創作大会しようぜ! 景品も出るよ!at MITEMITE
創作大会しようぜ! 景品も出るよ! - 暇つぶし2ch528:創る名無しに見る名無し
11/03/24 11:23:47.84 /S3jIiRH
>>525
上級って奴は被災者になにか恨みでもあるのかね
被災者は無職ニートの自分よりも劣ってるからバカにしてもいいとか
そんな思考なのかね
いずれにしても屑野郎なのはよくわかった
早く消えてほしい

529: ◆91wbDksrrE
11/03/24 13:03:48.71 FHV3rf0N
梅の花か。

530:創る名無しに見る名無し
11/03/24 22:18:11.41 PNdk7cCl
創作小会開催のお知らせ

大会名: 第二回S-1選手権

お題 :「梅の花」


出品期間:3/25~4/1まで

大会規約:何でもアリ



531:無名兵士 ◆O7UREK3bSQ
11/03/24 22:18:54.47 PNdk7cCl
梅の花かよ…
ちと渋いな

532:アンリミテッドカイテンシマスヨソウルドライブ ◆LV2BMtMVK6
11/03/24 22:46:52.25 KqG6++Ga
URLリンク(loda.jp)
URLリンク(loda.jp)

まだ始まってないって?


            
            --―  、 l_
      \:  /        _)).
       ((_))'         ヽ
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         | ィ rっフ , 弋ミア  |r,
        _| "''"~ ハ   ハ   .i;{ 
        } ;   / " '  ヽ   |j <カイテンするのだ!    
        λヽ   r―''"入  |. 
        ` " i  廷廾ニツ ..j
            :\    ̄  .ノ' 
             |    /
             | /| |
             // | |
            U  .U


533:創る名無しに見る名無し
11/03/24 23:27:08.98 jrpvTc34
なにしてんのんwwwwwwwwwwwwww

534:創る名無しに見る名無し
11/03/25 01:37:49.80 C19NLlwV
AA部門優勝wwww

535: ◆Oq2fXER2l2
11/03/26 00:43:29.42 3XFAPcyK
ある日の昼下がり男と女は眠りにつき同じ夢を見ていた。
ホ~ホケキョ
「梅一輪一輪ほどの暖かさ…かぁ…春がやってきたな」男が呟く
「うふふっ贅沢は、いらないから穏やかな日々が続くといいなぁ」女は優しい声で答える
「俺達は小さい時から、一緒に居るけど君は、いつまでも変わらないね」「あなただって…私は、そんな、あなたに、いつも、恋してる本当だよ」「知ってるよ。でも、俺も同じだから…」


536: ◆Oq2fXER2l2
11/03/26 00:45:43.88 3XFAPcyK
二人は手を繋いで歩き出した。「うふっ。デートみたい」「みたい…じゃなくて、デートだろっ!」「あはっ♪ごめんね。久しぶりだから嬉しくって」「君が笑っていると俺、最高に嬉しくて幸せな気分になる」「またデートしようね」「おぅ!」


537: ◆Oq2fXER2l2
11/03/26 00:49:38.13 3XFAPcyK
そして二人は、ひっそりとした神社に辿り着く。二人は平凡でも幸せである事の喜びと出会えた事への感謝の気持ちを神様に伝えると見つめ合い
「高貴な‥そして穏やかで白くて綺麗な俺の君…愛してる」
「忠実で…そして暖かな色を持ち頼もしい私のあなた…愛してる」二人は力いっぱい抱き締め合うと優しい風が吹いてきて同時に夢から覚め神社の梅の木になった。男は紅梅
清楚ながらも鮮やかな花を
女は白梅
芳香があり風雅な花を並んで咲かせていた。僅かな時間だったが夢は毎年、春に一度だけ神様から梅の木へのプレゼントだった。

終わり

538: ◆Oq2fXER2l2
11/03/26 00:55:18.94 3XFAPcyK
未熟者が今回も成り行き任せで投稿させて頂きました。毎度ごめんなさい
花言葉で
梅の花(白)は高貴、気品
(紅)は忠実で…上手く使えなかった。無念。

539:わんこ ◆TC02kfS2Q2
11/03/26 22:59:34.61 +o7CSBHB
テーマは「梅の花」ですね。書いてみました。

540:天神さまのバカヤロー ◆TC02kfS2Q2
11/03/26 23:00:45.52 +o7CSBHB
街の狭間に構える天満宮の梅の木は、ほころびかけた花びらが背中を丸めていた。
世の中に出ることを怖がっているのは、わたしだけじゃなかったと確かめる。そして、わたしは社に向かって「バカヤロー」と叫んだ。

志望校が母校になりませんでした。長い間思い続けた憧れの男子に、あっさりと振られたような気がしました。
わたしがやるべきことはすべてやったのに、力が足りずに浪人生へと真っ逆さま。愚痴を聞いてくれるのは天神さまぐらいしかいないんです。
受験の神さま、天神さまは全国の受験生から崇められ、そして手のひら返しで憎まれる。それを許すとは、神さまだけに心が広い。
バスが行き交う大通りから鳥居をくぐり抜けると、鎮守の森の代わりにコンクリートのビルの群れ。
振り返ると門の隙間からガラズ張りの近代的な建物が見え、回転ドアがくるくると回っている。野良猫がわたしの後を付ける。
居座った牛が両側に据えられて、まるでわたしに「のんびり行くがいいでおじゃる」と話しかけるが、そんな時間はないのだよ。

来年まであと一年。長いようで、短い。人間だったら一歳年を取ってしまう期間じゃないか。時間が惜しい。
なのに、ここだけ時間を切り抜いたように、ここだけ時代を忘れたように。市指定の記念樹が周りの喧騒を吸い取る。
これから着ることのなくなる制服を身に着けて、履くことのなくなるローファーで石畳をぎゅっと踏み躙る。
池には鯉が泳いでいた。立派な錦鯉はゆらゆらと水中を泳ぐが、何を考えているのかわたしにはさっぱりだ。
そんな鯉たちの時間の流れがうらやましく思う。同じ生き物同士なのに不平等すぎるではないか、ねえ神さま。
梅の花なんか、咲かずに春を迎えろ。

絵馬がかかる本殿の手すり。ぎっしりと願いごとの数だけ目白押し、その中の一つになったつもりがいけなかったのか。
どこかの誰かの絵馬に隠れて、わたしの願いが色あせる。それを知ってか知らずか、ビルの合間のお日さまのような明るい声が横から飛んでくる。
声に驚いて野良猫が逃げた。声の主はどうやらわたしと同じくこの天満宮に目的があって来ていたようだった。
彼女は幼馴染みの腐れ縁だからこそ、明るい声が憎らしくもあり励みにもなる。明るい色のコートが無彩色な背景に映えていた。
「ゆーか、大学に落ちたんだって?わたしと一緒だね。だからお願いし直しに来たんだよ、えへへ」
「うるさいよっ。漫画家崩れのゆずな先生!二度目の新人賞落選、おめでとう!」
「はいはい、友達は大切にした方がいいよ。未来のじょしだいせーさん」
同い年だから遠慮はいらない。だから、傷つかない悪口を言い合える。

541:天神さまのバカヤロー ◆TC02kfS2Q2
11/03/26 23:01:30.17 +o7CSBHB
未来の漫画家は手すりに結ばれた絵馬を一つ摘んでわたしに見せ付けるのだが、その姿はまるでイタズラ盛りの子どものようだった。
いい年して何をしているんだと思いつつ、進学を選ばなかった彼女の自由な生き方に嫉妬した。
「大学に合格できますように。因幡有花……。相変わらず、絵も文章も完璧なんだよね」
彼女はわたしの絵馬をバカにしているのか、ほめているのか、それともオモチャにしているのかわらない。
だが、絵馬に描かれたイラストだけは物凄く上手いとほめていた。「ゆーかの方が漫画の才能あるのになっ」と。

「ゆずな、まだ漫画描いてるの?」
「ゆーかはわたしから漫画を奪う気?」
「いや……。国立狙えるのに、勿体無いなって」
「大学なんか行っても、給料がちょっと変わるだけじゃないの」
都会の空を飛行機が飛ぶ。目線でゆずなは追いかけながら、一人でこれから戦う決意をしていたのだろう。
ペンを剣に持ち替えて、日本の片田舎から東京へ馳せ参じる。でも、ゆずなって、そんな子でいいのかな。
だって、あなた……学年一のトップじゃん。社長サンが下っ端アルバイトしてるようなものだよ。
わたしなんかより、大学に行くべき人物じゃん。世間さまから見て。

「ゆずなの絵、わたし好きだよ」
「話が描けない。絵と漫画は違う」
「……」
「わたしはテストの平均点以上を取るのは得意だよ。でも、みんながほめるのは点数で、わたしをちっともほめてくれないんだ。
そこにゆーかが話しかけてくれるでしょ。ゆーかってバカチンだから、点数のことをほめないでわたしのことをほめる。
でもさ、ゆーかの話が面白すぎてそんなくだらないことをふっと忘れるんだよね。それで安心してたわたしは、バカヤローだね」
漫画家は漫画家の苦労があると。100点取っても100点じゃないと。
100点とマイナス100点ならマイナス100点の方が評価される世界。わたしの目の前の世界と違いすぎる。
「ゆーかの話で、わたしもお話描けるつもりでいた。バカだよね」
わたしとゆずなの間を参拝客が横切った。最近出来た駅ビルの紙袋をぶら下げて、コツコツとブーツを鳴らしながら。

「新人デビューだなんて、どこの雑誌社でもお目当てはあるじゃないの。わたしなんか、年に一度の春だけだよ」
「簡単に言ってくれるね。漫画大国・日本に生まれたことを感謝しろよ」
大学生と漫画家。道は違う。だが、今言えること。……それは、わたしたちは神さまに道をはぐらかされたことだ。
天神さまだって、元は人。だから疲れることもあるんだろう。でも、もう一度言ってやる。天神さまのバカヤロー。
「ゆずな。わたしね、来年この梅の花を見るまで頑張るよ」
梅の花をもう一度見る頃、また来てやるからな。そのときはよろしくね。ブーツの参拝客はガラガラと鐘を鳴らしていた。
「それは良い心がけだね。わたしも来年この梅の花を見るまで頑張るよ」
「あんたは今すぐ次の投稿先を頑張りなさい」
ゆずなに貴重な梅の花を見せるのが勿体無く思った。


おしまい。

542:わんこ ◆TC02kfS2Q2
11/03/26 23:03:04.12 +o7CSBHB
春はなんだか落ち着かない!
投下おしまい。

543:創る名無しに見る名無し
11/03/26 23:25:35.34 Jaw4PJ+3
>天神さまのバカヤロー

3行で読むのをやめちった。
だって2行でどうでもいい小話ってわかるレベルだし。
素人って本当にどうでもいい小話を延々とドヤ顔で書くよね。
だから才能がないって言われるんだけど。

544:創る名無しに見る名無し
11/03/26 23:31:57.66 lfYdIR9N
543の偉大な小説まだー?

545:創る名無しに見る名無し
11/03/26 23:41:47.66 KGoYEG3c
だからコテつけろと方々から言われてるだろ上級w

546: ◆91wbDksrrE
11/03/27 03:00:01.83 mBmJFS/3
お前(>>545)もな。
中の人とか関係なく、上級構いたいならコテつけてくれ。

以前も言ったが、馬鹿を馬鹿にしたがる馬鹿というのも、
馬鹿と同等に迷惑だという事を理解できないのなら、
馬鹿にしている馬鹿と同等だと自ら証明しているに等しいぞ。

と言う言葉がそもそも理解できない可能性は考慮していないが、
もしも理解出来なかったなら言ってくれ。
誤爆辺りに移動した上で、懇切丁寧に解説してやるから。

俺に何か言いたい時も、誤爆で頼むな。
この場を荒らしたくて上級上級言ってるだけなら、
まあこの言葉はまったくもって無駄になるんだけど、
そうじゃないだろ?



547: ◆91wbDksrrE
11/03/27 03:00:12.60 mBmJFS/3
>>535
ちょっと読点のつけ方が違和感あるかな?
雰囲気はいいねぇ。
植物だと、抱き合って互いの温もりを感じあったりとかできないもんなー。
春の七夕って感じだねw

>>540
いい友情だねぇ。
まあ、なんというか、前途は多難そうだがw
互いに互いの道と、それを歩む足とがフィットしてない。
それでも頑張る二人っていう構図が好きだなぁ。

548:上級読者 ◆xQmVoY6/HA
11/03/27 21:02:54.20 Wasmu40x
梅の花かぁ……参加はしたいけど、別の競作で一作全力で書いたら燃えつきたわ。
暫く小説を書くこともないだろうな。

549:創る名無しに見る名無し
11/03/28 02:32:32.00 QIEYb01D
そういう言い訳は書かなくていいから。
少しは恥じろよ。

550:上級読者 ◆xQmVoY6/HA
11/03/28 07:32:19.59 Xz53lydl
>>541
>だって、あなた……学年一のトップじゃん。
だって、あなた……学年トップじゃん。

こうだよね?

551:上級読者 ◆xQmVoY6/HA
11/03/28 07:38:52.02 Xz53lydl
>>540
>ガラズ張りの近代的な建物が見え
ガラス張りの近代的な建物が見え

こうだよね?

552:創る名無しに見る名無し
11/03/28 20:33:47.86 1IgFIF0J

348 :名無しさん名無しさん:2011/03/28(月) 15:23:01.74
上級読者が生きてることが許せない。
俺の家族も母屋も津波で全員木っ端微塵だってのに。
なんでこんな屑が生きてるのか。
命を交換できる仕組みがあるなら神様にお願いしたい。

この世のなんの役にも立たない屑どもの命を家族に分け与えて生き返らせてください、と。

349 :上級読者 ◆xQmVoY6/HA:2011/03/28(月) 17:24:02.02
>>348
よくもまあそんなツマラン嘘を書けるな。
震災で死んだ人は日頃の行いが悪かったから死んだんだっていってるだろ。
自己責任なの。
東電が悪いとか政府のせいだとか筋違いもいいとこ。
運が悪いから死んだんだよ。
その運気とはひ・ご・ろ・の行い。
僕みたいに家でじっとしてネット三昧やってれば運気はたまるんだよ。
そろそろ開放しようかな。
何か書いて応募すれば一発入賞の可能性あるね。

553:創る名無しに見る名無し
11/03/29 16:10:44.50 AyHPTthO
 春風。引き連れるは淡い草花の香りと土の香り。
 日。照らせば陽気となりて身を温め、ひとたび雲に飲まれれば、瞬く間に春風がそれを奪う。
 春。暖かくも寒い矛盾した季節。

「さて、参ろうか」

 男は言う。
 歩を進めると廊下の床がぎしぎしと鳴く。あえてそう作られた廊下は長く、軒先をまっすぐ。
 男に付く者は、いくつかの手荷物と共に付いて行く。

「口惜しや。なぜかような事がまかり通るのか」
「言うな。時すでに遅し。起きた事は変わらんのだ。なれば、流れに身を任せるだけ」
「しかし、あまりに汚い」
「そう。汚い。しかし、それもまた世の常よ」

 ぎしぎし。廊下が鳴く。
 軒先から覘く庭。日が照り暖かいだろう。廊下まではその日はやって来ない。ひんやりと冷たい。
 男は気にせず歩く。一刻も早く出て行かなくてはならなかったからだ。
 自分の居場所はここにはもうない。奪われた。
 あれほど懸命に、がむしゃらに働いた。自分の力を示した。少しでも世に貢献しようと、持てる力を余すところなく発揮してきた。
 だが、それはもう終わりだった。
 男は働きすぎた。そして、それに嫉妬する者も現れた。
 ほんの僅かな奸計によって、男は地位を奪われ、仕事を奪われ、信用を奪われた。

「過ぎたるは及ばざるが如。さぁ、参ろう。もはやここは用済みよ」
「なぜそこまで飄々とされるのですか? 悔しくは無いのですか?」
「さりとてどうにもなるまい。ならば進むのみよ。生きていれば、再興の時が来る。生きていれば」

 男は言う。己の運命を知らぬが故に。
 長い廊下の終わり掛け。立ち止まり庭を見た。

「……ふむ」
「どうされたので?」
「唯一の心残りだ。もう見れぬのかと思うとな」
「庭の木でございますか」
「東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」

 歌を詠む。庭の梅の木。
 それを名残惜しんで。

「……道真様」
「うむ。もうよい」
「……は」
「なんだその顔は? あの梅なら大丈夫だ。そのうち大宰府まで私を追って飛んで来よう。はっはっは」
「何をおっしゃいますのやら」
「冗談の通じぬ奴だ。さぁ参ろう。大宰府へ」

 外では牛車がすでに道真を待っている。
 左遷先の大宰府まで、ゆっくりと連行するために。
 悔しさは置いて来よう。憎しみも置いて来よう。
 持ち出すのは再び舞戻るという決意。若い時のような希望だけ。
 道真はそう決めていた。
 途方もなく永い道のりだとは覚悟の上で。
 もちろん彼はこの時知るはずもないのだ。自分にかけられた奸計はまだ終わりではない事を。
 しばらくの後、彼は何者かの手によって暗殺される。彼が生きて京に戻る事は永遠に無いのだ。
 希望は置いてきたはずの悔しさにとって代わり、決意は、復讐のそれへと変貌する。
 彼は学んだであろう。これが人間だと。
 後に学問の神と呼ばれる彼は、この時は稲妻を落とす怨霊と化していた。事実、彼は仇を呪い殺し、京に稲妻を落として焼き払ってしまったのだから。

 

554:創る名無しに見る名無し
11/03/29 16:12:51.64 AyHPTthO
なんとなく天神つながり。
梅の花好きな偉人多いな。

555:無名兵士 ◆O7UREK3bSQ
11/03/31 18:13:59.03 xuMeKwKi
地獄丸は、定刻どおりにその場所に着いた。
彼を待つ人影ひとつ。白装束に身を包み、帯に短刀を差している。
「カチューシャ。きてくれたのか?返事を聞かせてくれないか?」
問いかけに対し、彼女は短刀を抜き、右手に持った。
「私とあなたは結ばれぬさだめ。それよりも、わたし、きれいな梅の模様の着物が欲しいわ」

「梅の着物?」問いかけながら地獄丸も刀を抜き、上段にかまえた。
相手が短刀ならば、間合いに入るのを待って斬れば良い。そう考えた地獄丸に対し
カチューシャはためらいもせず一歩、さらに一歩ふみこんだ。
その目が狙うはただ一点。地獄丸の首のみ。

何の迷いもないカチューシャの鋭い眼光に、地獄丸の殺気も研ぎ澄まされる。
振られたのはたしかにつらい。が、それならばいっそ この手で…
地獄丸は刀を振り下ろした。

金属のぶつかりあう音。地獄丸の刀はカチューシャの頭上で十手に受け止められた。
十手!?地獄丸はわが目を疑った。カチューシャは、左手の袖の中に、十手を隠し持っていたのだ。
十手の鉤部分に刀身を固定され、地獄丸の刀はびくとも動かない。

カチューシャの右手の短刀が、地獄丸の首をかき切った。
地獄丸の首から鮮血がほとばしった。
そして、その鮮血によって染められたカチューシャの白装束を見て、彼は思った。

なるほど、これは、梅の花だ…と

(END)

556:創る名無しに見る名無し
11/03/31 23:12:26.57 LK7VSib8
羅生門のパクリ乙。
オリジナルで創作できないなら読者の枠から出ちゃダメだよ

557:創る名無しに見る名無し
11/03/31 23:29:24.78 Ru54OHXn
このゴミのどこが羅生門なのさw
国語の教科書もう一回読み直せ

558:創る名無しに見る名無し
11/03/31 23:56:18.54 HqrVxBxE
イェ~イ♪
URLリンク(speedo.ula.cc)

559:梅の花 1/2
11/04/01 01:27:36.56 WAVvahlC
清らかに澄み切った空気の中にほのかに漂う香りを探す。
繊い糸をたぐるように、丁寧に。
いまにも途切れてしまいそうなその香りはしかし、
一度捉えることができれば、胸の中に花が咲くように、肺の中を芳しい香りで満たしてくれる。
ほら、今日も梅の花が咲く。
なんていい香り。
私はその清冽な甘い香りを胸いっぱい吸い込んだ。
吸い込むたびに森羅万象が身体に流れ込み、すべての物事が一新されたように感じる。
ここは梅の花の園。
世俗は遠く、彼方にある。

風が吹いてきた。
ほんの少し、剣呑な匂い。胸にさざ波がたつような。
私は梅園をゆっくり巡り、その出所を探す。
園でいちばんの老木の根元にそれはいた。
襤褸の小山のように倒れ伏している。
頭髪のほとんどが白髪になった男。
顔は茶色く日に灼けて、深いしわが刻まれている。
やっとの思いでここに辿りついたのだろうか、疲労の色が濃い。
私は男を東屋へと運んだ。

梅の花を浮かべた水に布を浸して顔を拭っていてやると、男は不意に目を覚ました。
濁った充血した眼が激しく瞬く。
その眼が顔を覗き込んでいる私に止まると、
一瞬の静止のあと、なんとも言えない色が浮かび、固く結ばれていた唇がほころんで、
もうすこしで微笑するような形になった。
梅の花がひらくような、慎ましく無邪気な微笑み。
そんな微笑みが浮かびかけ、そして、消えた。
それはほんの一瞬のことで、私がその変化に驚いているうちに
疲労と悲しみで摩耗した、もとの顔に戻ってしまった。

ややあって男の唇が開き、古い楽器の弦が風にこすれるような音が漏れた。
「あんたが、梅園の仙女か…」
 そうよ、と答えて杯に水をそそぐ。
杯を渡すと男はすこしためらった後、ごくごくと喉を鳴らして一気に飲み干した。
「うまい。…こんなにうまい水を飲んだのは、久しぶりだ…」
 好きなだけ飲んだらいい。ここにはたくさんあるから、と言うと、
男はどんよりと濁った眼で頷いた。
けれどもその顔はどれだけ水を飲んでも、癒すことのできない渇きで餓え乾いていた。

その日から、梅園でときおり男の姿を見るようになった。
すこし怖い気がしたけれど、遠くのほうから私がすることを
ただ見ているだけで、害意はないようだった。
最初のうちこそ、梅園の静謐を乱すような男の存在を疎ましく思ったが、
そのうちに慣れてしまい、気にならなくなった。
男は大人しく、無口だった。
やがてひとこと、ふたこと挨拶を交わすようになった頃、男が言った。
「あんたに御礼を」
何のことかと問うと助けてもらった御礼だと言う。
「水を、有り難う。助かった」
今更お礼を言われたことが可笑しくて笑うと、男の顔にも笑みが広がりかけた。
あのときかいま見た、あの微笑み。
私はしんとなってその笑みを待ったけれども、
なかなか捉えられない梅の香りのように、やはり、また消えてしまう。
そして、微笑みかけた男の顔にはどうしてだろう、
前にも増して砂漠のような渇きが強くなるのだ。

560:梅の花 2/2
11/04/01 01:28:35.46 WAVvahlC
「あんたは」
男が沈黙を破った。
「ここへきてどのくらいになる?」
 わからない、と答える。
「わからない? 覚えてないのか? ここに来るまでのことを」
 ええ。
「なぜ」
 さあ……。
困ったような私を見て、男は深いため息をついた。
男を落胆させたくなくて、私は言葉を継ぐ。
 ここの梅の香り、とてもいい香りでしょ?
男が顔を上げた。
 この香りを嗅ぎたくて、ここに来たんじゃないかと思うの。
 ここにいると胸の中に梅の花が咲いたように、良い香りで身体が一杯になるの。
 あなたも、ここにいて、梅の香りを嗅ぐといいわ。

そう私が言うと、男はうつむき、手のひらに何かを握り込んで背を丸めた。
握りしめているものは小さな瓶で、そんな風にしているのだから
なにか大事なものだろうと思って聞いてみると、
娘だ、と男は答えた。
娘、と私がつぶやくと、男はそうだ、と瓶を私に寄越した。
 小さいのね、と言うと
「まだ、ほんの赤ん坊だった」と言った。
中身は乾燥した小さな白いかけらで、貝殻のようだった。かわいそうに。
私は言った。
 かわいそうに……
男は静かに泣きはじめ、やがて男の押し殺した嗚咽が聞こえてきた。
私はその場を去った。

ある日いつものように梅園を巡っていると、
このところしばらく目にしなかった男が、最初に見たときのあの老木の根元に立っていた。
ほとんど襤褸と化しているが、旅装だったので、どうしたのかと聞くと、
前にいた所に帰る、と言う。
「ここにはいられない」
私は男がずっとここにいるものと思っていたので、
ここにいて、一緒に梅の花の咲くのを見よう、と頼んだが、
男は首を振り、言った。
「俺は忘れたくないんだ」
娘のことも、あんたのことも。たとえ忘れたいようなことであっても。
男は節くれ立った手で私の頬に触れた。
あの、哀しげな、けれども不思議に懐かしい微笑みが男の顔にうかぶ。
「お前のことは忘れない。お前が俺のことを忘れても、俺はずっと忘れないでいる」
 ずっと覚えているから……
そう言って男は梅園から去った。

私はひとり老木にもたれ、男の言葉を繰り返し思った。
すると、梅の香りでも風でもないものが、どこからかやってきて、
私の胸の内側をはげしく突き上げた。
今まで感じたことのないようなその痛みに、私は胸をおさえて崩れ落ちた。
息が、できない……!
だが、そのとき、ちょうど老木の花が咲き始め、私を取り囲むように梅の花が強く香った。
ああ……なんていい香りだろう。
苦しみに喘いでいた私の胸に再び梅の花が咲き、全身を芳香が満たしていく。
この香りを嗅ぐと、すべてが新しくされたような気分になる。
苦しみや悲しみは去り、あるのはただ、清らかな梅の香りだけ。

そして今日も梅の花が咲く。
ここは梅の花の園。
世俗は遠い、彼方にある。

561: ◆O7UREK3bSQ
11/04/04 22:38:49.59 5/Vtgo6g
①第二回 S-1選手権 総括

3/25~4/1の期間において、第二回S-1選手権が開催された
梅の花というテーマは一見簡単そうでいて、じつはかなり難しかったのではないだろうか

全体的な傾向として、情緒あふれる作品が多かったように思われる

②総評 AA部門

>>532 : ◆LV2BMtMVK6 氏
AA部門の参加者が一名しかいなかったこともあり、この作品がAA部門の
「グランドチャンピオン賞」を獲得した。投下が一日早いのではという意見は黙殺された



562: ◆O7UREK3bSQ
11/04/04 23:11:56.20 5/Vtgo6g
③総評 文章部門

>>535  ◆Oq2fXER2l2 氏 「梅の花」
文章のセオリーなど気にしないストレートな表現。小細工無用のパワー。
文章部門一番乗りである点も評価したい。
技術点4 芸術点8 直球度10 
「ストレート賞」を受賞

>>540  わんこ ◆TC02kfS2Q2 氏 「天神さまのバカヤロ―」
なんというか文章がすごい独特。でもスムーズ。
手慣れた印象を受ける。
技術点7 芸術点8 独自性10
「オリジナリティ賞」を受賞

>>553氏 「無題」
小説というより詩のような雰囲気。
情感たっぷりで、言葉のひとつひとつが凝っている
技術点8 芸術点8 情緒度9
「トータルバランス賞」を受賞

>>555 無名兵士 ◆O7UREK3bSQ  「無題」
前回よりは良くなったのではないだろうか
技術点5 芸術点5

>>559氏 「梅の花」
流れるような文章で、読みやすく
幻想的でせつない感じが伝わってくる。
技術点8 芸術点8 せつなさ10
「グランドチャンピオン賞」を獲得

この小会も回を重ねるごとにレベルが上がっているのではないだろうか
そして、ある程度荒れることが予想される大会にのぞむ参加者の皆様の
ある意味勇気のようなもの これも評価したい

また、前回に引き続き会の盛り上げの尽力いただいた
上級読者様にも、この場を借りてお礼申し上げるとともに
そろそろ、ふつうに参加してみたらどうですか?と問いかけてみたい

それでは第二回S-1選手権 終了いたします ありがとうございました


563:上級読者 ◆xQmVoY6/HA
11/04/04 23:49:00.35 QWcsrXdq
>>535 50点
ストーリーの筋はいいけど、変化がないね。

>>540 55点
文章は悪くはないけど、この文体でやるのならもっと気持ちを乗せ、心を開かないと。あとキレを入れてスッキリと。

>>553 70点☆
リアリティのある描写になるように、図書館とかで資料を調べるなりして
もう少し突っ込んで書いたらイメージが鮮明になって更によくなったと思うけど、安定してよかったよ。

>>555 65点○
個人的には好きだけど描写が甘いかなと。しかしまた地獄丸か。

>>559 50点
ちょっと綺麗に書こうとし過ぎかなと。雰囲気はある。

564:上級読者 ◆xQmVoY6/HA
11/04/05 00:01:06.48 IFUTpR6h
>>562
>上級読者様にも、この場を借りてお礼申し上げるとともに
>そろそろ、ふつうに参加してみたらどうですか?と問いかけてみたい

僕、そんなお礼いわれるようなことしてないけど。
あと創文板で競作してるから創発板では、ちょっと参加は今は無理かも。

ていうか君が創文板の方へ参加したら?
今週末までに1レスでお題にそった掌編を書くのをやってる最中なんだわ。君、掌編得意だろ?

僕はそんな短いの書いたことなかったし、無理だなと思って、取り合えず書いたら、やっぱ上手くいかなかったわw
文章が乱れに乱れた。今なら僕を倒せるかもよ。

565:創る名無しに見る名無し
11/04/05 00:03:41.53 K0CgncoB
相手にもされてないクセにw

566:創る名無しに見る名無し
11/04/05 00:26:22.51 yCbY+YeM

真性基地外「上級読者」(=ウンゲロ)について 8
スレリンク(tubo板)

やっぱり上級は頭がイカれてるw

567:創る名無しに見る名無し
11/04/05 00:32:56.06 Y7K/T8LD
URLリンク(ncode.syosetu.com)
小説家になろう 上級読者

 携帯の画面に西日が差し込み反射してメールの文字が見えなくなった。校門に背もたれていた私は軽く舌打ちをして携帯を閉じ、
顔を上げると、校舎は夕焼けで赤く染まっていた。

 時計塔を確認する。もう少し待たねばならない。まだ家に帰る時間ではない。ホッと胸を撫で下ろした時、吹奏楽部がG線上のアリアを演奏し始めた。

 二階の音楽室から荘厳なメロディーが学校を包み込む。都内屈指の実力だけあって音に歪みがない。澄んでいる。

 私は顔を顰めた。何故こんな悲しい曲をこんな寂しくなる時刻にいつも演奏するのだろう。人を悲しくさせる為に生まれて来たようなアリアの旋律を私は憎んだ。この曲を聞くといつも死にたくなる。土足で心の奥深くに踏み込まれ、陵辱された感覚に苛まれる。

 吹奏楽部が毎日最後の音合わせに演奏する楽曲アリアは、学校中の生徒へ部活の終了を知らせる時報でもある。
演奏が終わって暫くすると沢山の生徒が下校を始め、私の前を通り過ぎて行く。

 中学生のように……いや見栄はよそう。小学生のように小柄な私の姿が珍しいのか自然と注目が集まる。
大人っぽく見せる為に髪を脱色して軽く茶髪にしてみたが、まるで効果がないようだ。化粧をすればこの童顔も少しは大人びて見えるのだが、それでは学校に来れない。

 俯いて彼らの視線を逸らし、やり過ごして、そして下校する生徒も疎らになった頃「ゴメン! 遅くなって」と息を切らせ俊夫が駆けつけて来た。

「待っただろ?」

 ハァハァと中腰になって息を整え微笑んだ俊夫は、少しおどけて手を合わせ、私に謝った。

「いいよ、気にしないで、君を待つの好きだから」と、私は答えたが、本当のところは『いいよ、気にしないで、もっと遅くていいのに』だった。

 そもそも君でなくても誰でもいいの。家に帰るのを遅らせる理由が出来ればそれでOK。家に帰えるのが嫌だから街で時間を潰すってのはリアル過ぎて駄目。いつか本当に自殺してしまう。
だから君を待つって理由で時間を潰してるだけなの。利用してゴメンね俊夫君。だから君は私に謝らなくていいんだよ。幼馴染の俊夫と一緒に家に帰るのは小学校や中学校の時から続いてることで、それが高校生になっても続いてるだけ、それだけのことなんだ。

 勿論、そんな言葉が私の口から出ることはなかった。

 好きだからって私の言葉に照れたのか、俊夫は少し顔を赤らめて「そ、そう」と微笑んだ。

 綺麗だなとそんな彼を見て思う。顔が整ってるし、身嗜みも完璧で清潔感はあるし、声は澄んで落ち着いてるし、身長だって高いし、何より自分のように心が歪んでない。

 でも私は好きという感情を彼に対して持てなかった。持ちたくなかった。

 私は恋愛を意識し始める年齢になると、自分の心を覗かれることを酷く怖れるようになった。心の美しい人なら相手に知られる程、関係が深まり愛が生まれるのだろうけど、
私のように心の穢れた人は相手に知られる程、嫌われてしまうだけではないか。

 自分を変えればいいとポジティブに考え実行しようとしたこともあった。でも駄目だった。どう変わろうとしても心の奥底で、それはお前ではなく偽りの自分だという声が聞こえた。

 確かにそうだ。私は恋愛なんて出来るような人間ではない。彼が本当の私を知れば幼馴染の関係すら壊れると思う。一人は寂し過ぎる。俊夫にはいつまでも私に都合の良い友達でいて欲しい……。

 だから私は今まで一度も彼に何かを頼んだことがなかった。何かを頼めば何かを頼まれることもある。少しずつ距離が縮まってしまう。

 でも今日はどうしても彼にお願いしたいことがあった。

568:創る名無しに見る名無し
11/04/05 10:22:03.79 xVYYGbIV
気持ち悪いコピペ貼るなボケ
そもそも上級読者なんて名前がバカすぎる。
「スターにしきのあきら」ぐらいバカすぎる。
もう消えてほしい。

569:創る名無しに見る名無し
11/04/05 19:38:56.90 iQCvLnRd
上級ナンタラって子は口だけなんだよね。
参考になるよ。反面教師として。

570:創る名無しに見る名無し
11/04/06 11:29:27.49 SiqNiCjQ
都合が悪くなると
「僕は読者だから。でもただの読者じゃない。上級読者なんだ!」


571:創る名無しに見る名無し
11/04/06 18:49:39.60 pTsRoyvG
春だねえ。風があったかいよ

というわけで梅の花と来たんだから
次はやっぱり?


572:創る名無しに見る名無し
11/04/06 18:51:04.08 Ejj7l8xs
スギ花粉

573: ◆O7UREK3bSQ
11/04/06 19:21:28.34 beX0yG7Y
創作小会開催のお知らせ

大会名: 第三回S-1選手権

お題 :「スギ花粉」


出品期間:4/7~4/14まで

大会規約:何でもアリ



574:創る名無しに見る名無し
11/04/06 19:21:58.82 beX0yG7Y
スギ花粉?マジかよ…

575:評価不要
11/04/07 00:18:59.16 4gcb/Hvf

「てぃっしゅ、ある?」

ひらがなが重要である。
ティッシュ、でもTissueでもない。
「ああ。アルヨ」
詰まった鼻のせいで、中国語みたいな発音になった。すごく恥ずかしい。
誤魔化すように、Gパンのポケットから温もった新品のポケットティッシュを彼女に突き出す。
ありがとうの意味をモゴモゴ言いながら、彼女は鼻をかんでいた。

「ハイ。どーぞ」

両手でちょこんと突き出されるポケットティッシュ。
俺が貸したんだけどな、と思いながら『どーぞ』と渡されたティッシュを受け取る。
ぎこちないお辞儀をして、彼女はそそくさと講義室を出て行った。
受け取ったポケットティッシュを見て、思案する。
彼女は何処の国の子だろうか。金髪で綺麗なサラサラの髪だった。
「……てぃっしゅ」
先ほどの女の子の口調を小声で真似てみた。
友人がニヤニヤしながらこちらを見ているのに気付いたので、恥ずかしさを誤魔化すように鼻をかんだ。

おわり。

576:花粉症Stage.Final
11/04/08 01:24:19.05 +tAkuKfF
「うーん、今日は天気が良いね」
黄色く濁った大気を吸い込む。
「花粉が超舞ってるのに天気よくたってさ……」
マスクをし目を赤らめた彼女が言った。
「花粉が舞ってるからいいんだよ」
私は上機嫌だ。
花粉症の症状に段階があることを知っているだろうか?
実は私こそが、花粉症のStageFinal患者である。
StageFinalの患者には喘息の治療に用いられるイーヘラーという粉末ステロイド吸引器が渡される。
イーヘラーはリボルバー式に四つのカプセルを装填することができ、
トックリ型をした本体を支えて薬のカプセルが納まったドラムを回転させることで一個のカプセルの下半分を切り離し、
トックリの先端から強く吸うことで渦巻き状の気流を内部に起こしカプセル内の粉末を吸うことが出来る。
しかしStageFinal花粉症の患者はステロイドは吸わない。
花粉を吸うのだ。
花粉症の致命的悪化の先には、花粉を吸わねば気管支が狭窄し死に至るという、とんでもない症状が待っていたのだ。
「花粉が舞ってなきゃ、私は死んでしまうからね」
私の言葉を聞き、「ウソつき」と彼女が言う。
私は笑い、よく通った鼻から胸一杯に深呼吸した。
StageFinalの恐るべき症状は、日本政府の隠蔽によって全て心臓発作として処理される。
杉を植えまくった過去がある日本は、花粉症が死に至る病だと知られてはマズイのだ。
私は花粉の詰まったイーヘラーを回し、ズーっと吸い込んだ。
「あっ、薬?それで花粉症、直せるの?」
「直らないよ」
死んでもね。

終わり

577:創る名無しに見る名無し
11/04/08 09:05:18.11 B5NK2Wrw
ツマランね。
素人もいいとこ。
僕ならもちっとマシなものを書けるけど
それだと場がしらけるからコメンターに徹するよ今は。

578:創る名無しに見る名無し
11/04/08 11:15:42.70 a2BOGyme
いや書けよw

579:創る名無しに見る名無し
11/04/08 16:25:36.92 +tAkuKfF
そいつに関わるレスを打つくらいなら、是非作品を読んでほしいなー、とか

580:創る名無しに見る名無し
11/04/08 16:49:04.19 yJQFqSps
読んだけどバックボーンが気になる。
これを元にいろいろ書けそう。植林事業に関わった人とか行政の思惑とか。それらの一シーンのような印象を受ける。
が、それをやろうとしたらなかなかに膨大な作品になりそうw

581:創る名無しに見る名無し
11/04/08 20:01:43.38 m5yccfFM
おもろいw

親が数年前までひどい花粉症だったんだけど、最近すっかり治ったみたいで
花粉吸いまくってアレルギー反応が出なくなったのかなあ、とか思ったのを思い出した。
ナウシカ(漫画版)みたいに、そのうち人間は清浄な空気の中では生きていけなくなったりしてw


582:花粉とはまた別の意味の涙 ◆/zsiCmwdl.
11/04/09 00:15:12.69 Asyc3I1t
『本日のスギ花粉情報です。この日は空気が乾燥している為、例年以上に……』
「また、この季節が来たか……」

 私は憂鬱さを隠すことなく、独りため息混じりに呟きをもらした。
視線の先のTVでは、アナウンサーが作り笑顔で今日の天気予報ついでの花粉情報を告げていた。
他の人にとってはなんて事ない情報だが、私にとってはそれこそため息の種であった。

 私はスギ花粉の舞うこの時期が嫌いだ。
 友人を初めとした他の人間へこの話をすると、決まって『花粉症だから?』と返してくる。

 ……確かに、私は花粉症だ。それも筋金入りに酷い花粉症だ。
もし、この時期に、迂闊に準備も対策もなしに外を出歩こう物なら、
たちまち目はウサギのように真っ赤に充血し、薬でも使わない限り涙と鼻水とくしゃみが止まらなくなってしまう。
酷い時だと、その場で呼吸困難になってぶっ倒れた、なんて事もあった。
 だが、それは『生まれつきの体質だから仕方がない』と諦めている。
それに、花粉は何も春だけ舞ってる物ではない。それこそ夏や秋にだって舞っている。
……私がこの時期を嫌う理由は別にある。

―思い出すのだ、彼女の事を。
この季節が来るたびに、私は、遠い過去の記憶として封印した筈の、彼女の事を思い出すのだ。
……そういえば、彼女との出会いも、花粉が関係していたと思い出す。

 確か、例年以上に酷い花粉で私が顔面を涙と鼻水で濡らしていた時だったか。
適当な拭く物が見当たらず、独り困っていた私へ、『大丈夫?』と、レースのハンカチを差し出したのが彼女だった。
そのときの、みっともない姿を女性に見られた私が浮かべた表情はさぞ、情けないものだっただろう。
 もう一つ言えば、私の想いを彼女へ打ち明けたのも、同じく花粉が舞うこの季節だった。
鼻づまりを薬で抑えながら、何度もくしゃみをしつつ、そのくしゃみの勢いとばかりに告白したのだ。
今思えば、なぜ私はこの時期を選んだのか、そしてこんな状態の告白をなぜ彼女は受け入れたのか、今も分からないままだ。
 そして、彼女が桜の開花を待つことなく遠い世界へ旅立ったのも、同じくこの季節だった。
そのとき、私は珍しく花粉の量も少ない中を、我慢することなく目を赤く腫らして、自分の顔を涙と鼻水まみれにしていた。
そうでもしなれけば、彼女ともう二度と抱き合えぬ悲しみに、心が張り裂けそうだったから。

 あれから、もう何度、この季節を繰り返したのだろうか。
若かった頃と違い、花粉との付き合い方も慣れ、みっともない姿を周囲へ晒す事も少なくなった。
しかし、代わりに、ここ最近は花粉とは別の原因で目を赤く腫らす事が多くなった。

 そんな私はある意味、この時期に感謝している。
大の大人が独り、涙に目を赤く晴らしている姿を見られても、
『花粉症だから』の一言で、悲しみを悟らせずに済むのだから。

――了――


583:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
11/04/09 00:16:07.68 Asyc3I1t
春は出会いの季節であると同時に、また別れの季節でもある。

584:創る名無しに見る名無し
11/04/09 16:11:13.84 YHQ523x4
そしてマスクで顔を隠せば誰にも疑われない
ビバ花粉症の季節。
泣いてなんかないもん

585:無名兵士 ◆O7UREK3bSQ
11/04/14 23:47:01.85 FSCZK9yO
玄関の扉を開けた地獄丸は、わが目を疑った。
外は見渡す限り黄色い堆積物で覆われている。
深さは膝くらいまであるだろうか。
「な、何だこれ!困ったな 駅まで行かなきゃならないのに」
彼はその堆積物に足を取られつつ駅までの道のりを歩いた。

空全体が黄色い。地面を覆っている粒子はさらに上空から降り注いでいるようだ。
「これは一体…?」立ち止まって思わずつぶやいた地獄丸に、
「スギ花粉だよ」かたわらから返事がした。
見ると道端にヒトが倒れており、降り積もる粒子によって埋もれそうになっていた。
地獄丸はあわてつつもそのヒトを抱き起こし、その身体を覆う黄色い粒子を払う。

「しっかりして下さい!」
「兄ちゃん…ありがとよ でも俺はもうだめだ 俺は花粉症だから…こんだけ花粉が降ってくるともう駄目なんだ…」
「それにしても、なんでこんなに花粉が!」
地獄丸の問いかけに、もはやそのