【鬼子たんの】鬼子Lovers【二次創作です】at MITEMITE
【鬼子たんの】鬼子Lovers【二次創作です】 - 暇つぶし2ch113:鬼はまず相談所へ!8  ◆XcAeHXuSbk
11/08/10 15:07:08.24 kBcjavtV
―人と共に歩みはするが、決して人と交わることはない。
それが掟であり、そしてそれこそが両者の均衡を崩さないための唯一の方法である。
しかし、それが崩れたのはいつ頃だろうか?
我らはじっと人を見てきた。いつしか人はそれに気付きはしたが、ずっと沈黙を保っていた。
だが、先に均衡を破ったのは”人”なのだ。我らはその問に答えただけである。
                                     名も無き古き鬼―

―我々は努力している。どうにかして人と共存できる道がないのかと。
一部の若い鬼達や、未だに過去の掟に縛られている老鬼達はこう言っている。「人が始めた戦争だ」
もちろん彼らが始めた戦争ではない。ましてや、この行動を戦争とは言えない。静かな侵略だ。
人の心に入り込み彼らを戦わせる。それがいかに愚かで、浅はかな考えなのかは彼らはまだ気付きはしない。
だから、我々は人と共に生きる道を選ぶ。彼らの中にも優しく接してくれるものがいるからだ。
いつの日か互いに姿を表し、共存している未来がある事を願うばかりである。
                                   とある城の元警備兵―

―いつからだろうか、人が怖いと思ったのは。
―いつからだろうか、人を恨むようになったのは。
―いつからだろうか、人を……手助けしようと思ったのは。

 心地のよい陽の匂いがする。 言葉にするのは難しいけれど、きっとその意味はわかるだろう。
だって、誰もが……始めて嗅いだ時にふと懐かしいと思ってしまう匂いなのだから。
 
 「ん……」
 朝、目が覚めるとまず目に入ってきたのは……鶏の臀部……
なにがどうなってるのか分からないが、とりあえず払いのけることにしよう。
それにしてもなんでこんなところで、しかも私の体の上で寝ているのだろうか。

 「せいっ!」
 「いだっ!?ってうえあああぁああぁぁ……」

 臀部のふさふさとした毛を握ると、力いっぱい縁側の外へ向けて投げた。
手元にはふさふさとして臀部の毛。尾毛というのが正しいのだろうか。
投げた鶏は木々の中へ。そして手元にはふさふさした尾毛。
この毛の使い道を十秒くらい考えてみたが、さっぱりと思い浮かばない。
とりあえず、その毛を縁側の際に添えてから話し声がする居間へと向かうことにした。

 「婆様!」
 「よく眠れたかい鬼子?」
 「はい!」

 「へぇ、その子が例の子か。ずいぶん大きくなったねぇ……」
……上座に座ってあぐらをかいている、狩衣を来た男が茶を飲みながらこちらを見て喋りかけてきた。


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