中学生の頃の小説(未完成)を発表したいんだけどat MITEMITE
中学生の頃の小説(未完成)を発表したいんだけど - 暇つぶし2ch112:創る名無しに見る名無し
10/11/04 20:56:02 QqDqWqu6
歳だ。疲労に勝てん。キレートレモンなう。コピぺ作業だけでも疲れるものなのだ。
でもがんばる

113:創る名無しに見る名無し
10/11/06 23:08:28 tMMidD2R
【続ぞく・小人の森に連れて来られたお姫様】


食欲増進なう。
なによなによ、お天気の異常で作物不作の予言した占い師はだれよ。
この秋、東西南北、どこの小屋にももりもり食べものあるじゃん。
出来はいつものくらいだけど。期待してないし。

それより食べても食べても胃の底のほうでむずむずする。わけはわかってる。
コヒ同士がかかわりあっていない。
トラブルが起きていない。平和だから。

気に入らない。

そんな森の姫のわたしに、天からサプライズプレゼントが降ってきた。

王子の城からだれかが王の兵隊にしょっぴかれたと知らせが入った。それってだれだ!?!?

ええいだれか馬を引けい!!馬車に乗るぞ!!
あれ……魔法の鏡見ればいいじゃんww
取り乱したわwわ た し♪

114:創る名無しに見る名無し
10/11/06 23:38:20 tMMidD2R
街のHPのニュース欄を見る。
しょっぴかれたのは、王子の執事ジジーとメイド頭のババ―じゃーん♪
心配させてくれちゃってもおおおおお~う♪
王子様ったらん♪もう♪

あれ……画像に字幕が出た。
メイド頭 わ た し よ り 年 下 じ ゃ ん !!
はいはいは~いw
はいはいはいは~いw
わたしもお城で事情聴取するするするぅ~!!
この二人、二度と王子にお仕えできなくしちゃうもんね~w
王子にお仕えする女はわたし一人でいいじゃん。
ところで、王子の本名って、お城は知ってるの?
どうしてわたしは知らないんだろう?

また字幕が出た。

ナニナニ、エル?ちがう。エル?って聞こえるけど違う。
もう、街の女子アナもっとはっきりしゃべれ!
ええっ!?アカンタ―レ?
アカンタ―レ王子?

………名前すっごい恥ずかしい。けど、まあ、いいや。
もうなんでもいいや。愛しい王子には代わりないからっ。

それでなに王子行方不明!?
キャ~嬉しい!わたしの小屋にきっと向かっているんだわ!
ずぶ濡れネズミの王子をわたしが受け止めるシチュ妄想!ステキ!アラフォむらむらきちゃう。
魔法で雨雲召喚!せえ~の!降れぇ~!w

降らせ過ぎて小屋の周りが海のようになった。
こんな元気で前向きなわたしがわたしはだい好き。
お腹を空かせた森中のコヒとニュータイプに知らせよう。

115:創る名無しに見る名無し
10/11/07 00:20:29 Tha0pM4Q
わたしのニュースはわたしがじぶんで更新してるからだれか使わなくてもいいんだけどね。
わたしじぶんだい好きだし。
だから書きたいように書くし。

それでわたしに仕えている連中がどうゆう組織になってんのかいまだに知らない。
でもニュース流したらニュータイプには森に感想を嗅ぎつけて回らせる。
コヒ全部に良く思われないと許さないもん。
いや、別にそうでなくてもいいんだけどね。

でもなんか誉めことば集めていないとわたし自然に機嫌が悪くなるんだって。
小間使いにゆわせると。

今は側近がいて…小間使いが二人くらいいて…呼んだら喜んでくる犬、じゃなくて忍者とか九の一みたいのが何人かいて…。
側近の家来みたいな、お利口なスパイも何人かいて、お勉強が出来て魔法も使える。
そのスパイの下にもチンピラみたいのがいて、そのチンピラと“トモダチだ”と勝手に思い込んでいる吸血ニュータイプがいる。
この吸血ニュータイプもなんとなくわたしの思いどおりになる。

えぇと、それからその他の奴隷たちはどうなってるんだっけ??
奴隷は奴隷でひと固まりの塊でしか覚えられないんだよね。めんどいよ。
だれがだれの手下でだれとだれの関係はどうで、どこの小屋のニュータイプは何人くらい?
吸血ニュータイプの数なんて知らないよ。
なんか毎日増殖してるらしいから。

そうそう、穴を掘ろうとしているんだったww
コヒカプセル牧場。
側近を頭にして、労働の計画とか立てるお利口なニュータイプと単純労働させるコヒと
労働するコヒの賃金とか、寝起きする場所とか面倒見させるニュータイプが決まって来たとこだったんだ。

難しいことがもう少しで完成しそうなこの感じ……。
側近がやっただけだけど……。
流れをせき止めたくてぐっちゃぐちゃにしてみたくて誘惑が湧いてきて……。
姫はセレブだから我慢いたしませんの!?!?
わたしの欲望ってどっちだかわかんないwww
まあいいや。こんなわたしがわたしだい好きだもの♪

116:創る名無しに見る名無し
10/11/13 21:32:26 YhAiTGIZ
そしてまたわたしは新しいオモチャに飛びついた。

魔法の鏡や、魔法の鏡メールから始まった魔法産業に、わたしは危うく取り残されそうになっていた。
今度は魔法のライブ中継、通称『透居踏』
うちに居るまま、相手を透かして見て踏みこむ。
いいね。
難しい説明書は手首にスナップ効かして放り投げる。理屈はいらない。

踏みこめるんでしょ?やりましょうやりましょう。

『透居踏』が作った魔法空間で好きなことをしゃべりあって、コミュしあってるコミュ厨ども。
なり切りお姫様も女王様とかもイパーイいるらしい。
ど~れ、本物のお姫様が実力をみせてやろうじゃないの!!
ワアオ!ここには、森に来てないイカレコヒがイパーイ生息していた。
心のお薬や魔法グッズの自慢をしたり、さびしいを連発する若い娘ばーっかりっ!
あら、わたしも若いけど♪

なんかね、ピアスとか刺青とかセクシイな下着とか、えろえろなのを魔法の鏡画面に見せてるの。
チッ。
当然と言えば当然だけど、わたしが一方的に踏みこめるだけじゃないんだね。
コミュを待ってる人が集まる画面には、お下品なアピールグッズが目白押し。
あ~うざい。キモい。目に刺さってくるくらい目障り。

魔法の鏡系統グッズは魔女の定番グッズだったはずなのに、なに下々にも広まってんのよ身の程知らず!!
ムカつく―っっっ!!
でも、ここで釣り続ければまだまだカプセルに使うコヒが手に入るのよね。
ときどき宣伝して営業し~ちゃおっとっっ。

117:創る名無しに見る名無し
10/11/13 22:24:52 YhAiTGIZ
晩酌の手遊びに『透居踏』で遊んでいると、変な病気があることを知った。
『孤食』ってゆうらすぃ。
じぶんが食べ物を食べているところを他人に見られると恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなくて、気持悪くて食べられなくなる病気らすぃ。
あら、自意識過剰ww
わたし、トモダチナカーマと食べ物食べるのだい好きよ~。
これウイルスあるぅ?
だれか裏で売ってくれない?
はいニュータイプとりあえず全員集合~っ!寝てるのも起きろ~っ!

裏通販で売ってないかしら。ねえだれかいい通販サイト紹介してくんない?
お金用意しなくちゃ。ああめんどい。
ねえこうゆうときのための忠誠でしょ~っ!なんとかしなさいよ!ふざけてる場合じゃない!
ごきげん取ってほしいんぢゃない!『孤食』のウイルスウイルス!
裏社会のツールっ!人脈っ!だれかマニアックな裏技知ってるニュータイプいないのっ!
違うこと謝ってもダメ!!
パフェ差し出してもダメっ!!いらない~っ!引っ込めろ役立たず明日からもう来るな裏切り者森のただ飯食い背後霊野郎クビだゴルァ!!
口でてきとーなことゆいながらパフェガブガブwwごっくん♪

キイ―ッ!キキキキッキキキイイイィィィーーーッッ!!キイキイキイキキキーッ!!

朝日が出るまでニュータイプにメールしまくって、『スコープ』でコヒにフラッシュB起こし続けて
小屋に来た側近たちニュータイプに騒ぎ続けたら、なんとかなっちゃったみたい♪

うれしい♪

森の木とかあちこち倒されてる。
フラッシュB起こしたコヒが目を真っ赤、口から泡とか噴きながらその辺のコヒとかニュータイプにしがみついてトラウマをしゃべってるw
鹿とかリスとか、森の動物たちが距離を置きながらこわごわと見てるw
いや~コヒってば恥ずかしい人間w

118:創る名無しに見る名無し
10/11/13 22:31:37 YhAiTGIZ
ウイルス改造してできたw

ジャン♪『一人だと食べられない病』!

街では乙女なお年頃の女の子がかかるらしいけど、ウイルス改造して全年齢にかかるようにしちゃった。
もちろんワクチンわたしだけに作ったし、痛いのイヤだから注射じゃなくジュースにして飲んだし。
もう残ってないしww

さ~森中のコヒもニュータイプたちもみ~んなかかるのだ!
これからお腹が空いたら友でも友でなくてもコヒが近くにいないと食べ物が食べられなくなっちゃうよw
イヤ~ンもう、いい年して自意識過剰ね!
あんたがたイゾーン的ね~!
どんなに悪いコヒでも攻撃的なコヒでも傷つけるコヒでも吸血ニュータイプでも、生き延びるためには
トモダチにすがってしがみついて食べなきゃいけなくなっちゃうんだよっ!
絶交できないよ!?ふふっ

さあナカーマに良く思われるレーススタートだよ!おもしろいねっ!たいくつしなさそうだねっ。

森中でコヒとニュータイプ同士がボーダー線を越えようとして暴れ出す妄想する♪

わたしは顔をにやけさせながら外へ出て、魔法で風を起こした。
そお~れっ!と、フラスコを振り回して、キラキラした出来たてウイルスを風に乗せて全部飛ばした。

『透居踏』、おもしろい。

119:創る名無しに見る名無し
10/11/13 22:47:49 YhAiTGIZ
森のコヒどもやニュータイプのおしゃべりをスコープで盗み聞きする。
「今までメシってさあ、しゃべらないで食べるもんだって、森へ来る前は大人に怒られたよねえ」
「森暮らしの効き目なのかな?どうして必ずナカーマとしゃべってまうんだろ」
「朝、だあれも起きて来なかったら腹減ってんのにナカーマ起きてくるまで待ってんの、じぶん」
「そうそうw起きてきたらきたで『ダイエットしてるからあ、朝コーヒーだけなのお』みたいにゆわれたりして」
「他人のことなのに怒ったくらいにしてさww」
「そいで夜にかけてナカーマ見つかるから、夜にかけて量が増えて増えて!」
「体重もデブるデブるww」
「あははww」
「変な話だけどナカーマとしゃべってないと食欲出ない生きられない!」
「吐くまでしゃべりたくてたまんない気持になんだよね~」
「飢えれば飢える程、しゃべることで頭イパーイになるよっww」
「そうなの!ひもじいひもじいw」
「ひもじいひもじい?w」
「ガツガツ飢えてひもじいのさ!w」
「さあ今日こそ吐くまでしゃべるぞ~!w」「あははw」

ワクテカ♪ワクテカ♪
ひもじいなんて聞いちゃったらわたしも躁ハッピィ♪
お腹のむずむずが治ってきちゃう。ありがとう。

森に『一人で食べられない病』のウイルスに感染したコヒが暴れる事件が増えたw
事件が増えると集団の制裁が増える。

120:創る名無しに見る名無し
10/11/17 22:09:20 4CJj57Ho
森に裁判制度みたいなのができていた。
内輪で内輪を裁くって意味なくない?ww
コヒもニュータイプも、ナカーマの動きがいちいち気になってしかたないのだ。
今まで興味あるのはじぶんのことばっかり、ナカーマのことなんてほとんど知らなかったコヒやニュータイプも、他人をおおいにかまい始めた。
そして少しずつ、やつらはハケ―ンしていった。
他人をかまうのはすっごーい面白い、という自己ハケ―ン。

森の中にいくつか“裁判広場”みたいなゾーンができた。
“裁判広場”には個性があって、ある場所では裁判官も傍聴者も全員覆面、変声機。
ある広場では顔出し、っつう、公正さをつかさどる場所のくせにその違いはなんだっという突っ込みどころ満載のブームになっちゃったのだ。

そしてそして。
予想通り、ニュータイプたちは裁判を「さいばん」とゆうユル~イ娯楽に変えて、やることは気に入らないコヒの一方的な制裁にしていった。
手っ取り早いのがいいんだよねw
世界の他人は二通り!好きな人と嫌いな人~!!
……へえ、いい年して自意識過剰過ぎww
他人なんてほっとけばいいのにww
食べ物なんて食べられなくても関係ないでしょ!?!?
ええっ!?!?
関係ないの!?関係ないの!?うん関係ないよww
姫が困ってないから痛くも痒くもかわいそうでもない。おもしろいだけw

仕組んだのはだぁ~れ?はいは~い!はいはいはいは~い!w
わ た し w

121:創る名無しに見る名無し
10/11/17 22:22:51 4CJj57Ho
「あたしナカーマとゴハン食べたかったのにい!!頭の中はナカーマと食べるゴハンで一杯だったの他のなにも考えられないの
だってあたしはアダチルだったけど助かる値打ちがあったから森へ来れたんでしょお!?ね!?
姫もゆってたんでしょお!?みんなあたしにゆったじゃない、姫が待ってるよ救ってくれるからおいでって!
助けてよお!みんなあたし助けてよお!!食べ物ーっ!!食べ物ーっ!!たーべーもーのーっ!!
たーべーもーのーっ!!うわああああーーっっ!みんな捨てないであたしを捨てないでーっ!!」
ああおもしろい!
ウザい!
キモい!
おもしろくてやめられないっ!w
ああこきおろして働いたらお腹空いた!

