思いをするんだよ」
「…何を言っているの、苗木君」

 僕たちは今、彼女のベッドの上に並んで座っている。
 手袋に包まれてはいるけれど、互いの手を、しっかり握って。

 霧切さんは、そこで数秒だけ口を閉じ、それからみるみる顔を赤らめた。

「わ、私だって…」
「え?」
「私だって、ちゃんと、恥ずかしかったわ…」


 そういうと、彼女は顔を赤らめたまま、つ、とそっぽを向いてしまった。

 ああ、ダメだ。これからも僕は、彼女のペースに振り回されっぱなしだ、と、ここで改めて確信する。
 だって、そんな彼女の恥ずかしがる素ぶりに当てられて、
 きっと今の僕の顔は、一段と真っ赤に染まってしまっているだろうから。


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