10/12/06 01:09:43 oF5t3Kov
忘れた頃にで~とネタ投下
僕は霧切さんとの待ち合わせ場所に向かって歩いている。
待ち合わせ場所までの距離は、徒歩で数分。
時間は30分ほど余裕がある。
それまでに、僕は歩きながら今日2人で待ち合わせるに至った過程を思い返していた。
「…え? よく聞こえなかったわ。
もう一度言って貰える?」
「ご、ごめん……。
霧切さんは明日の土曜日暇かな、なんて思ってさ…」
「……」
現在僕と霧切さんは2人しかいない教室に居る。
別に甘い何かがあったわけではなく、2人揃って日直だったのだ。
そこで、僕は以前から霧切さんと行きたい…、いや霧切さんと行かないと駄目な所があったので、
良い機会だと思い、思い切って誘おうと思ったのだ。
「えーと、返事が欲しいなぁ…なんて……」
「別に予定はないけれど…苗木君からそういうことを言ってくるなんて意外ね」
「え? そ、そうかなぁ?」
「そうよ、意外だわ。
でも、たまにはこういうのも良いかもしれないわね…、
いつもは苗木君に助手として助けて貰ってるし、仕事関係なしにあなたと居るのも悪くないわ」
そう、僕はいつも霧切さんの探偵業の助手をしているのだ。
と、言っても学校内での小さな事件を、学園長からの依頼で調べるだけなので、
大きな事件を扱うわけではないが…(それでも一般人の僕からしたらすべてが超高校級であるのだ
が…)。
「よかった…、それじゃあ待ち合わせは○○駅の東口に13時で大丈夫かな?」
「ええ、構わないわ。
それじゃあ日直の仕事も終わったから私は帰るわね」
「うん、また明日!」
「…ふふ、楽しみにしてるわ」
最後は珍しく笑顔で挨拶をして帰っていった霧切さん。
普段は無表情の彼女の笑顔は大変貴重なのだ。僕もなんだか嬉しくなったものだ。
そして、そんな霧切さんとの待ち合わせ場所も目の前である。
「って、あれ? き、霧切さん!?」