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高校生活に戻った2学期、亜也は生徒手帳の他に三級障害者手帳を持つようになっていた。ある日、
下校の時、先輩で生物部に属している
幸子に声をかけられ、一緒に帰ることになった。
幸子は、「障害を気にするな。人に助けてもらえ」という。
そうして二人で歩いている時、亜也は再び転んでしまう。助け起こそうとする幸子、
その光景を見ていたパン屋のハルが駆けつけた。
亜也が怪我をしたとの知らせに、飛んできた潮香に、ハルが言う。
「仕事で、下校時間に迎えに来られないのなら、来られるときまで、
自分の店で亜也を預かる。」
亜也に「お母さん。私のために仕事、やめないで」、
と言われて、潮香はハルの好意を受け入れる。
ハルの店でひとり迎えを待つ亜也。幸子や友達の沙織、裕子も時々寄って話してゆく。
潮香も父の瑞生も亜也がいつまで、高校へ通えるのか、不安を感じていたある日、
亜也の担任の野村先生が木藤家を訪れた。「本校には、
三級障害者に適した設備がない。他にもっと適した学校があるから…」
その会話を聞いた亜也は、来るべき時がきたと悟りながらも、母の前で号泣した。
亜也は、涙を流しながら、転校を決意する。
「私は東高を去ります…、なあんてかっこいいことが言えるようになるには、
一リットルの涙が必要だった。」
豊橋東高校を去る日、涙する友達に、
今までの親切に感謝する亜也をクラス全員が見送ってくれるのだった。