10/11/21 22:36:01 L3Se4Caf
「坂の上の雲」は、司馬遼太郎が敗戦直後の打ちひしがれた西洋コンプレックスの自信喪失の日本人を
元気づける為に、明治の国民国家成立時代の、希望に満ちたきらきらした初々しい青春時代の日本を描いた。
新聞記者時代から膨大な史料を調べるのは得意だし、自身が陸軍で戦車に乗ってるから軍隊経験もあるし
ノモンハン事件もあとから執筆しようとしたが、昭和の軍は明治草創期の軍に比べて魅力がなかったらしく
とうとう執筆しなかった。
まだ３０００万しか人口も無く産業も遅れ資源もなく、自国が弱者だと自覚していた頃の日本人が
知恵の限りを尽くし１００％以上の力を出し切って、西洋列強と互角に戦おうと努力した。
いまも中国・ロシア・アメリカと大国に挟まれた小国なのは、地政学的位置が変わらない限り明治時代と同じ。
なんとか危機を打開する為には、先人達の教えを請うのも為になりそうだ。