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>>194続き
翌朝。
ちょっと早く起きてごはんの準備をしていると、モソモソと音がした。
またしてもタブンネは姿見を見つめている。
しかしその目つきは昨日までの落ち込んだカオではなく、ダイエットへ臨む強い眼差しだ。
そのタブンネをみていたらニヤケが止まらなくなった。
この瞬間の為に1ヶ月も我慢し、本来捨てるはずのタブンネに相当な金も費やしてきたのだから。
心読機で語りかける。
「今日からダイエットだよ!ちょっと大変だけどすぐママみたくなれるんだからがんばれるよね?」と。
タブンネはゆっくり頷いて、
「ママとね、いっしょにおしゃれしてライモンシティのミュージカルにでたいの!ママもいっしょにでようねっていってくれた。タブンネがんばる!」と夢を語ってきたではないか!!
俺の知らない所でこんな希望まで抱いていたとは。
俺は心の底から笑顔になった。
今日からタブンネの食事は、あの夢のような食事から一転、すりつぶしたオボンの実に「ちからのこな」を混ぜたものと水だけになった。
これでも「さいせいりょく」タブンネにしたら十分な栄養である。
いつもは早食いでガツガツ食べるタブンネも不味そうな顔をしてチビチビ食べている。
あまりの不味さに水でながそうとするのであっという間にカラになった。
お水の入った器を手に取っておかわりを欲しそうな顔をするので俺は首を横に振り、
「お水をのみすぎると浮腫んじゃうんだよ!タブンネがポッチャリしてるのはお水をいっぱいのんでるからだよ!」と伝えると弱々しくミィミィ鳴きながらごはんを押し流した。
オボンの実いりではあるものの「ちからのこな」の苦さは消えないようでいつまでもミィミィ鳴き続けるので、頭をなでながら
「よく、がんばったね^^」と語りかけた。
タブンネはこくこく頷きながら、ソファーで仲良くルカリオとおしゃべりしているミミロップを見つめていた。