10/10/31 23:58:03 lzxb7Q4z
前略
一.
日ノ本の 影に染まれる 紅葉着の
立つ背は澤の 流るる様(サマ)よ
天伝ふ(アマヅタフ) 東の果ての かの島の
光に編まれて 生まれたりけり
恋ひの素 人の心を 種にして
いざ萌えにしが 西の果てまで
雑言(ザフゴン)も 罵り言葉も 悪口も
白たつ海(ワタ)の 日差しのやうに
荒波に 呑まるは無かれ
渡りたし 萌(メグミ)の光 己(オノ)が心の
地鳴にも 騒ぐは無かれ
一輪の 花は勝らん 千の戦に
二.
日ノ本の 風に靡(ナビ)ける黒髪の
生糸は笹の 流るる様よ
大和なる 誰(タレ)にも負けぬ もみじ葉(ハ)の
もえ散るものぞ うるはしからん
人(ヒト)が身の うちに眠れる 卑し事
いざ癒やしからん 妹(イモ)にゆかして
天(アマ)つ前 生きとし生ける ものならば
いづれか姫を 愛ぜざりけんや
現世(ウツツヨ)は 間近の道も 見えねども
夜明(ヨア)く朝焼け えならぬものよ
踏みにじり 踏みにじれども 天(アマ)昇る
あなをかしきやその故(ユエ)我が名