辛い目の中華!さっぱりスィーツデザート!辛い目のにんにくにくにく中華!
さっぱりスィーツデザート!辛い目の唐辛子パンチ中華!
さっぱりスィーツデザート!辛い目の中華で新陳代謝促進!
さっぱりスィーツデザート!この相反する組み合わせが最高。
キモいさとおもしろさはセットにするに限る。
食べたらたいくつっ!
またさいばん。

「オレさまの頭の中では素晴らしいことを考えていたんです!
魔法の電波が届かない、山脈の向こうに居るコヒや戦争で暮らしに困っていて、コヒの森のことを知らないコヒ、
森に来たくてもどうやって来たらいいかわからないコヒにも救いの手を差し伸べられる、そんな理想郷をオレさまは作れたらいいなって、今、思いついたんです!
こんな個性的で優しさと正義感とモラリティと友愛精神アリアリのオレさまは、ぜひこの森のナカーマの保証の元に、
自己愛と空腹を満たし続けることが至上にふさわしいコヒであることを森の規則として認めてもらいたい!
ついては他のコヒはどうでもいいからオレさまだけの食事ナカーマシフトを365日毎日組む予算と、
ボランティアナカーマの人員と食事の定期的調達を森の偉い連中に永続的に申しつける判決を出していただきたいと、
切に、切にお願いしたいのでございますっ!!」

キャハ、キャハ、キャハ!
ニュータイプたちが壊れている。
毎日じぶんが食事ナカーマから外されないかの恐怖と緊張、それを隠さなければならない自意識に負けて
もともと繋がってない頭の線がもっとプッツンきている!
「裁判!さっいっば~ん!さいば~んさいば~んさっい~ば~ん!」
「今日もさいばん明日もさいばん」
「朝ごはんしてさいば~ん、ランチしてさいば~ん、ディナアのあとはめんどくさいからナカーマとメールしてツイッツしてミクシしてブログにコメして寝る」
「あひゃひゃ、夜忙しいよね」
「そっちだって負けずに忙しいくせに」
「ブログのランキングで知り合った友とメール、森へ来るまえの病院で知り合った友とメール、その友だちどもからしょうかいされたメール友とメール」
「どんだけ広げてんのん」
「だって毎日の生きる元気にしなくちゃいけないんだよっ」
「メール友ツイッツ友ミクシ友ブログ友オフ友」
「友、友、友、イパーイ増やさないとジコジツゲンパワーがつかなくって」
「姫に嫌われるんだよ」
「嫌われるどこじゃないよ。沈められるよ」
「たまにさいばんしてるとパワーつく♪」

122:創る名無しに見る名無し
10/11/17 22:53:22 4CJj57Ho
「たいくつな時さいばんふっかけるとチョー楽しいよねっ」
「むかしはつぶやき広場でもできたのに」「工事始まるんでしょ?」
「なんの?」「さあ?」
「広場じゃない、その向こうの高い木がイパーイ生えてるとこを使うらしいよ。でも立禁広めに、つぶやき広場まで立ち入り禁止になってる」
「よく知ってるね」「こいつ姫のパシリニュータイプの追っかけしてたもん。カコいい~って」
「キモいw」「どうせあれでしょ。カリスマ見るとイゾーンしたくなる病気でしょ。ここのコヒはよくかかる」
「違うもん。気が合いそうだなって。なかよくなったら親友に………な…れ……」
「はいはいはい親友親友親友」「なってくれるかもって夢夢夢!」
「森来るとこの病気かかるコヒばっかでウゼえww」
「キモ~い。関心もってくれるかもってゆう、その“かも”な気持が!」
「マイブームはもう終わったもん。前のことだもん。ちょっとだもん」
「聞いてな~い!」「聞かない聞かない」
「なにゆってるか聞いてな~いもんっ!」
「違うもん今は違うもんファンやめたから聞いてほしいもん……」「……きゅぴっ♪」

「さあさ、お待ちかねのさいばんだよっと!」「野次席いくぞオルァ!」
「野次るぞオルァオルァ!」「ヒャッハーするぞオルァアアアアーーーー!!」
「だれでもいいから苦痛に顔ゆがませてやんべえ!」「火に油ぶっかけた~いっ!みたいなあw」
「と、ゆってみるぅ」「ゆってみるぅ」「ゆってみるぅ」「ゆってみるぅ」
「ゆってみるぅ」「ゆってみるぅ」「とりあえずゆってみるぅ」
「ゆってみるから察してねw」「みたいなぁw」「なぁw」「なぁw」「なぁw」
「なぁw」「なぁw」「なぁw」「……ねぇ、あとでもんじゃいこうねぇ」
「あ゛あ゛!?」「はあ゛??」「どうして……?」「はあ゛!?」「はいいいい!?」

いつもだれかナカーマの心をヤスリで傷つけてからニュータイプたちは次の行動に移る。
そうするのが気持いいことをじぶんたちでわかってるんだ。

わたしにも大事なことは一点。
その気持良さをどうやってわたしと王子だけが独占するかということ。
ニュータイプもコヒもわたしから離れられなくしながら、街のセレブからも良く思われながら、気持いい生活はだれにもさせない。

全部わたしと王子だけのものにする。

ああ欲望だけがモンスター化して、策略とか予定とかを考えるのもめんどくさい!
早くコヒを全部カプセルに突っ込んで家畜にして、考えなくていい生活になりたいよ~w

123:創る名無しに見る名無し
10/11/19 17:37:20 7yvpHj+N
誰か三行でまとめて

124:創る名無しに見る名無し
10/11/22 19:08:54 FthuyI/J
>>123ごめん、これ読んでもらえる?大人げなくてすみません。
スレリンク(mitemite板:101-106番)

125:創る名無しに見る名無し
10/11/22 19:15:24 FthuyI/J
そして、欲しくも無いのにわたしの目の前に、『神』いや間違った『紙』が来た。
世界で一番嫌いなもの、文書用紙。
なんでこんなもんがわたしの前にあるのさ。
口で説明しなさいよ。わたしはイライラすると我慢できない。
紙をデスクの前に押しやり、立ち上がって歩き回り始めた。
「…姫?掘削計画書を読み上げ……」
「はあ゛!?」
側近も、スタッフも小間使いも椅子に座って説明を待っている。

だれかが小さい声を出した。「説明始めちゃっていいんじゃないですか?」
わたしは不快感に任せてじぶんの椅子を蹴り飛ばした。
ニュータイプたちはうろたえた。
「姫に失礼なことしちゃいけないって!」「でも」「計画の説明始める時間だよね」
「時間どおりに始めるべきだと思う」「始められないのはだれのせい?」
「人に文句を言う前にまずじぶんでどうにかしようとか考えないの?」
「でも始まらないよね」「こうゆう場合の責任者はだーれ?」
「側近!この事態についてどう考えますか!どう対応しますか!」
「姫を差し置いて先に読み始めますか!姫に失礼な行動ですがその責任はどう扱いますか!」
「姫が落ち着くまで待って時間を遅らせますか!その場合このあと詰まった予定の調整はどうしますか!」
「姫を待つのをやめますか!」「予定を遅らせますか!」
「姫を待つのをやめますか!」「予定を遅らせますか!」
「姫を待つのをやめますか!」「予定を遅らせますか!」
「姫を待つのをやめますか!」「予定を遅らせますか!」
「姫を待つのをやめますか!」「予定を遅らせますか!」
「姫を待つのをやめますか!」「予定を遅らせますか!」
歩きたくて我慢したくなくてドアから外へ出ると、小屋の壁づたいにアリの行列があった。
たどっていくとアリの巣穴があったので、ぐっちゃぐちゃに踏みつぶすと、働きアリたちがパニックになって動きが速くなった。
ふふふふww
ビデオの早回し再生みたいww

126:創る名無しに見る名無し
10/11/22 19:21:01 FthuyI/J
落ち着いた。

わたしに振り回されているニュータイプたち、アリみたいだね。
重~い空気の中で計画の説明が始まった。
「なにこのよどんだ空気!気合い入れてやるよっ!お仕事でしょお仕事!はいっ!」
わたしはワクテカしたので、ポジティブパワーになるように気合い入れてあげた。
優しいお姫さまだわぁ、わたしw

「穴の掘り方ですが、現在、世界的に最も安全で間違いなく掘れると言われている、シールド工法という工法を採用しようと思います。
現在、都市圏の地下鉄なんかは多くがこの工法で……」
「なげぇよ!」
ニュータイプの一人がデスクの脚をガン!と蹴って威嚇した。
ワクテカw
「……では計画書の二枚目に移ります」
「だれがシールド工法の紹介を全部はしょれってゆったんだよ!?オイコルァ!?だれがいいっつったんだよゆえよゴルァ!!」
違うニュータイプが目を三角に釣り上げ、白目を異様に剥いた三白眼てゆうやつで叫んだ。
「長くもない、はしょり過ぎもない、ニュータイプコヒにわかりやすい説明をする責任を果たしてください!」
「この森に住んで何年目ですかあ!」
「ナカーマであるニュータイプコヒに思いやりの無い仕事しかできないなんて、姫さまの側近として恥ずかしいと思わないんですかあ!?」
ニュータイプたち、手の平でデスクバンバンバン!
手の平熱くなってますます血が昇ってヒステリイ!
ニュータイプコヒはコヒもニュータイプもみぃ~んな許 せ な い ♪

「シールド工法とは、地上から必要な深さだけ垂直に掘り下げた位置から、シールド機と呼ばれる掘削機械を使って、
地盤の中でトンネルを掘り進めて行く工……」

わああああww

わたしも叫んじゃった♪ww
わたしにイゾーンしてる人を邪魔しながらじぶんを開放するって、気持いいw
他のニュータイプも騒ぐ泣く怒るww
勝手にやってやってww

127:創る名無しに見る名無し
10/11/22 19:35:33 FthuyI/J
「圧力のある地盤の中でどうして土砂が崩壊しないのかとゆうと、シールド機は円形で、圧力に強い形状になっており、先端がネジのように回転しながら地盤を削り取り……」

わああああああww

ニュータイプの顔がみるみる険しくなってくw
当然だけどだれもニュータイプはわたしを見ない。
側近に全員がガン付け視線w
そうだよねぇ。責任は側近ニュータイプにあるよね♪
我慢してあげているみ~んな、優しいニュータイプナカーマだねっ。

「土壁を残さないように、あらかじめ地上から持ち込んでおいたブロックタイルをジグソーパズルのようにはめ込んで、壁を構築していくからです。
こうして土砂の壁を押さえてしまうことで、削る、押さえる、余分な土砂を取り除くとゆう三つの仕事を同時に……」

わああああああああww

ブロックタイルどこで作んのよ聞いてないよ初めて聞いたよメールボックスは無視したよ留守電も聞いてないし
ゆうべは結界張って妄想スコープで楽しく遊んでいたよノックしても聞いてないよあんたの責任だよ!
アヒャヒャヒャヒャヒャヒャww

たいくつで難しくて根気よく聞かないとわからない説明は無視ムシ!
コヒの技術者を呼ぶか、街の学者んとこでニュータイプがお勉強してくればいい。
わたしはケチだけつけるお姫さまなんだから。
それをおしゃれでインテリな言葉に直すと、プロデュースってゆう♪

演出なんてね、どんなに飾り立ててやってもね、生産が出来ない労働者は出来ないものは出来ないんだ。
お勉強だけ出来ても心が弱かったり、コヒで失敗ばっかりやってるコヒになんて
結果を出せないから始めからだれもなぁんにも、報酬なんてやる気は無い。
お城だって、コヒなんて認めてない。てか無視してるw
めんどくさいしね。

わたしだって。
カプセル牧場の収穫はだれにもあげる気はない。あげそうな、幻覚を見せているだけ。
それが楽しいのw

128:創る名無しに見る名無し
10/11/27 13:50:08 7N5yRhYd
あやれこれや各国に、魔法の鏡ネットワークを使って技術者の募集広告を出した。
『厚待遇です。人懐っこい森のコヒたちと、カリスマオーラありありのお姫さまと一緒に楽しく働けます。』
こんな誘い文句w
どこのままごとのポスターでつかww
結局側近が手下ニュータイプとその手下の吸血ニュータイプも使って、森に来たことがなかったコヒの技術者を捕まえてきた。

この技術者コヒ、すんごい前評判。
生まれがこの国の街なのよね。
でも学校を潰しかけたか、壊しかけたかしたせいで、居られなくなって違う国で勉強したらすぃ。
技術者になるための大学ではトモダチがバイトしたお金を借りて、トモダチの彼氏に貢いで、彼氏奪って、
トモダチが返金を迫ったらトモダチをストーカー呼ばわりして……ナドナド、焦げ臭い話が次から次へ。
これは森でもいいキャラになってくれそう。

彼氏を奪うと言うおちゃめ行動からもわかるように、技術者コヒは、女性だ。
むかしは違う国で地下鉄の穴とか、お金持ち貴族のお城に秘密トンネルとか増築の塔とか掘って作っていたらすぃが、一年やそこらでできる物件じゃあない。
3年とか5年、10年契約で雇われるわけだけど、なんか崩落事故とか材料の発注ミスとか起こしちゃって、その原因が人間関係をとんでもなくしてしまったからっていうのなのだ。
コヒらすぃ。
だから違約金なんかも払われることなく、『途中だけどもう辞めてくれる?』って放り出される。
そして、偉い人にいい顔するのが上手だから、雇用者の上の貴族なんかからすごく同情とか引いておきながら、違う領地へ行って、
小さな話を命がけの大きな悲劇にしてバラし、貴族間抗争を起こしかけ、その国全域のの指名手配犯になったこともあった。

それから商船の船にバイトとして乗り込んで、船を直しているうちに副船長の中間管理職ストレスのカウンセリングかなんかをし始めて、
とある港の飲み屋にいた副船長の恋人にカウンセリングの内容全部バラして、刺されそうになってw、
庇ってくれた若い船員がオタクだったから、助けられたのが気に入らなくて、無視して怒り出して、それを聞いた船長に解雇される。

129:創る名無しに見る名無し
10/11/27 14:01:13 7N5yRhYd
次にもぐりこんだのが動物園の囲い直しで、そこでコヒのように要領の悪い、一日中ビビリしている子猿に懐かれる。
そこで他の猿の見ていないところでたまたまおやつに持っていた高級ソーセージを気まぐれであげると、
水を飲ませなかったため歯に付いた食べカスから他の猿に高級ソーセージを食べたことがばれ、子猿はボコボコに制裁を受けた。
それから人間に懐かなくなって、次に担当になった猿係りが困って周囲に相談。

日頃から空気を読めずに動物のモノマネとかして、じぶん受けしてる様子もあって、変人の噂が広がり、その噂を心配した同僚が忠告すると逆切れ大騒ぎ。
どうやら変な噂とか広がらないじぶん像の理想を叶えてるつもりだったらすぃwww
無理だねぇ、コヒの場合、仕事とかで変な噂とか出たら自力で払拭するのは無理だ。
仕事の後に飲みとか行かないくせに、年に一回位、料理持ち込みアピールして、なんか思ったとおりの誉め言葉とかもらわないと何回も食い下がっていたから、
その際やめさせようとしたけど、なにをしたいのかわからない位ウザいのにやめなくて、解雇への道をまっしぐらw

や~いや~いや~いww

それで行く当てが無く、生まれ故郷のこの街に仕事探しに来たところをニュータイプが連れて来たのだ。

シールドという丸い機械の部品が届いたらしい。

組み立てると聞いたので見に行く。
しかし組み立てもなにも、シールドをはめ込む前の穴掘りもまだ始められていなかった。
見渡す限りのコヒとニュータイプの大群が、そこかしこに小さな集まりを作って、険悪な言い合いをしていた。

組み立てられる技術者コヒにフラッシュBが発生して、それを抑えるのがだれだとかなかよしナカーマはだれだとか
フラッシュBを起こす引き金になる波長が合わないコヒはだれだとか、それを特定する時にだれだれがこう言った、
それは違うのに許せないだとかだれだれがかわいそうでだれだれはかわいそうでないとか。

つまりこの森は元気に今日も停滞しまくっていたらしい。

130:創る名無しに見る名無し
10/11/27 14:14:29 7N5yRhYd
その中でもひときわ大きい集まりの中で、一人のコヒがニュータイプに馬乗りに乗られてレモンを口に詰め込まれていた。
おもしろそ~っ!なにしてんの教えて~!と側近にゆわせる。
まわりで手を叩いて大爆笑しているニュータイプたちと吸血ニュータイプたちの話を側近がつなげる。

あの乗られているコヒは、一緒に食べる相手がいなかった。
技術者コヒの秘書みたいにして、その仕事つながりで食べるナカーマを見つけようとしたら、
うらやましがったニュータイプたちがコヒに秘書の仕事内容を勝手に決めた。

技術者コヒのフラッシュBを一回に付き3時間なぐさめて落ち着かせた後、技術者コヒとそのスタッフたちの炊事、洗濯、掃除、
設計道具の整理整頓、ケンカ仲裁、コーチング、スケジュール管理。
まだまだ増えてモーニングコール、寝る前の自己愛メールの相手全員分4時間、スタッフたちのメール友もうらやましがって割り込んできて、
スタッフを攻撃するのでメール友の相手、そのまたメール友の相手も技術者コヒから押しつけられる。
一応この工事は週休2日を建前にしている。

そしたら元気ハイパーなスタッフやメール友らは休日に集まってオフしたがるからその幹事。
夜中もメールに気づかないとメールの後直接ベッドまで起こしに来られる、いわゆるメル突撃。

コヒ、腹ペコwww
技術者、おやつを食べすぎて、食事で海老フライが一本残ったのを、とうとう「ください」って逝っちゃった。
それで技術者はフラッシュBの爆発起こしたw
海老フライをあげずに食べちゃってからシールド機械どころか違う道具も、ただの労働者コヒの寝起きするトタン小屋とかも、ちがう人格でぶっ壊している。
それに同情したスタッフやメール友たちが、秘書のコヒに制裁のレモン…フライに付いていた薬味のレモンを食べさせながら、正義の制裁をくだしている、ということなのだ。

そしてモメごとの匂いにつられてやって来たのがメール友だった吸血ニュータイプのそのまたトモダチの吸血ニュータイプたち。

131:創る名無しに見る名無し
10/11/28 00:53:51 Q6lYyuDb
「森のコヒは困ってんだよお!暮らしが厳しくて困ってるんだよお!えーんえーん」
吸血ニュータイプたち盛り上げ泣きageage! 「あーあ泣いちゃった」
チームワーク盛り上げageage!イェイイェイ!「謝れ謝れ謝れ謝れ」
吸血鬼嬉しくて嬉しくてもうもう唇ブルブルw。

さすがにがまんできなくて、吸血ニュータイプの一人が奇声つきで混ざりに入って行った。
「街で習わなかったのかい!?お仕事はどんなときも笑顔でしないと反抗してるって思われるんだよおおおおっ!」
秘書のコヒの顎をつかむと、皮下脂肪がいい具合についているようで、吸血ニュータイプのつかみ心地がとてもよろしいようだ。
もう制裁マシーンと化している吸血ニュータイプはケケ―ッ!と歓喜の笑いを浮かべた。
浮かべながら『笑顔』を連呼した。
吸血を知らない秘書のコヒは『ごめんなさい』と連呼、レモンをぽろっと落としながら従順に笑顔を作った。
今度は「なんで怒られてるのに笑うのか、その神経を疑うね!コヒはコヒでも常識の無いコヒは森でもやっていけないよ!」
別な吸血ニュータイプが胸ぐらをつかみ、仰向けのコヒの上にスタッフを乗せたまま興奮して引きずった。

「笑顔は基本!」「ごめんなさい!」
「怒られているのに笑ったな!」「ごめんなさい!」「笑顔は基本!」「ごめんなさい!」
「怒られているのに笑ったな!」「ごめんなさい!」「笑顔は基本!」「ごめんなさい!」
「怒られているのに笑ったな!」「ごめんなさい!」「笑顔は基本!」「ごめんなさい!」
「怒られているのに笑ったな!」「ごめんなさい!」「笑顔は基本!」「ごめんなさい!」
「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」
「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」
「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」
「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」
「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」「笑え!」「泣け!」

吸血ニュータイプ嬉しい嬉しいww
次々と似たような歓喜の声をあげて制裁に混ざっていった。
例によって吸血ニュータイプの集団に技術者の秘書コヒのみならず、ポカン顔で座っていたスタッフたちもついでに捕えられて埋もれていったw

後知らない。

側近がわたしに聞いた。「姫、スタッフも食べられそうですが」
わたしは返事をしない。「姫、技術者の補助ができるスタッフはいかがいたしましょうか?」
なによ、こんな楽しい眺めなのになにをしたいわけ!?
わたしの側近気取りならわたしが毎日なにを考えてるかゆわなくてもわかってないの!?

まだ、黙っておく。

しばらく考え込む側近。
「申しわけありませんでした!かしこまりました!放置します!」

知ーらーなーいー!勝手に放置プレーヤレよー。
あんたの判断だよあんたの判断♪

後でスタッフ全員も吸血ニュータイプに喰われてしまったら、技術者には、わたしの側近に相談してね♪わたしはあなたの味方だからね♪ってゆおう。
おもしろっ♪

132:創る名無しに見る名無し
10/11/28 01:17:24 Q6lYyuDb
集団人間団子の吸血ニュータイプは集団号泣する。
「技術者タソがかわいそうっ!スタッフタソもかわいそうっ!あんたが食べたがるのが悪い!」
「あんたの存在が悪いっ!」「お腹空かせないでねっ!絶対絶対絶対だからねえ~っ!ぐすんぐすんぐすん約束してよねっ!」
団子の中からまた「ごめんなさい」が聞こえてくる。
吸血ニュータイプ感極まった顔。「わああああああっ!傷ついたんだからあ!」とかゆう。
発声練習みたいで、気持よさそう!
「あたしたちを不幸にする!」「傷つける!不幸にする!なんか悪いこと起こす!腹立つ!許せない!大迷惑!存在してほしくない!」
あ~っ、罵詈雑言ぶつけるだけなんて気持よさそう!
「お腹空かせないで息もしないで夜も寝ないでお布団もお皿もスプーンも捨てて魔法の電話とかトモダチできそうなものもじぶんから捨てて!ね!ね!ね!ね!」
「今すぐここで捨てて!ね!ね!ね!ね!」
「食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」「何回もゆってあげっからねん!食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」
「あたしも何回も、何回も、何回もゆってあげるからねえ!食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」
「興奮してきた!姫みたいにドキドキハイパーになってきたっ!」「いいないいなうちもそれいいないいな!ドキがムネムネしたいしたいしたいしたい!」
「腹立つからもっとゆおう!食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」
「食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」「食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」
「食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」「食べないで息しないで寝ないで悩んで謝って!」

息しないもなにも、吸血ニュータイプたちの息が興奮してあがりまくってるし。集団団子から湯気でそうだし。
酸欠になるよw

小屋へ戻る。

頭すっきりさっぱり♪
さあ妖怪どもはほっといて、自立した人間さまのお姫さまは美しい住まいで美しいライフをいたしますわ♪
魔法の箱のまわりに積みあがった物、床へボトボトボト―ッ!
わあきれい♪
わたしはジコジツゲンパワー効果で時代の最先端を行く、仕事のデキル大人の自立したお姫さま。
どれメールボックスのお掃除も。ん?

『差出人:プリンセス  件名:拝啓、森の姫へ』

ん?変なメールが来た。スパムによくある添付ファイルもない。

『寒くなってきたわね。あなたの忠実なしもべたちは気付いているかしら?
森のはずれの王子の執事とメイド頭が、お城のお役人にタイ―ホされたわ。
王子は行方不明。ご愁傷さま。でも異次元移動ができるって噂の王子だから、無事である可能性は高いわ。プリンセスより』

あ゛あ゛!?どこのどいつプリンセスさまですか。
楽しいハイパーから一転、不愉快なハイパースイッチ入る。

『異次元移動もなにも確たる情報がなければ、わたしには用がありません。
不用意な妄想でわたしを翻弄して遊びたかったなら、そちらこそご愁傷さまでした。
わたしはアカンタ―レ王子とは心と心で結ばれていますので、心配ご無用に願います。森の姫より』

ポチっ
………………おいゴルァ!!

返信を送ろうとしても、プリンセスのほうが受信拒否をしていてメールが戻ってくる。
なにこれ、そうゆうことってできたっけ!?
上から目線のくせにわたしのファン?敵?なにこれ?

…………まあいいか。ジコジツゲン躁ハッピィなわたしに嫉妬している輩は多くて結構w

133:創る名無しに見る名無し
10/11/28 01:44:46 Q6lYyuDb
「他のチームの進行状況もチェックしたほうがいいんじゃない?」
だれだそんな正論をゆうやつは。
そんな声がかかったために側近は魔法の鏡で、各所のカメラ画像を入念に巡回し始めた。
いやーいやー!そんなきちんとした仕事するの嫌!わたしがしなくても嫌!w

側近が魔法の鏡に画像を出した。
「これは違うチームの技術者ニュータイプです」
地下通路が出来たらそこにパイプとか電気とか空調とか通すチームの技術者だ。
その技術者ニュータイプに仕えているスタッフコヒをよく見ると、全員の手足が真っ白。
「ど~ゆこと?ww」「あれは肌じゃないんです。よく見てください」
手足がアップになった。その白さは、包帯の白さだった。
「あれえ!なにやってんのこいつらww」
側近の調査によると、その包帯は、古今東西コミュ障たちおなじみの悪事で巻かねばならなくなった。
「でも、中の患部はそれほどまでひどくないんですよ。疑似ばっかり。
でも、あれだけの面積巻いちゃうわけは、あのコヒたちが包帯を切りながら使うことをもったいながるからなんです。
いざ長い物を巻かなければならなくなったときに街へ買いに行くのが遠くてめんどうだと。
一時の手当てくらいで折角の長さを短くして、切った分をどこかになくすのが耐えられないんだとか」
側の小間使いが口をはさんだ。
「わからんでもないなあ」「もったいない、か…」
をいをい、疑問の解説からずれていってるけどいいのかい?w
……いいのかーw

側近は話を戻した。「じぶんで自信たっぷりに段取りを考えては、その段取りを理解し切っていないスタッフを許せなくて、片っぱしから反省させていたんですよ。
反省っつうても見る人によって失敗と言えるのか、スルーでいいのか、視点によって判決が別れるようなびみょーな件ばっかりなんですけどね。
とにかく本人が失敗って認識したら、目つきも目線も言葉尻も愛想笑いもファッションも全部全部じぶんへの反抗だ―逆らった
裏切った森に広めてやる姫にばらしてやる食事ナカーマ無くしてやる、やる、やる、やる、やる、のオンパレードで幾晩も。
でも、何人失敗させても、段取りはいつまで経っても抽象的で大雑把だし、一方でターゲットの反省の態度にはえんらいこだわりがあったんですよ」

掃除機を片づけた小間使いが、魔法グッズにハタキをかけ始めながら話しに入ってきた。
をいをい、ふつー順番逆だってば。
「聞いたことありますよ。冷静な顔色で反省していたら、どんなに正しい効率的な方法を取り入れてもしらじらしいって暴れ出すんでしょ」
「ひ……春先の熊も真っ青のヒステリーだとか」
をい、今、姫ってゆおうとして引っ込めただろ!後でヤキね♪

134:創る名無しに見る名無し
10/12/04 00:48:44 kS4zvVF1
「何人ものコヒで人体実験したところ、胃腸炎とかチックとか吃音、じんましん、震え、幻聴電波、抜毛、フラッシュB、ともかく我らがコヒのよくある病気になって見せると、やっと反省の態度を感じて落ち着いたらしいんだ」
「不眠とか早朝覚醒とか過食拒食、この森おなじみのってやつですねw」
「そんなんなってると、当然」
「記憶飛びますねww」
「飛んでる間は?」
「やりたい放題?」
「それで我に返ると包帯巻かなきゃならなくなっているんだよ」
「ほう、そうなんですかー」
「それで結局、あのとおり記憶飛び飛びのニュータイプしかスタッフに付かなくなっちゃったんだ」
「へぇ~…」「あそこに入れてるのは実はニュータイプの中でもエリート級の病気持ちだよ。吸血ニュータイプも入ってる」
スタッフニュータイプをよく見る。
全員やりすぎの満面笑顔。
やつれた顔色、濃いクマ。大げさで力み入った、歯茎丸出し笑顔。
チックで片側だけピクピクする顔面。

「ほら、あの頭に牡丹みたいなリボンつけてるニュータイプ、あれ吸血だから。ここで技術者ニュータイプにさんざん媚て骨と皮になった後、
古いコヒがやっとこ生きてる小屋でコヒに止めてもらいながらお酒飲んで、獲物とらえて、孤立させて逃げられなくして、
ニュータイプへの怨みとか人生の怨みとかを全部込めて獲物食べちゃって、古コヒになぐさめさせて自己陶酔がエスカレートして!」

「あとそうそうこれ聞いたことあります?古コヒが発熱中で、点滴で48時間ぶりに熱が下がってやっと寝られてる古コヒに、
深夜3時に押しかけて、寂しいじぶんを差し置いてベッドで寝ていていい理由を理論的に述べなさいって、次の日の昼まで迫ったって。
あと街にいる兄弟に子供が生まれて、会いに行くために森から旅に出た古コヒの物をコヒの小屋から全部運び出して、帰ってきたら当然怒るよね?
そしたらコヒのくせに遊ぶ煩悩に浸って、必死で働いてるナカーマを裏切って森を分裂の危機に陥れようとしたって話に勝手に膨らませたわけよ。
もう脳内で話し作る作る!そして酒をラッパで飲みながらじぶん煽りしてさ、ナカーマがどんなに深く傷ついたか分かったら謝罪文寝ないで食べないで書けって、模造紙3枚!」
「それ、1文字1㎝かける1㎝騒動のこと!?」
「それだね。それを書かせながら後ろから恫喝し続けて、自己卑下が足りないってボコって、新しい紙に書き直させて、小屋中のコヒを叩き起こしてから読みあげさせたの。
最後違う場所から吸血ナカーマを団体で呼んじゃって小屋に火がついたり、古コヒの偉いのが寝込んだりクスリ飲んだりしたら、次の瞬間やっと人格が交代して、仕事に戻ったんですよ。
つきっきりで仲よくさせた古コヒたちを全部シカトして、まっしぐらに技術者ニュータイプのお世話に戻るわけですよ。
だれかが古コヒの小屋について質問したらしいですが、(それはもういいの♪)って笑顔で答えたとか」
「へー、まるで古コヒはトイレですねえ」

