10/12/07 00:09:05 KAVM7MdV
明治という時代と明治人について考える時、やはり「それにつけても…無念なり」と昭和についても考えざるをえない。
しかし昭和の齟齬というか硬直した精神性は、大正という下地抜きには語れないものだと思う。
帝国憲法は、言うならば大帝とまで称された明治天皇のパーソナリティに補完された部分が大いにあった。
しかしつづく大正天皇は残念ながらご病弱であらせられて…、統帥権というものが宙に浮いてしまった。
大正は民権運動など良い部分も多くあり、経済的にも文化的にも国民国家として発展した時代ではあったが、いくつかの小さな綻びが昭和の苦悩に結び付いたと思う。
特に統帥権をめぐる天皇と臣下の在り方が大正を挟むことで明治と昭和でまるで変容してしまったのが、その核心だろう。
昭和天皇が「直ちに暴徒を鎮圧せよ」と何度厳命しても陸軍がグダグダ動かない。結局は皇道派にも統制派にも組しない石原莞爾が出て来てやっと処理を進めるとか、明治では考えられない。もう終わってる。