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田口はモントリオールでも期待されていた。実際73年、75年の世界選手権で
何れも銀で、ヘンケン、ウィルキーに老獪さで対抗できるのではないかと
言われていた。調整も順調で、モントリオールの予選でミュンヘンの記録
1'04"94を4年ぶりに更新する1'04"65の日本新を出し、世界新を出したヘンケン
との一騎打ちムードが高まった。準決勝の一回目わざとフライング。これは
緊張感を和らげるためと相手を威嚇するための戦術であった。しかし2回目も
予期せぬフライング。それですっかり自分を失った田口は平凡な記録で準決勝
で敗退。策士策におぼれるを地で行ったエピソードであった。