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日本郵便：１３年３月期黒字化を目標 人件費削減策示せず
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日本郵政グループの郵便事業会社（日本郵便）が２８日、総務省に提出した報告書は、「１３年３月期黒字化」を目標として掲げた。
しかし、収支改善に向けて急務とされる人件費削減についての具体策は明記できず、黒字化が実現できる根拠を示すことはできなかった。
総務省が日本郵便に報告を求めたのは、同社の１０年９月中間決算の赤字が、宅配便「ゆうパック」と、日本通運の「ペリカン便」との統合費用を
計算に入れて想定した赤字幅より２８５億円も膨らみ、郵便事業の行方を危惧したためだ。
報告書によると、昨年７月の統合時に起きた遅配による混乱への対応で生じた損失１６２億円を含め、宅配便統合の費用が予想より２４４億円
かさんだ。残る４１億円は、郵便引受数の減少などによる収益悪化が原因だ。
こうした要因を放置すれば、１１年度以降も宅配便は年約１０００億円の営業赤字を出し続け、郵便事業は年５００億円減収が続くと試算された。
日本郵便の経営が傾けば、郵便物を全国津々浦々まで届けるユニバーサルサービスを維持できなくなる恐れもある。