135:創る名無しに見る名無し
10/12/04 00:56:04 kS4zvVF1
「トイレって半分無意識に使う所だし、使ったら友情とか恩とかいちいち考えないで、きれいさっぱり忘れられますからねえ」
……たしかに。

見てみてオーラ強すぎの牡丹のリボン。
スタッフの中でも一番優等生になりたいのかいそうなのかいww
「あれ、今流行りのスクールガール系アイドルのファッションですよね。確かに顔もちょっと似てるからやってみたいのかな」
「それにしては年いってるくせにね~」
「それでもすごいらしいですよ。イゾーンも異常なら尽くしも異常wwじぶんのボスの技術者には進んでボコられにいってニコニコして、機嫌が直ったころにお気に入りのスィーツとかアニメの話題を用意してあげて、
じぶんのために貯金を崩して取り寄せたイベントのチケットも技術者に取られて、しかも他のスタッフとイベントに遊びに行かれても休日出勤して雑務とか整理とかやってたって」
「噂聞いた!それでも夜中にべろべろの技術者から呼び出されてどつき廻されてあげてたって!チケット取られる時も、無能なじぶんが遊ぼうなどという気持を持っていて申しわけありませんでしたって土下座させられたらしいよ。
アフォってゆうかもうwいっつもほとんど寝てないってさ」

「どうしてそこまでできるかってゆうと、姫だよ。なんか姫にすごい当てにしてるものがあるんだとかなんとか!」

お付きのスタッフがこのくらい歪んだ従順さを見せて、やっと技術者ニュータイプはその実力を発揮し、森の役に立ってジコジツゲンの夢が叶うのだ!
技術者ニュータイプのつかの間の幸せ。
スタッフたちから無限の苦痛と歪んだ精神力とかを貢がれて、その上に立って手に入れる、ジコジツゲンをした勝ち組ニュータイプの称号。

さあ貢げ!生活の安定を!
あきらめて貢げ!パターンに生きる小さな幸せを!
あきらめて貢げ!人知れずわずかに自己愛が慰められる小さな達成の瞬間を!
下っ端コヒの自尊心をカツ上げして、ニュータイプの満足の瞬間は近づくんだ!

それからその上で、ニュータイプの満足を水の泡にぶち壊して、わたしのたいくつがいやされるんだよっ!

136:創る名無しに見る名無し
10/12/09 02:31:39 7Bzkkv/H
気づかなかったけど、春から、遺伝子研究で、王子様に会えるりんごをニュータイプが木から栽培しようと実験していた。
たしかわたしは香りを培養しようとは思っていたけど。りんごまで作る必要あるんだったかしら?
側近に研究所のニュータイプへ質問させる。計
画案と予算案をわたしに出してサインもらったんだって?ww
忘れたし!!

察した側近が内容をニュータイプに探させて、届けさせてからからひったくった。
まずりんごから作らないとりんごの香りを研究できないんだとか。
は~ん。あ~!あ~!もうそれ以上の話しもういいいい!
長い!聞けない!

直接その研究所へいってみる。研究所の入口から、りんごの甘い香りがわたしを包む。
白衣を着たコヒっぽい女の子がわたしを止める。
わたしを姫だと知らないらしいけど、わたしは側近を待てない。
自己紹介?それっておいしいの?
このコヒとわたしを比べてみよう。どっちがじぶんのエゴをとおすのがこの森でふさわしい?
この忠誠心しかないカリスマ性も魔性オーラもカワイさも賢さオーラもお嬢オーラも許されキャラオーラも特別な才能もこの森でジコジツゲンをゲットしてナカーマとうまくやっていけそうな立ち回りの上手さもなさそうなトッポイ女の子に、なにを満たす意味がある?
そんな手間かけるとなんかいいことある?
ずかずかずかずか奥へ進むと……といってもあんまり大きくない研究所。
すぐ『調香室』ってゆう、仰々しい部屋のドアが見つかった。
がちゃがちゃ!
「やめてください!どちらさまですか!関係者以外見学禁止です!」
ええいめんどくさい!片足に魔法をかけてキーーーーック!wwゴゴンッ!
鍵が壊れる音がしてドアが開いた。
ずかずかずか!
「だめですいけません足元見てください!」
知らないわよわたしは歩きたいとこ歩くだけだもんわたしそうやって生きるわたしがだい好きなんだもん!
あっ!
わたしの足が床から浮いていたコードを引っ掛けた。
そのコードが『調香室』のデスクの上を這っていた。
それでもわたしの歩く勢いは止まらないw
デスクの上の香水入り試験管の束が、ガシャガシャガシャガシャガシャーン!!

飛び散るガラスとしぶきと香り。後ろから側近と小間使いが追いついた。
「お前!」側近の怒号w
こうゆうときのお約束w「森の姫さまが引っかけないような研究室設備設置がどうしてできなかったんだ!?」
怒られたのは、研究所の白衣のコヒww
当たり前よ。姫は永遠のいいヒロインだものww

137:創る名無しに見る名無し
10/12/09 02:36:35 7Bzkkv/H
「姫とは知らず申しわけございません!申しわけございません!申しわけございません!ナカーマがやっと腰が上がって延長コードを街へ買いにいったとこだったんで…
…いやその、この機械は香水を混ぜるとき早く混ざるようにする……いやえっとそのあのだからそうゆうえっとそのなんとゆうかハァ!待って、待ってくださいすみません、
緊張して息が、息が吸えませ……いや申しわけございま、せん、だから、その、電気…いやいや、撹拌機は、その、えっと、なんとゆうか、待って、待って、苦しい!
いや、申しわけございません!すみません!申しわけ、ございません!」
小間使いニュータイプもコヒには態度傲慢だwww
「これからこの損失は責任もって食事抜きで取り返しなさいねっ!」
白衣のコヒは一気に顔が青くなってパタン!!
倒れちゃった。
あ~ひと騒ぎ起こしたら見学の成果がなくても楽しかった♪

秋になって、りんごは失敗してふつうのりんごになった。
特にブランドもないりんごであまり色つやも良くないので、街へ売りに出さずにコヒ、ニュータイプに無料開放することになった。
この責任者は後から「お金だけでも取ればよかったのに!」とわたしに大目玉をくらった。

袋も箱も持たずに衝動的に集まったコヒとニュータイプの女の子がいた。
お腹を空かせてフラフラだったので、古いコヒが中古の魔法のじゅうたんを貸した。
わたしが捨てた大型ゴミから拾って、街のどこかの老人ホームにいた引退魔法使いに修理してもらったらしいのだ。
しかしじゅうたんは狭いので一人分のりんごしか乗らない。
そして、じゅうたんの操縦が出来るのはコヒの女の子のほうだった。
「いいよ。あなたの小屋が遠いから、先にりんご運んでいいよ。戻ったら私のりんごを私の小屋に運んでね」
コヒはまずニュータイプと一緒に乗りながら操縦を教えた。
ニュータイプの小屋に運び、二人は研究所のりんご畑に戻って来た。

二人とも汗だくだ。ニュータイプは我慢しきれずリンゴを一個食べている最中だった。
どうやらコヒにずっと話と操縦をさせていた様子。
ニュータイプは口にリンゴを頬張ったまま指をさして指図してコヒを地上に下ろした。
順でゆうと次はコヒの小屋にコヒがりんごを運び、ニュータイプを彼女の住む小屋へ送って、コヒも帰る、はずだ。

138:創る名無しに見る名無し
10/12/09 02:41:33 7Bzkkv/H
コヒがリンゴを両手に集め始めるとじゅうたんは手の届かないところへいきなりあがった。
「ごめんねえ~♪じぶんのテンションあがったから!私、森へ来る前はテンションあがらないじぶんがイヤでイヤでしょうがなかったけど…
…なんかね、なんかね、今テンションあがって高みへのぼれそうな気がしてたまんないの!じぶんだい好きなの!
心ってこんな変化するんだなあって、ハケ―ンして頭がイパーイで……」
「ん?次は私なんだけど?」
「私が私に心を開けるように、コヒらすぃいコヒでいてくれて、ありがとうね!コンビニで支払いしてエネルギードリンク切らしたからついでに買ってやりかけだった模様替えのハンガーラックとか運んで」
「次は私なんだけど?」
「メール友にメール返信して二か月前にあるとこからもらったお土産開封して炊飯器セットしたくなっちゃったの!」
「次は私なんだけど?」
「どうしてもどうしてもしたくなっちゃったの!私だけ楽しくしてもらってなんもお返ししてないままだけどすっごい感謝してるからこのままバックれるね!
かわいそうだった私がやっと救われてうれしいなって」
「次は私なんだけど?」
「鈍いコヒでいてくれて、私にやり放題振り回させてくれてありがとうね!私は私がありのままでやっと好きになれそうなの!ハイパーテンションで両手がイパーイなの!」
「次は私なんだけど?」
「私の頭にはかわいそうだったころと、森へきてかわいそうだった現実に気づかせてもらったことと、私でもやればできるんだ、用事を片づけられるんだわって気持とがものすごく高速で入れ替わりまくってるの!
今、テンションあがりまくって私の話しかできないから!私!私なの!」
「次は私なんだけど?」
ニュータイプの自己愛は半端ない。
カワイイ謝罪をしゃべりながら目じりはキリキリと三角に吊りあがって、なんかに取りつかれたように引きつって口が動きまくる。
ニュータイプの自己愛が満足する時って、肉食獣が獲物見つけた時みたいになるからね。

139:創る名無しに見る名無し
10/12/12 00:33:30 wKHr1lT3
「私のこと!私ね!私!私!私!私!私!私!私!なにゆいたいか忘れたけど私なの!私わかってくれてありがとう!私のテンションあげてくれてありがとう!私!私!私!え~とね私!私なの!」
一台しかない魔法のじゅうたんは飛び去ってしまった。
困っているコヒを見捨ててじぶんの優位を確かめたい気持と、見捨てることでじぶんが見捨てられるかもしれない、チヤホヤ同情されないかもしれない不安な気持との矛盾がひどく開き過ぎると、狂っておかしくなっていく!

上手なニュータイプはナカーマの中から二種類も三種類も選んで使い分ける。
悲劇のヒロインになりきって話をしたい時に話すナカーマと、じぶんより劣っていつも不安で飢えていて思い通りになるペットのコヒがいる。
じぶんが欲求不満な時に、そういうペットをもっと飢えさせて、癒しにするのだ。

わたしのようにプロ級になると、いちいち選ばなくてもその辺りから呼べば話し相手させられるしペットにして女王様ごっこできるし、なんでも思い通りなんだけどね。

とりあえず催眠ミスト作りを研究所に急がせた。
王子に会えたりんごの効きは強烈。即、眠りに落ちたから。
わたしのエゴが満たされるって安心感とか優越感とか、いろんな精神的作用もついてきてたんだと思う。
眠らせて目覚めさせてみたい。世界中のコヒの、ケモノの本性。
そしてそのパワー、全部わたしのもの。

しかし問題は他にも残っていた。
いつもなら側近に任すんだけどね。なんか貢物付きでわたしの出番をおだてられちゃった。
器用なニュータイプ連中がわたしの小屋を派手はでハデハデにしてくれるらすぃ。
デザイン画を見て気にいってしまった。
今までの小屋管理を受け持っていた小間使いが泣き入って、新顔ニュータイプ、盛り上がって対立して。
ただのわたしの心変りが、取り巻きニュータイプの反乱疑惑とかスパイ疑惑とかそんなすごい話に膨らんでいったのだ。
こんな面白いことはない。

140:創る名無しに見る名無し
10/12/12 01:15:25 wKHr1lT3
シールド機をはめ込むための穴は、前よりは掘られていた。
ちっちゃいユンボで、ちょん、ちょん、ちょん、と。

ニュータイプにもコヒにも、まだまだ穴の掘り方が正しく伝わっていないのだ。
技術者コヒがいくら少ないやる気を出しても、結果として掘削は進まない。
技術者はそもそも、ニュータイプやコヒについついイゾーンしてしまうから、きちんと伝わるまで教え直すことは無理そうだとわかったようなのだ。
ニュータイプ、コヒ自身に本やビデオを与えても、やつら3分後には違う話に脱線してる。
だれがだれの役に立つコヒだとか姫がつけたランクではこうだとか、今一番イケてるカリスマはだれだとか、姫は次にだれを捨てるとかだれが好きだとか。
なんも掘削が進まないまま、好きだ嫌いだゆい合ってランチして1日が終わってもみんなぜんぜん平気なんだとか。
だから「飲み込みのいいニュータイプを何人か街へ研修に出させたい」とゆう願いが出た。

はい?

お金かかるよ?わたしがうんてゆうと思うの?
たぶんニュータイプとコヒを何十人束にして研修させてきても、脱線癖がなおらない限り、穴は深くならないと思うよん♪
だからこんな話つまんな~いんだってば。
側近にさせたかったな。どうして側近の小屋が吸血コヒにたかられて軟禁状態になったんだろ。

あ、そうかわたしがつきまとってくる吸血連中を追っ払いたくて、その場しのぎに側近のしゃべってた理想とか森の将来像とかしゃべっちゃったんだ。
調子乗って話膨らませて側近を正義の救世主みたいに装飾したら、キャーッ♪ステキ♪って。
そっちへ流れていってそのまま軟禁w
でもでもぉ!わたしが来いってゆったら余計なものはなんとかしちゃって来てほし~っいっw
わたしが来いってゆったら来るのっ!思いどおりになっあ~っあ~っれっ♪

141:創る名無しに見る名無し
10/12/26 01:10:08 MGAN+ZdO
穴は、すごい半端な穴が掘られたらしい。
しかし、シールド機械が入るかどうかは、わかんないくらいギリギリのサイズにしかならない。
深さも足りない?あまり浅すぎると穴の天井部分が崩れやすくなる。技術者コヒがいらいらしてきた。
崩れるかもしれないものは崩れるかもしれないので、だれかコヒのせいにして済む問題ではないという。

やだな。
簡単な問題にしちゃいたいなwww

なにあんた、細かいこだわりのコヒの性格してたの?
わたしやニュータイプと同族だと思っていたのに。
だったら嫌になったとき、捨てるよ。

わたしのしぶい顔を見て、側近と小間使いたちが陰でヒソヒソ打ち合わせていた。
そして、穴が掘れてからの計画を細かく立てさせ始めた。
魔法の鏡ソフトに強いスタッフも助っ人に別なとこから引っ張ってきた。
じゃ、なに?わたしがもっと早く進むように段取り組めッて思ってたと思ったの?
そんなことゆってないよ。

ゆっちゃお。「そんなことだれもゆってない!」
小間使いがビクッとして振り返りざまに、服から体温計が落ちた。
「なによあんた、仕事がめんどうで熱でも言い訳にできないかなとか思ったわけぇ!?今まで森でなに学んできたのよこの裏切りもの!」

142:創る名無しに見る名無し
10/12/26 01:16:10 MGAN+ZdO
もう一人の小間使いが体温計を拾い上げて読んだ。
「姫さま、彼女38度になりました。彼女はともかくとして姫さまにうつったら一大事なので、小屋へ待機させませんか?」
わかったわかったww
でもお姫さまは気が向くまで言いたいことを言ってないと我慢できないのっ!
ああゆわれたらこうゆう瞬間が毎日あることが躁ハッピィの秘訣だし、ハイになって興奮するの!
「だったら遅れた作業をするスタッフを今すぐ代わりに連れてきてよ!わたしはその辺のセレブに比べたら夜も満足に寝ないで森の警備をやってるのよ!?このわたしの気持がスタッフたちにわかる?ねえ!わかるってぇの!?」
いつの間にか側近も小間使いもその下のスタッフたちも全員が直立不動、恐怖にひきつった顔で聞いていた。
それに気づいてわたしの怒鳴りにちょっと間が開いた。

すかさず「もうしわけありませんでした姫」「ごめんなさいアタシが悪いのかな?」
「姫さまの気持を忘れないようにもっともっと気をつけます。手に書きます。すいませんでした」
「すいません」「すいません」「すいません!」お詫びの連射。
「うるさあい!わたししばらく気が済まないからねっ!」
自分の部屋へ飛び込んでドアパタンッ!
はあっ。いつもなながらビビらせるってハイになる!興奮する!www


シールドで横穴が空いたら、壁にはめこんだブロックの上からさらにコンクリを塗るんだそうな。
で?終わり?
違うらすぃ。夏も冬も温度変化をあんまり起こさないように、内側にも壁を一枚作って、その間の隙間を真空にする。
これで湯沸かしポットのような、温度の変わらない空間になるんだとか。
そして断面図に横に線が入った。上と下にできた空間には、配線が入る。
なにかあったら直せるように、蓋付きにする。

143:創る名無しに見る名無し
10/12/26 02:21:36 MGAN+ZdO
それから内部の設計。カプセル並べる場所。
管理するニュータイプが歩く通路。なんかあったときに避難する場所。
それから、わたしの思いつきの、動く通路。

あら、設計図なんてコヒは嫌がると思ったら、案外さくさく進むのね。
2日たった。どんなカプセル牧場ができるか、だんだんわかりやすくなってきたわ。

たーいくつっ。
そんな夜。

元気な小間使いが小屋を片づけるのを眺めながらワインでうだうだ暇をつぶしていた。
そこへ、魔法の鏡メールの着信音がした。
それから、KYな客も来た。夜なのに。空気と時計読めよ。遠くの街から身一つで救われにきた、コヒだった。

次の日、小屋に来たのは、北のほうから来たジャーナリストってやつだ。

「森はコヒのユートピアですか?」
違います。試練もあれば苦労もある、それに向かって努力するコヒを応援するところですww

「森は自己啓発研究所や訓練所みたいなとこですか?」
違います。そんな専門家もいないしそんなプログラムもありません。ナカーマと楽しくやるための心得をたまに賢いナカーマが語って、聞きたい者が聞くだけです。

「森はコヒの結束集会所ですか?」
違います。ベッドに引きこもっているコヒもいますが、自由に暮らしていますし、それをとがめる者も、なにかを矯正する者もいません。


「……ぜいたくは望みませんから、お気に入りのものに囲まれたカワイイ小屋で暮らしたいです」
フルフルした、うさぎちゃんのような少女コヒ。いや、乙女の振りして年はもーちょっと取ってるかも。こ~ゆ~のってなかなか計算高くってむかつくことあるしww
まあいいや。
「ストレスを抱えていない人とか人間関係が安定してる人だけと交流して、人に影響されない暮らしがしたいんです」
はいわだかまりわだかまりわだかまり!
夜なので手近な小屋に「ほら、ここならあなたに合うと思うわ!ううん、お礼はいいのよ!コヒを楽しくするのがわたしの生きがいだからww」放りこんだ。
そこの小屋のリーダーは副リーダーの意見に添えなかったあと、副リーダーからインフルになってまだ謝れてないし、そこの小屋のコヒが穴掘り作業でヘマやって、
そのあとフラッシュBしたときに技術者コヒがゆっちゃいけないことをうっかりゆっちゃってパ二くらせて、仲裁に入った小屋のリーダーが結局口はさめなくて活躍できないまま終わったら、
ヘマしたコヒが嫌われたと思ってベッドから出て来なくなって、それをなぐさめにいった無関係なコヒがじぶん語り6時間やって、そのトモダチニュータイプたちが
ヘマしたコヒがなぐさめに応じないことをなじって「かわいそー」の大合唱をしたら、合唱につられて吸血ニュータイプグループがやってきて、見かねた小屋のリーダーが
吸血ニュータイプを雇っている穴掘りのなんたらチームに苦情をゆって……

144:創る名無しに見る名無し
10/12/26 02:29:54 MGAN+ZdO
「森は事業所ですか?」
儲けは想定していません。わたしの純粋な福祉活動です。

「それでは森はやっぱり人恋しいコヒが仲よくするだけのユートピアですか?」
違います。試練もあれば苦労もある、それに向かって努力するコヒを応援するところですww

「森は街へ戻りたいコヒをどのように応援するのですか?」
街へ戻れないのがコヒですww

「それでは街へ戻れなくてもう森にしか居場所がなければ、最後の居場所になりますよね?」
違います。どのコヒにも一人残らず居心地は保証できません。合わなければ自由に出て行ってもらってかまいません。
コヒのご意見は聞きますが、それにそって改善がなにかできるかはお約束できません。


……チームは全員でシカトして、それを見ていたまたまた無関係なコヒが吸血たちに嫌みをゆって、無関係なコヒが吸血に襲われて、
無関係なコヒのトモダチが助けに入って、ヘマしたコヒのトモダチグループと険悪になって、とうとうそのトモダチグループ二つの中から一人ずつ代表が出てきて、
サシで決着つけることになって、それを聞いた別な小屋のリーダーが、ヘマしたコヒの小屋のリーダーに事態の収拾を頼んで、
リーダーが二人を集めて仲裁をしたらそれを見ていた吸血ニュータイプグループがなおざりにされた気分になって苦情をねじ込んで、
別な小屋の副リーダーが注意に入ったところを襲われて、それを聞いた副リーダーの腹心の舎弟がかたき討ちに乗り出して、
別な小屋のリーダーがそれを止めてあげると逆切れしてきて関係が険悪になっていた。

いいんじゃない?

内情は狂っていればいるほど面白い。

145:創る名無しに見る名無し
10/12/26 02:39:04 MGAN+ZdO
「では森に合わないコヒも居られない、一人で努力ができないコヒも居られない、努力の方法がわからなくて街に戻れないコヒも居られないということですね?」
違います。この森には限りなく個性がさまざまなコヒが共生していますww
街の人から見たらおよそ不可能と思うような組み合わせが、実に仲よく暮らしているんですよww

「つまり森の姫さまのファンクラブですか?」
違います。コヒの自給自足の生活場所です。個人の権利も個人の自由もかなえられるとこです。

「生活支援するコミュニティですか?」
違います。相互の助け合いです。

「助け合いのコミニュケーションができることが必須ですか?コヒはそれができないと聞いてきましたが?」
違います。できますよ。

「ベッドに引きこもっているコヒもいるんですよね?そういう参加も許可しているのですか?」
違います。彼らはわたしがこの森に住む前から勝手に住みつき勝手に引きこもっています。それでも活発なコヒとはトラブルを起こしていませんわww


世界中のコヒも街の人も、わだかまりにまみれて生きている!
み~んな、み~んなと気まずい。
借りを作って返してない。返せない。
貸しを作って返ってこない。許せない。
不都合も譲れない事情も焦らなければならない案件も責任も悩みも、下々の人は引き受けさせられている!

さあなじみなさい赤ずきんちゃん!わだかまりを避けたつもりではまっちゃえ!
わだかまり!
わだかまり!
わだかまり!
お花を摘まないと偉い偉い、狼さんの顔が立たないよ!
空気読めない人だよ!社会常識がない人だよ!生活の保障をなんにももらえなくなるコヒだよ!

そしてお花を摘んじゃうとその後で食べられちゃうよ!
自己責任だよ!自己管理不十分の過失だよ!
隙を見せて罠にはまった負け犬だよほらほら!

さあどうするさあどうする!!ww

146:創る名無しに見る名無し
10/12/27 01:04:15 xi3Xl4fg
わたしに発熱ウィルスがうつらないように、着の身着のままで小屋に待機させておいた小間使いニュータイプ。
わたしの小屋の目と鼻の先にいる。
わたしの脳内の快感物質が足りないときに、ヒスで騒ぐ声が聞こえてるらしい。

小間使いの、その下の、ニュータイプたちが心配してこっそり小屋に行き、わたしの機嫌をなんとか取るように頼みにいったとかなんとかww
体より、大切なのはお姫さまの 逆 切 れ www

お仕えしてるニュータイプが、わたしの機嫌を損ねたら、その下につくじぶんたちにも火の粉が、いや火の玉が飛んでくるものね。
病人の苦しみよりも保身、保身、保身!

3日目の朝、小間使いニュータイプが足引きずって、マスクして、ヨレヨレと出かけるのを見たって、吸血ニュータイプからメールが入った。
まだ眠いんだよ、メールで起こすなよ…ってゆうのは嘘。
早朝なら秘密になると思ってんじゃないよ。わたしのとこには森の連中の話はぜぇ~んっぶっ、入ってくるんだからね!!どや顔しちゃうよww
夜に、森を見張らせていた吸血ニュータイプたちの一人からメール。ロバに引かせた荷車でなんか運んできた。
ロバに乗ってしまうとロバが進まなくなるので、ロバのそばを歩く。ヨレヨレしてロバについていけない。

ねえ、そんなんじゃロバにもヴァカにれるよ!?

ごほん、ごほん、とマスクを咳で揺らす。
吸血ニュータイプは、当然助けな~い!ww

共依存関係が無いと、吸血たちには感情がわかない。至近距離で戦争が起こっても、きっと兵隊からいい男とか探しちゃうww
物を表面でしか見れない。テレビ画面を見るように表面で見ながら流れ弾に当たるんだわきっとwwww

さて、3時間も吸血ニュータイプをとおして傍観していたら、当然小間使いは倒れたwww
吸血たちが、その荷物だけを持ってきた。

荷 物 だ けwww


「姫さまが森に住所を構えた後に街から追放され、森に住んだコヒが引きこもった記録があります」
それがどうかしましたか?個人の自由を尊重することが福祉活動の基本だと思っております。

「姫さまじきじきに街へ勧誘活動に出て呼び掛けたとのこと。呼びかけるからにはコヒに提供するものがあって呼んだと、ふつうは考えるのですが?」
わたしから聞きたいわ。提供ってなに?そんな受け身のコヒは呼びません。じぶんから探す勇敢なコヒを誘いました。

「街の噂では、この森の評判はばらばらです。コヒのユートピアでもあり、コヒが街へ戻るための修行場や研修の場でもあり、マインドコントロールされて慣れ合うだけの共依存集団でもあるという。街はコヒがここで身につける力を信用していません」
お城にはこの森の努力を、向上心を認めていただいていますわ!街で働けるコヒを作るなんてひと言もゆった覚えありません。噂のためにこのボランティアをしているのではありませんわ。

147:創る名無しに見る名無し
10/12/27 01:12:10 xi3Xl4fg
運んで来たのは、山のような焼き肉用肉と、それを保冷するためのドライアイスだった。
ドライアイスが蒸発してしまったので、小間使いの苦労跡の半分はなんにも残らない。

1日見張りについやした吸血ニュータイプたちが、顔に空腹でひもじい色をただよわせながら黙ってわたしを見つめてる。
うざいわ。
目に見えないものは気にならなくなっちゃうので、側近に目で合図して、黙ってドアを閉めちゃった。
なにこのご機嫌とりアイテムwなんも感じないww

あ~ん!肉だけじゃなくってお野菜!海鮮!うどん!たれ!足をジタバタさせたらあら不思議www
全部が運搬魔法でそろっちゃった。
小屋の中は焼き肉の煙がもうもうと充満した。
「服に煙の臭いつくし!いやんなっちゃう!」
騒ぐ端から側近と小間使いが次々とカルビを焼く。牛タンはどこ!?テーブルのわたしの前にだけ次々肉が並ぶ!

水密のように甘そうな桃色のトントロ。その奥にはオレンジシャーベットのように光るホルモン。
ルビーのような真紅の輝きを放つ牛赤味。その輝きの向こうに見えるさらに深い紅のベッドに雪を降らせたかのような、霜降り牛肉。
ゴールドがまぶされたようなキムチとネギ塩漬け豚肉。どんな電灯の下でもチョコレートのような甘い存在感でとろっと光るジンギスカン。


「この森における個人と集団との一線が、取材してもしても見えてきませんが?」
個人のプライバシーを超える部分までの取材は許可した覚えがありませんが。

「結論として、森の生活についてこれないならひきこもるコヒも存在してオーケーとしているのですね?」
違います。この森はじぶんの向上を忘れず、クオリティーオブライフをジツゲンして、じぶんを生かし、毎日ワクテカした気分が続き、ナカーマと繋がり、
世のため人のために役に立っているじぶんのポジションを肌で感じられ、有意義で前向きで生き甲斐を感じられる、人生のプレゼントをもらえるとこなのです。

「だから、もらえるもの、与えられるものが具体的にわからないのですが。物ですか?お金ですか?役職ですか?根拠のあるアイディンティティですか?学力ですか?
クスリではないですよね?生活の指針ですか?示唆のある言葉ですか?コヒはそもそもゆわれる言葉がわからないと聞いていますが」
チャンスです。夢です。これ以上の宝物は存在しないと信じております。

148:創る名無しに見る名無し
10/12/27 01:18:53 xi3Xl4fg
焼く前は色っぽく並んで挑発してくるずるい手羽先と鳥脚。
並べ忘れがないか、わたしは目を皿にしてニュータイプたちを見張る!
わたしの顔色を見なさい!わたしがなんもゆわなくても、あんたたちのボスの目線の先をじぶんから進んで見なさい!
わたしから目を逸らしたニュータイプは容赦なく怒りつける!

ドキドキする!興奮する!
そうよ、わたしだけ!わたし!わたし!わたしだけが満たされればそれでいいの!
ホタテ、イセエビ、カキ、ズワイガニ、おいしい!

でも脚が4本あるやつの肉って一番おいしいし嫌なことイパーイ忘れられる。
一生懸命人間のゆうことを聞いても、人間の気まぐれに心を許して懐いてあげても、荷物運んでも、畑耕しても、ミルクあげても、ときには人間の子供と遊んだげても、どれだけやっても人間さまの都合でこの動物どもは食べられるのだ。

だって人間さま偉いもの!wwwww
ニュータイプも、森の姫のわたしも、偉いもの!wwwww


「チャンスと夢のために、コヒの自尊心と生活時間と金品の一部と労働力を森に差し出させるのですか?」
違います。コヒは街ではわからなかった、空気を読む、という大切なことを身につけます。その結果、自然に、ほんとに自然に善意で積極的に労働力など協力してくれるのです。自主的になるのです。

「コヒは惜しみない協力と善意を提供したら、あとは森以外のどこかが生活や健康を面倒みてくれて、仕事のあっせんとかしてくれるわけじゃないんでしょ?
でも実際には寝るとこや食事に困ってるコヒが、森を当てにしてきている。当てにすることを姫さまは拒んでいない。でもふたを開けると実際は」
なによになよになよ!なにをゆってるかわからない!どうゆうことですか!わたしがなにをコヒたちにしているってゆいたいのですか!
なにがよくてなにがよくないのか、わたしにゆえるほどこの森の内側を知らないでしょ!知ってるとしたらそれこそ問題だわ!
女手一つで運営していると思って!王子が見つからないからって足元見てるのねっ!出るとこへ出てもいいのよ!

「姫さまはごじぶんの評価を気にしているようですが…問題はまだ生活物資と精神的な支えに困窮しているコヒが実際に大多数いるという事実ではないのですか?」
そちらこそこの森のただの事実を、まるで欠点のようにふくらませないでいただきたいわ!ここの空気がどんなに健全でどんなに平和か、住んでもいないくせにわからないですよね?
わかるんですか?ただのスクープほしさに、いたいけな独身女性や純情でメンタルが敏感なコヒたちに向かって、言葉の暴力を振るわないでいただけませんこと!?

「空気の読み方を身につけたら街へ戻れないのですか?」
戻れないコヒは、じぶんでじぶんに責任を感じるべきであると思っていますわ。あとは気になるなら街のみなさんで戻してくださいな。
わたしからは、コヒたちの自主的な行動にたいして、続けてともやめてとも、なにもゆう気はありませんわ。森よりも快適な街を作って、オイデオイデしてあげればいいでしょうに。

149:創る名無しに見る名無し
10/12/27 01:31:10 xi3Xl4fg
コヒも4本足の動物どもと同じね。
都合が悪くなったら潰してあげるけど、それまでは一生懸命謝り続けなさい。
生まれてから信じてきた人間さまたちにも、街の人にも、ニュータイプにも謝って、はぶかれて謝って、追い出されて謝って、いじめられて謝って、蹴られて謝って、
裏切られて謝って、無視されて謝って、フラッシュBしておかしくなって謝って、もっとおかしくなって侮辱しやすいように努力して、侮辱されたら謝って、ゆうこと聞いて謝って、
もっとミスして、もっとじぶんを嫌いになって、もっとひもじくなって、もっと頭の中を真っ白にして、もっとナカーマとの関係を忘れて、もっと自信を失って、
もっと恐怖にビビッて、もっと今いるとこも今していることも忘れて、もっとうちの中を汚して、もっと眠れなくなって、もっと食べられなくなって、もっと太って、
もっと醜くなって、もっと卑しくなって、もっと怨みがましくなって、もっとできることもできないことも忘れていって、もっとじぶんがだれだかも忘れて、

そしてわたしのことをだいだいだい好きでいなさいね。


「取材した結果、支援が必要な個人が放置され、集団活動が出来る見栄えの良いコヒだけがこの森の全てのアイディンティティのように扱われている事実しか残らないのです」
偏見ですわ。事実でない言葉にはわたしは耳を貸しませんの。

「コヒ個人にはどんな森として認識されているか、個人取材してもかまわないですね?」
いい加減にしてください。わたしがきちんと答えられる者をそろえるというのが信用できないのですか。わたしを信用していない取材者に森の取材は許しません。

「ルールというか、基準が見えないのですが?」
あなたが勝手に見えないだけだと思いますわww
この森は、先にもお話ししましたように、コヒたちみんなが向上を忘れず、クオリティーオブライフをジツゲンして、じぶんを生かし、毎日ワクテカした気分が続き、
ナカーマと繋がり、世のため人のために役に立っているじぶんのポジションを肌で感じられ、有意義で前向きで生き甲斐を感じられ、
生まれて初めて空気の読み方を知ることができる、楽しい楽しい楽しい楽しい場所なんですよ。

150:創る名無しに見る名無し
10/12/31 02:07:22 evmQ5bF+
ジャーナリストが帰った後、取材ギャラを握りしめたまま皿洗いをしている小間使いを呼び出した。
「玄関先に塩まいて!」
エプロンの端で手をふきふき、キッチンへダッシュする小間使い。
他のスタッフ、だれも手伝わな~いww
わたしと小間使いの話、聞こえてな~いww

ささ、三歩歩いたら忘れましょ。楽しいこと楽しいことww逃避逃避ww
この頭の中のエネルギー流が入れ替わる瞬間が好き♪
これのためなら何人のコヒとニュータイプを巻き込んでもいいと思ってるし
街もお城もわたしの思いどおりになるもんだと思ってる。
わたし、偉いから。強いから。お利口だから。優位だから。
わたし、頭が良いんだもの、だから、ともかく優位なの!!ww

メール着信音。平民用。
王子とかセレブのメールは特別な着信音にしてある。平民用のはつまんない音。

まただ。

『差出人:プリンセス  件名:拝啓、森の姫へ』

『お元気ですか?あれから例のジジ―氏とババ―女史の情報提供に
きっと協力を惜しまず、王族の城にかよっていらっしゃることと思います。お疲れさまですわ。
あなたの忠実なしもべたちを安全に管理する予算はとっていらっしゃるかしら。
優れた管理者は、しもべに見えないところに万一のためのホドコシを隠しておくものらしいわね。
プリンセスより』

はあ゛!?
またこいつですか。なんですかこれ。
腹たつから返信文も作ってやらない。
意味わかんないし、わかるわかんないの前に、そこかしこにこっちの神経をイラッとさせる言葉が入ってる。

151:創る名無しに見る名無し
10/12/31 02:20:18 evmQ5bF+
シカトして寝た。
翌朝。側近に魔法の絨毯に無理やり乗せられて掘削現場に連れられていった。
その眺めで、メールの『安全に管理する』の言葉が、寝起きの頭に否が応でも浮かんだ。

縦に深く掘り進められた穴から、泥水色の温泉がドポドボとわいていた。

まわりを囲んだコヒとニュータイプが茫然と温泉を眺めている。

小間使いが、ずっと前の話を思い出した。
「姫さま!温泉がわいたら、温泉引いて、観光浴場作ってお金儲けですね!それからビニールハウスで一年中野菜作りですよね!うわーい!姫さまの予言、当たった!」
いつの間にか、妄想でゆったことが予言になってる。どーでもいいけど無邪気カワイクないし!

側近が蒼い顔でゆう。
「コヒは全員助かってますけど、怪我人いるらすぃです。ニュータイプがリスト作ってます。
これから出てきた温泉を吸い上げて、別な場所に引く工事をしなければなんないと、技術者コヒがゆってます。予算が要ります!」
そして、すっごい聞きたくないことまでつけ加えた。
「姫さま!予備費はありません。温泉は雑談で出た話でしかないので、予算はつけないことになっていましたよね」
元気な小間使いはワクテカしてきた様子。ムカつく。あとで覚えてなさいよ。

とりあえず、わたしは回れ右して魔法の絨毯に一人で乗って帰った。
「姫さま!待ってください!」「まだお話があります!」「姫さま!怪我人が姫さまの励ましを聞きたがっています!」
後ろから側近と小間使いたちの慌てる声がするような気がしたけど気にしない。
「姫さまー!掘削のまわりは今すごいんです!てんてこ舞いなので現場で指揮とってくださいお願いします!」
「姫さま!怪我人と精神的ショックのコヒのフラッシュBが止まりません!このままだとベッドに引きこもってしまいます!」
「それか吸血ニュータイプに化けてしまいます!」「あら失礼ね!吸血のどこが不満なのよ!」
「そうよそうよ!アタシたち吸血だって森で働いてるじゃない!」「謝りなさいよ!」

知らない。
わたしは気分が向かないことには結論を出さない。

しかしムカっぱらが立つ。あのプリンセスのメールは偶然なのか。予知とかなのか。
それとも意地悪プリンセスの魔法なのか。
そこが引っかかって引っかかって、喰い込むようにしつこく引っかかってきてたまんない。
どっか八つ当たりしたぁ~~い!!

152:創る名無しに見る名無し
11/01/03 18:22:57 ApcpaMbf
『透居踏』で、なんかスカーッ!てする八つ当たりを探した。
スカーッ!
スカーッ!
スカーッ!
………

からみやすそうなのがいない。
どうしてかというと、どいつもこいつも似たようなアピばっかりして
個性的な弱みがないのだ。だからバッコバコに叩けない。
仕方ない、コヒでもかまってくるか。
ん?待てよ。
『祭りにデートしてくれるおにゃのこ募集中です』
『祭り期間だけでいいので、ブランド馬車に乗ってブランドスーツ着てイケイケプイプイのデート相手してくれるボーイズ、連絡くださーい』
『祭りをきっかけに心を開いて、気軽に、ディ~プに、ケンカオケ―、浮気オケ―、借金オケ―、お別れなしの楽しいロマンチックなつきあいを始めてくれる人、来なさい』
『門限8時ですけど、海外デートとかしてみたいです。プライベート気球とか持ってるメンズ、祭りの前日まで募集中です』

街に、祭りが近付く。
王と王妃の結婚記念日だかなんだかで、王がそれを忘れないように三連休の、国を挙げての休日にしちゃったのだ。
そこで出会いゲットして、カポーになるのがこの国のトレンド。
つか、そこまで結婚記念日忘れられないって、どこまでこの国、恐妻症なのさ。
そうか出会い…出会い…出会い…出会い…出会い…出会い…出会い…出会い…

153:創る名無しに見る名無し
11/01/03 18:52:58 ApcpaMbf
側近!小間使い!使えるスタッフ!集合ー!!一斉メール!
『姫さま申しわけありません!あの泥温泉で溺れかけたコヒのパニックがもう少しで収まるので一時間以内に到着します!』
『姫さま!穴のまわりにあふれた泥を誘導するミゾを掘っています。代役を行かせますので申しわけありません!』
『姫さまやっと動けるようになりました。ご迷惑かけてもうしわけありませんでした。一時間で身支度して小屋へ行きます』

ふ~ん?
わたしが、気になったことはすぐ満たさないと我慢しない性格だって、わかってるよね?
い~い?森でジツゲンしたいことがあったら、すぐ前向きに、すぐ完成してそれを物にしたようなイメージングを
できるようにならなきゃダメなんだよっ何年この森でジコジツゲンパワーの大事さを教えてきたと思ってんのさ
何年わたしがほしいものの手に入れ方を実演して見本見せてきたと思ってんのさあんた方の今一番大事なことってなにさ
今一番叶えなくちゃならない欲望ってなにさどうしてそこがすぐわかるようにならないのよそれでよくスタッフとしてのキャリア積んだ気になってるわねーっ!!

魔法で台風引き寄せ!
森じゅう上へ下への大嵐!ww木は飛んでユンボも倒れてシールド機は汚れてついでにコヒも飛ぶww

はい!
やってきたことぜ~んぶ、ゴワサンに戻したよ♪♪
早くおいでww
やってることぜ~んぶ中断して、おいでww

小屋にようやく側近、小間使い、その下のスタッフどもがそろった。
服、汚ったね!www頭、臭っ!www
「なにあんたたち、今までドリフのコントに出てたの!?www」大笑いしてあげた♪♪

はい本題です。「今まで、コヒの森でみんなが作りあげてきた、出会いテクニックを、売ります!」
みんな、真っ黒な顔の真ん中で、目をパチクリww
「この森の中で起きた何十個ものエピソード。これは、みんなの、財産です。これを売ればお金になります!w」

「エピソード!?」病み上がりの小間使いが目を丸くして繰り返した。なんか文句ある?ww
「そう。あんた方も、ニュータイプたちも、吸血ニュータイプたちも、よく動くコヒも、もちろんわたしも。
コヒをたぶらかすときとか、思いどおりにしたいときに使ってきたテクニックがある。それを、売れるように、テクニック集にする」

154:創る名無しに見る名無し
11/01/03 19:19:51 ApcpaMbf
「売る相手は…だれにですか?」側近まで聞く。
「売る相手がいないって言いたいんですかぁ!?わたしの思いついたアイデアは売れないってゆうことですかぁ!?」接近戦ずんずんずん。
「違います姫!姫さまのアイデアに反対じゃあないんです」
「ただ、いきなりゆわれたばっかりでまだ計画のぜんた……」
わああああ!!すぐわかんないやつって腹立つ!察しなさいよ!通じなさいよ!ゆわなくてもわかりなさいよーっ!!
頭にきた!怒りで小屋が地震のように揺れ出す。
このままだと衝動的に、側近も小間使いもその下のスタッフもひとまとめにして湖へ瞬間移動しちゃうよさあどうするどうするw
「わ、わ、わ、姫!姫さま!キャー!わかり、ました!」腰が抜けそうww
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」涙目ww
「姫さまのイメージどおりの企画書を作ります!すぐ作ります!」はい立ってられなくて四つん這いでハイハイww
やっぱり四つ足のどうぶつーっwwおっかしww

ゆわなくてもわかってね♪♪♪

ダッシュで小屋の外へ逃げ出したスタッフども。小屋から見えないところでヒソヒソ。
温泉の後片付け仕事を、とりあえず下のスタッフたちに分担させて、じぶんたちはお金儲けのほうに集中しようっていう相談をしていたww
と、スパイしてきた吸血ニュータイプが知らせてきたwww

エライねー、エライねー。どんなときでも空気も読まないで、わたしのほしい話だけを持ってくる。
エライねー。カワイイねー。ありがとうー。よしよしww
どんなに頭が良くても、どんなに森のためにいいこと考えて働くスタッフでも
こんなに誉めたくならないわ♪
吸血連中の野生のカンが好き♪
じぶんがいい子ポジションになるために、いかに他のニュータイプを陥れるかに異常に鼻が利く連中。

すっごい純粋さを感じるの♪
誉めたくてたまんなくなっちゃう♪
かまいたくてたまんななっちゃうの♪

155:創る名無しに見る名無し
11/01/03 19:41:03 ApcpaMbf
翌日。スタッフが会議を開いて持ってきた企画。
①“さいばん広場”のさいばん記録から、使えそうなテクニックを集める。
②わたしの発行しているニュースからもテクニックらしい話を集める。
③今まで騒ぎを起こしたことのあるニュータイプを妄想スコープしまくり、そこからイゾーンの罠だと思われる話を集める。
④吸血ニュータイプの集団をおいしいもので集めて、話をさせる。
⑤森じゅうから、売れそうな話を集める。姫がお礼をゆってくれるよと騙して誘う。
⑥それをテクニック集みたいな、読みやすい話に書けるニュータイプかコヒを探して、いつでも書かせられるように脅しておく。
⑦それを高い値段で売る。

なんかめんどくさそう。

まあいいや。

勝手にやってやってやってwwwあんたたちが立てた企画だからね。
わたし知らな~いwww

はぁ~あ!めんどくさいお金稼ぎもスタッフたちがぜ~んぶやってくれちゃうかもww
今までのヒスがケロッとスッキリしちゃったww
しちゃったら違うことして遊びたいなぁ。なんかおもしろいことないかなぁ。

「ねえ、なんかおもしろいことして遊ぼう!」その辺にいた吸血ニュータイプに声をかけてみる。
吸血ニュータイプたち、優しい微笑みを浮かべて両手を差しのべて集まってくる。
う~ん、こんな母性な感じも好き!女集団って、いいわぁ!ww

もともとがアダチルだもんね。どんな時にどんな媚をご主人様がほしがるか、天才的にわかるんだもんねー。
ご主人様がアル中でも、フラッシュBでも、二重人格でも変態でも詐欺師でも、異常に性格を感知して、信頼されて
カワイがられてエコひいきをゲットしてきた天才たち。
この森では食べちゃうコヒと、甘えるわたしがいて、満足満足な吸血ニュータイプ。

楽チンだわあ!楽チンなとこだけ、おいしいとこ取り♪

そんな至福のひととき。吸血ニュータイプが森の噂話を耳打ちしてきた。

156:創る名無しに見る名無し
11/01/10 01:43:46 syA7/Ebf
ニュータイプの女の子とコヒの男の子のカポーができやがったのだ。
これはいいww
さっそくニュータイプ一斉メール。
「お願いーーー!!来てーーー!!」
ニュータイプスタッフたちを集め、どんなどろどろの共依存を仕掛けてやろうかいいアイデアを出させた。

恋愛テクニック集!?そんなものより今はこっちのイタズラが大事なの!
そのときそのときに思いついたおもしろそうなことが一番!
でもお金もほしいから恋愛テクニック集取材仕事も手を抜かないで。
できるよね。やってよねww
思いついたのもまえらヨ♪楽しんでできないやつにわたし頼まないから。

吸血ニュータイプは本領発揮。
みるみる牙の伸びた井戸端のオバチャンギアにチェンジした。おもしろっww

ことの顛末の話。
コヒの男の子はもともと、引きこもっている古コヒのポロ小屋に居候していた。
素性は明かさなかった。
この森ではよくあること。どうせみんなみんな似たり寄ったり。

シールド機械を使える技術者コヒがフラッシュBを起こして、コヒたちの宿舎小屋をぶっ壊した頃。
新しい宿舎小屋を建てる予算もやる気も残ってないので、ニュータイプは抵抗する気のない古コヒの小屋を没収した。
古コヒには壊された小屋を押しつけた。
その際に、古コヒのポロ小屋に鉄砲玉として乗り込んだ一人がこのニュータイプの女の子。
豹柄タイツにホットパンツ、ゴスロリデザインの皮ジャンに金髪ギャルメイク。

吸血ニュータイプはそのときの鉄砲玉の一人だったから、ライブで二人の出会いを見れたんだそうだ。
ほうほう。

157:創る名無しに見る名無し
11/01/10 02:24:20 syA7/Ebf
こういうニュータイプがよくやるように、「ケンカ上等!」とかなんとか勇ましいことゆいながら、その辺蹴っ飛ばしてポロ小屋の中まで入っていったわけね。
したらね、小屋の奥からバイオリンだかフルートだかの音楽が聞こえてきたわけよ。
「るせぇぞオルァ!」なんて威嚇しながらバンバンドア蹴り開けて、音の主のとこへ行こうとしたら、鉄砲玉の先頭にいた女の子が、ハタっと止まった。
しばらくそのメロディ聞いたあと、急いで音の主の部屋を探し当てたわけ。

果たして、その部屋には、抵抗できない古コヒどもがヨボヨボしながら固まって震えてた。
その先頭で、演奏していたのがその男の子だった。

ねえ、つまんないから早送りして話してえ!と頼んでも、オバチャンギアに入った吸血たちは止まんないんだよね。
でもそこが吸血たちのカワイイとこなんだ。

男の子は、外国の大学を卒業してすぐ、お城のお抱え楽団に就職した。
しかしそこで、男の子は痛い団員になっちゃった。
先輩たちのテクニックを早く身につけられない。楽譜の演奏順の変更を先輩たちは略語でゆってすぐわかるのに、一から説明しないと正しく伝わらない。
楽団を管理しているお城のお役人が気づいた。

楽団にコヒがいる。

この王国の威信にかかわる!大変だ!なんということか!
この失敗の責任はだれが取る!?そうだ、面接して就職させたコンサートマスターだ!
コンサートマスター!この責任を取れ!国事の際に、万が一にもミスのない演奏をどうやって王様に保証する!?
コンサートマスターは、この新人君が一生懸命だけど、どんな対策をほどこしてもなんかミスる可能性がゼロではないことを、とうとう認めさせられた。
コンサートマスターは、それでも就職したばかりの新人君を首にすることはしなかった。

国事の音楽は魔法のCDデータを使うことになり、楽団員たちは慰問の建前で、戦争の最前線に送られてしまったのだった。

オバチャンギアの吸血ニュータイプ、瞳孔開いて声がカスカス。
別な吸血が血、いやちがった、水を差しだしていた。

158:創る名無しに見る名無し
11/01/10 02:59:33 syA7/Ebf
男の子の演奏していた曲は、楽団の十八番であるマーチ。
男の子はコンサートマスターの音程だけは正しくチューニングしていた。
鉄砲玉ニュータイプである女の子の耳に聞こえてきたのは、戦地から帰ってこない父親のチューニングで演奏している、父親の十八番のマーチ。

つまり、女の子はコンサートマスターの娘だった。
女の子は、じぶんがグレてヤンキーになったら、父親がじぶんを心配して、脱走してコソーリ帰ってきてくれないかを待っていた。
でも待っても待っても来なかったので、業を煮やしてコヒの森に住みついていたのだ。

父親は慰問で戦地に出征させられるとき、母親にかなりのお金を渡して行った。
女の子がコヒらしいから、これで旅をしていいお医者に診せて、治してもらうようにとゆって行った。
しかしそのお金は、魔法のCDデータシステムをお城に売り込みたい業者が、お城のお役人と組んで、コンサートマスターと裏取引をしてつかませたものだとわかった。
コンサートマスターは、娘のためにお金をもらう代わりに、楽団丸ごとを戦地に送られるように仕向ける行動をした。

つまり、コヒの新人君を首にしなかった。

ねえねえ、話終わった?まだだったwwオバチャン井戸端会議、なっがぁ~い♪

女の子は手に持っていた武器…さあ?バットだかゴルフクラブだか知らんけど…を、男の子にゆっくり向けた。
「てめーが、てめーがじぶんから辞めれば、楽団は戦地に送られなかったのに!」
一度怒ったニュータイプはとまらないww女の子は頭から湯気出して戦闘モードに入っていたってww
「てめーは今時の草食系だろ!?コヒだろ!?どうして空気読まなかったんだよ!足引っ張ってたんだろ!
食えなくても生きていけなくても知ったこっちゃねーよ!辞めろよ!挫折しろよ空気読めよオルァ!!」

さあなにしたの!?ワクテカ♪楽器ぶっ壊したの?後ろの古コヒからボッコボコにしたの?ワクテカ♪

違う。
男の子はひたすらコンサートマスターに仕込まれたとおりの演奏を続けたんだそうな。
なんだつまんないの。バイオリンはいいからバイオレンスがほしいわぁ。

159:創る名無しに見る名無し
11/01/10 03:35:53 syA7/Ebf
女の子は、なにしたの?
なにもできなくてフリーズしてたんだそうな。
男の子の楽器をずっと凝視してたって。
それで、空気を読んだ鉄砲玉ニュータイプたちが、代わりに乗り込んで、古コヒを全員小屋の外へ連れ出した。

結局男の子ってぇ、古コヒ守るとかなんかできたの?できてないじゃん役立たず。
コヒなんてそんなもの。
それでなに!?

夜に森の隅で二人が密会、そのままカポーになっちゃったって落ちでしょもうわかったわよ落ち見えちゃうからつまんないから
それにわたしの好みじゃないもんバイオレンスアクションないもんわかったわかったハイ終わり!ww
吸血たちの期待していた空気を台無しにしちゃったw
でもいいの。
こんなわたしがわたしは好き♪

結局なんか変わったの!?どっちかがリア充になった?街でお金もらえる仕事にありつけた?
お医者はコヒを治せたの?治るわけないじゃーんwあひゃひゃひゃww
意味ないんだよー。意味ないの!
なんもだれも得しない!だからたいくつしのぎに壊しちゃう!
さあスタッフの諸君~楽しみの時間だよ!テクニック集で寝てなくても仕事が詰まっててもそんなのかんけーないよねっ!
だってこの森はわたしの気分と都合で動くことに決まってる。んもう、スタッフ集まり悪いーっ!あとでお仕置きね!

160:創る名無しに見る名無し
11/01/10 03:48:06 syA7/Ebf
代わりに吸血たちが相談にのってくれたw

男の子は戦地で、バニくり過ぎて、言葉をゆえなくなったらすぃ。
だから脱走しなくても、兵隊として使えなくなって戦地から送り返されちゃったそうな。
だったら簡単w
王国のために役に立たなかったコヒのくせに、森へ来てからもナカーマを傷つけてばかりいるってゆうシナリオで組み立てる。
被害者は、この世のどこへ行っても理由つけて傷ついたことにできる、天才的な脳内補足力を持った吸血軍団を作る。

それから女の子の母親を調べる。
直接ゆうんじゃなくて、母親に噂が入るようにして、森で女の子がコヒ新人君男の子に積極的に誘惑されて、騙されて、怨まれてつきまとわれて迷惑しているような話を聞かせる!
さあ母親、娘守るためにどんな戦闘態勢とるかなあww

楽しみww
さっそく吸血オバチャンたち、生き生きした吸血ニュータイプギアに戻って、美人になって働きだした。

わたしの森って、いいわぁ。
ジコジツゲンにうってつけの場所は他にないわね。


そうこうしているうちに、科学技術を研究しているニュータイプが、コヒを眠らせ続けるカプセルの実験場を仮完成させた。
近いうちにりんごの香り研究所と、橋の通路か地下通路で結ぶ。行き来できるようにする。
ほー。じゃあいるよね。
実験台のコヒがね。わんさかとねw

161:創る名無しに見る名無し
11/01/15 02:17:00 sXi76Fdt
吸血ニュータイプ、働く働く♪
女の子の母親の行きそうな美容院とかスポーツクラブ。
せっせと通ってトモダチ作ってブログ見せ合ってメール友。
噂を出来るグランドを開拓してる。

このカポーはどうしてるかというと、逃亡者ごっこをしてる。
でも森のコヒってもともと他人に興味ないから、助けもしないかわりに邪魔もしないんだよね。
わ た し に 指 令 さ れ た ニ ュ ー タ イ プ た ち 以 外 は。


カプセル実験場には、カポーの男の子が居候していた引きこもりコヒ始め、森の各地でベッドにこもっていたコヒがぼちぼちと集められてきてた。
泥温泉が湧いた穴の復旧仕事で鬱ノイローゼきちゃった労働者も運ばれた。
こいつ、ノイローゼなら療養させれば治るんじゃなぁ~い??
独り言のように突っ込んでもだぁれも聞いてない。まあいいや。聞かなかったのあんたたちw
わたし責任ないしw
トタンでおおった広い広い物置に、なんかの卵のようにカプセルがごろごろ並んじゃった。
こうやって見るとキモ~いw
一輪車でヨロヨロしながら運んで、あんたらが真面目に運んでいるの、家畜の檻だよ檻w
このカプセルの中のコヒ一人一人に森に来るまでの人生があってだね、家族や恋人もいたかもしれなくてね、それがコヒだったばっかりにね……って、いきなり語っちゃダメ!?!?
こんなお仕事に集中できる研究所コヒの感覚も、キモいかも?ww

162:創る名無しに見る名無し
11/01/15 02:44:13 sXi76Fdt
あっそうそう、トタン代とか研究所ニュータイプたちの食事代とか経費かかってるから、そろそろお金!
「ねえねえ!本売れたぁ!?」
小間使いに電話突撃w
「えっ!?姫さま!?」
えー小間使い、来客モードしてない!
服ジャージw姫が来てやってるのにスィーツのおもてなし、ないw
そんなんじゃこの森でも乗り遅れるよ?
今時のトレンドはわたしのプロデュースを受けてるコヒは家も片づけられなくちゃダメなんだから!
時代の最先端を行くデキるインテリな女のトレンドのハードルは毎日上がるんだよ!
ふん!それじゃあジコジツゲンしてるって、ゆえないよ!
で、お金!お金!お金!お金お金お金お金!
「姫さま!すいませんけど労働者コヒたちが泥温泉の後始末でだれもアンケートに応じられなくて、昨日も姫さまの呼び出しに応じて、私達、③までしか進んでいません。すいません」
わたしの口、勝手に動いてペラペラぺラww
「なにまだテクニック集めてないのかいライターも見つけてないのかいこれだけ広い森なのにテクニックくらいどうしてさっさと集められないの
小間使いのプロならこの森の内容くらいじぶんの庭のようにわかっているのが当然でしょどうしてわたしがノッているタイミングに役に立たないわけよひどいじゃない
この王国のコヒの未来のためにみんな一丸となって働く組織なのにそうゆうノリでKYされると困るのよねっこの組織でやる気でないなら無理して通っていただかなくても結構ですけど本音のところはどう考えているわけぇ!?」
やあやあ、イパーイゆって充実感♪達成感♪
でもお金まだない。ざぁ~んねんwww
さあ働いてねwこのわたしのスタッフ業は、充実とジコジツゲンにあふれたやり甲斐の倉庫だよw
鍵が開かない倉庫、なぁんて真相ゆわないw生粋のホワイト企業だよ♪
わたしが楽しんでいることはみんなも楽しいの!そうなの決まってるの!

発声練習して酸素が脳に充満したころ、初めてかかる番号の着信が来た。
「もしもし。初めてお電話させていただきますが、うちの娘がお宅の森で暮らしていると聞いて確認させていただきたいのですが」
はぁい♪お母様!?いつもいつも、お宅のヤンキーギャルな娘さんをお世話させていただいておりますわん♪
やーんもう、わたしに直電かかってくるなんて思わなかったわ!

163:創る名無しに見る名無し
11/01/15 03:10:53 sXi76Fdt
いかにわたしがヤンキーギャルを心配してきたか。
いかにわたしがヤンキーギャルたち、未来あるコヒにジコジツゲンパワーを身につけて、自信と実りある人生を送ってほしいか。
いかにわたしがこの森で起こるコヒの失敗に精通しているか。
そのわたしの忠告を無視して、男の子に隙を見せたヤンキーギャルがいかに残念か。
いかに男の子がキモくて、ウザくて、暗くて、性格悪くて、しつこくて、執念深くて、男の風上にもおけなくて、危険か。
いかにヤンキーギャルが今危ない局面にいるかwww

あひゃひゃひゃひゃwww母親、真剣に聞いてるww信じてるww
楽しみをくれてありがとうwwあと知らないww


『透居踏』は相変わらずウザいww
『祭りの日までに出会いを探していますw当方、外見も性格も普通ですwwすっごい軽い気持ちでいいですよwwなにも怪しくないですよww』
『うちとうまくいかなくて家出をしてます。祭りの間、逃げないで一緒にすごすことを約束します。救ってくれるナイトはいませんか?』
『ギャンブルイゾーン症でマネーがいります。祭ホリデーでなんでもしますので、援助と恋愛してくれる人、募集中でーす♪』
さあこいつらの欲求を叶えられそうな錯覚を感じるテクニック集を作らなければ。
叶えられなくていいの。どうせ叶いっこないし。
叶えられそうなマボロシを上手に見せられればいいんだよ?
わかったかな?ニュータイプたちくん♪

肝心の穴掘り、もうすぐ遅れに追いつくらすぃ。あ、そう。
側近のピンチヒッターで現場の面倒見てるニュータイプが来た。
側近すっとばしてわたしのとこに来るのはいいけど、それってなによ。
森の労働者コヒが足りなくなったから、外国からの出稼ぎコヒを使いたいって!?
なによ!それならギャラ払わなくちゃならなくなるじゃない!?今までタダ同然だったのに!

164:創る名無しに見る名無し
11/01/15 03:41:06 sXi76Fdt
でもね……こいつ見込みあるかも。側近の上いこうとして野心出してるw
じぶんの手下使って、サクサクとビニールハウス立てちゃった。
そこにパイプとポンプを引く。泥温泉を吸い上げる。蛇口を付けていつでも出せるようにする。
そして、野菜作りを始めおったのだ。「いえ!実験的にですけどネ」じぶんなりにカワイク謙そんする。
通用しない。でもコビるやる気はありだ。勘違いカワイクねーけどw

しかし、夜な夜なビニールハウスを壊したがる吸血ニュータイプが出てきたw
当たり前だ。こんな成功への階段をちゃくちゃくと進んでいたら。
吸血のカンに刺さらないわけがないw
でもこいつニュー側近はまだまだ青かった。
わたしが吸血ニュータイプと心底仲がいいことを知らなかったんだしww
ヴァカ丸出しでマジにわたしに相談してきた。
「そうなの……。コヒは苦労してきてるから、時々おかしなコヒが出てくるからね」
「これは、この森の生産力を上げるときに困難な妨げになります!なんとかしなくてはなりませんよね」
「そう……。それならついでにニュー側近くん、吸血ニュータイプを研究しちゃってくれる?」
「しちゃう……んですか。わかりました。ぼくなりに最善をつくしてやってみます」
わお、純粋~~~www

わたしはニュー側近に見えないとこで、それからも吸血ニュータイプに甘え続け、カワイがり続けたw
すごい元気が出るから、『出会いテクニック集』に魔法DVDディスクまでオマケつけちゃった。
さあ、予約取るわよ!
『透居踏』発信!!

おはよー、申し込み、来たかな来たかなwwあら来てる来てるw売り切れそうじゃんw
あれ?あれれれ??
申し込み氏名が、森のニュータイプばっかりだったわぁ!!どーゆーことー!?
ニュータイプを集めて聞いてみる。
「あんたがたさあ、そんなに祭りで恋人ほしいの!?」
答えになってない。「いやあ、祭りも街へは行けないんだけども」「出会いくらいできないとジコジツゲンに乗り遅れるかなって」
『透居踏』ログイン!
『国王と王妃にあやかって、祭りの日に出会いしたいと思ってます。容姿端麗な…』
『じぶんはスローライフ主義者です。肩肘張らない、でも言葉が無くても通じ合うような…』
『果樹園農家の後継ぎです。舅姑と同居……』

をいっ!話題沸騰してないじゃん!『出会いテクニック集』ww
森の中でジコケイハツごっこするためにコストかけて作ったんじゃなかったんだけど!!
をいっ!責任者だれにしよう。適当に側近にでもするか。
そしてこのおニューに下剋上でもさせてやるかww
でもわたしの魔法をサポートできるのは使いようがあるから、生かしたまま手の届くとこにソフトに軟禁しとくけどね。

165:創る名無しに見る名無し
11/01/15 19:38:47 OCUiA8aB
側近が本の見本を届けに来た。
わたしの小屋の中はいつのまにかスタッフのメンツが入れ替わった。
ニュー側近くん始め、小間使いのヒッターのニュータイプとか、吸血ニュータイプからスカウトしたのとか、ごろごろ。

「姫!見本本をお持ちしました」わたしはなにもゆわない。
代わりに別な方向いてゆう。「ねえ今夜の飲み会ある小屋ってあるぅ?」
ニュースタッフの一人が答える。「わかりません!」「調べといて!わたしの話してるかどうか偵察出さなきゃ」「わかりました」

側近はどうしたらいいかわかんなくてその辺の椅子に座った。
ニュー側近を呼びつけるわたしw「ねえ!結界のチェックって定期的にしてんの!?」
思いついたこと次々呼びつけてゆうw
ニュー側近がポーカーフェイスで答える。「玄関のカメラに異常はありません」
即座にニュー側近に向かって命じる。「部外者が黙って入ってこれる状態にしないで。この小屋にいる間はチェックしてて」
わたしは早朝に小間使いからぶん取ってきた別な原稿のたばを抱えて、側近の待ってる目の前で読み始めた。
間違いないか、わたしの目で最後チェックしなきゃなんないでしょ。
一応わたしインテリバリバリキャリアウーマン姫なんだから。

側近の顔も目も白くなってきた。

びっくりしたの?わたし気にしないけど。
他のスタッフたちは見てみない振りをしている。

側近が口を開いた。そうだよね。黙っていてもしょうがないよね!
「姫?原稿が、もうあるんですか?僕も『出会いテクニック集』の見本になる本をお持ちしたんですが」
聞こえな~い。
「ねえ、今夜のディナーなんにする?」原稿から目を離さないでスタッフを呼びつける。
だって夢中なんだもの。みんなから動いてついてきてね。
「姫。見本で直しが無ければ次は製ほ……」「古雑誌ここ置いたのだあれ!?ほらここ、ホコリたまってるし!あ、ちょっと魔法の鏡ワイドのリモコンどこぉ!?」
「姫?」
うるさい。黙っていてもしょうがないけどしゃべられてもしょうがないじゃん!
わたしなんもゆわない。

ニュー側近始めスタッフが全員集合した。
でも側近とは直接目線を合わせない。
冷めた目や、哀れんだ目、怒った目、邪魔くさそうな目で、わたしと側近をチラチラ見比べる。

166:創る名無しに見る名無し
11/01/15 19:43:26 OCUiA8aB
側近、血の気が引いて白くなった顔で、見本の本ごと手をフルフル震わせる。

イヤウザいもう!!
いらなくなったんだから!
わたしは街に、王国にセンセーションを巻き起こすのに側近のせいでそうできなかったじゃん。
もういらない。

わたしはたーっぷり、タメをとって、わたしの気が済むまで思う存分に側近をフルフルさせる。
忘れたころまで放置プレイしてからニュー側近をドンっ、こづいた。
ニュー側近はわかった。
側近の背中をどついて玄関の結界の外に出した。
玄関のカメラでのぞき見ww二人話してるさw

「姫さんの性格、先輩もよくわかってるじゃないっすか。しばらく謹慎しといて、姫さんの都合がよくて、先輩に来てほしい時にまた行っとけばいいじゃないっすか?
姫さんのことですから、次に気が向くまでの間のことは、な~んにも考えちゃいないんですよ。黙って引きこもっていれば、お仕置き受けることもないですよ」
「お仕置き?今お仕置きってゆったのかお前!」
「だって姫さんの脳内の話しっすから。先輩が、寝食忘れて本作ったことは関係ないんすよ。姫さんの脳内で先輩がなんか粗相したことになったら、こうやって先輩がリアルにしぼられる。
ここはコヒの森ですから。ずっとそうじゃないっすか。それに街もどうせ似たようなもんだしw」
「お前……」

167:創る名無しに見る名無し
11/01/15 19:47:55 OCUiA8aB
「姫さんは脳内のテンションが世界で一番大事な人っすからね。ぼくらの話聞いてないんすよ。どうせなんか話しても意味ありません。そうそう、忘れなかったらっすけど先輩のメシはぼくの手下に運ばせますから。
腹減らしてるやつらなんで、きっと一緒にメシしてくれます。そのうちビニールハウスで取れたもんも新鮮なとこ持っていきますから!さよ~ならw」
はいいっちょあがりぃ!ww
だって何回もこだわるけどわたしは街に、王国にセンセーションを巻き起こすのに側近のせいでそうできなかったじゃん。

他のコヒはできないけどわたしはできるの!
ほんとはできたの!
でもスタッフが低テンションだったからできなかったの!
そういうことなの決まってるでしょ!?

吸血ニュータイプが念のため他の小間使いや、本を作ったスタッフたちを偵察してきた。
よしよし。他で変につながったり、なぐさめあう動きは、なしね!w
…つうか、もともと鬱ノイローゼになりやすいとこを急ぎ仕事させたから、脳細胞とか自尊心とか、彼女たちもボロボロらすぃ。
なんか幻聴聞こえるとか夜にお化けが来るとか、宇宙電波キャッチし始めてる!?小屋汚れちゃうんだろうな!www

おっかし~っww

偵察してきた吸血ニュータイプの一人がコソーリゆった。
「街の人たちって、苦しんでおかしくなった人が無関係なら笑うそうですね。けど、じぶんに責任のある人とか、関係のある人にはあんまりあからさまに笑わないらすぃです。本音と建前を使い分ける街の人ならではですね」
「そうなの?わたしはおっかしいものは気にしないでなんでも笑っちゃう。そして忘れる。さあ!ディナーしながらあのカポーの話ししよっ!しよっ!」

168:創る名無しに見る名無し
11/01/15 19:51:47 OCUiA8aB
「はぁい!」「ディナーディナー」
「ああっ、あんた今日たいして姫の役に立ってないじゃん!なに食べようとしてんの!?」
「だってぇ頭使う難しい仕事ばっかだったんだもん!」「出てって!」「やだ!」「出てって!キーッ!!」

わたしの小屋は今夜も平和で仲よし躁ハッピィです♪
吸血ニュータイプは今日も美人さん♪
こんなわたしがわたしは一番好き!!

ヤンキーギャル母が、またわざわざ電話くれた。
ニュー側近が録音しておいた。
お城の軍隊は戦争に駆り出されて当てにならないからまず私立探偵を雇って行方を探している。
見つかったら、探偵が独自に雇っている足軽部隊を使って、ヤンキーギャルをうちへ連れ戻すんだそうだ。
足軽ってなにぃ?ww戦国時代みたいw

母親とは別に偵察を頼んどいた吸血ニュータイプに電話。
小屋で頭脳戦ができるニュータイプと片づけやお料理ができるニュータイプは、新しく小間使いヒッターとして雇ったが、そうでないのも仕事をやる。
だって張り切ってるんだもん♪勝手にやってるんだよどうぞどうぞ~ww

カポーは森を抜けて街はずれで、工場手伝ってたらすぃ。
なんかおいしいもの箱詰めしてたって。でも忙しい時期が終わったからさっさとお払い箱ww
そこで老いぼれたロバもらったらすぃ。
それからおっかしいの!
山二つ超えたとこにステキなお寺のチャペルがあって?そこで結婚式したいってゆってw、お金足りないって断られたww

169:創る名無しに見る名無し
11/01/15 19:55:47 OCUiA8aB
お寺でなんか演奏しながら働きたいってゆったら、怪しいカポーだから警察にチクられそうになったww
ロバで逃げ出したwww
あひゃひゃひゃ!
このイタさ最高!世間知らず!メシウマメシウマメシウマ!ww

でも広~い山岳地帯を二人で逃避行でしょ?それはそれで楽しそうだね~ww
わたしはしたくないけどww
そんなコンビニもネオンもないとこのサバイバルなんてお姫さまには似合いませんわ♪ww
でも若いからなのよね~w愚かな逃げ道をカンタンに脳で考えちゃうって。
あら、わたしもまだまだ若いわよっ♪

それで結局、森抜けしようとしたけどまた森に戻ってきて隠れてるらすぃんだよねww
負け犬みっともねぇ~ww
ヤンキーギャル母は、こういう浅はかなとこを森でなんか指導してくれるらすぃって勘違いしていらっサルけど、勘違いは勘違いのままで放置しときましょ♪
関係ないから。


ビニールハウスでサニーレタス育てるのが成功した。もちろん吸血ニュータイプは毎晩毎晩狙っていた。
ニュー側近のスタッフが見張りに立ち、見張りに疲れて鬱ったら謹慎中の側近がなにかと後始末してるらすぃ。
後始末、似合うねー。勝手にしてれば。
でも、ニュー側近、根回ししたのかなんなのか知らないけど、吸血ニュータイプ対策についてスタッフ集めて一回ミーティング開きたいとかゆうことにしていた。
なにぃwwwなにそれ知らないwww
結局、わたしがなんもゆわないでいたら、ディナーのついでにやるって話に決まった。

当日。
炭水化物、肉、魚、スィーツ、ワイン、ニュータイプスタッフ。わたしなんもしなくても小屋が居酒屋状態になった。
コヒの森は共イゾーンに限るわね。


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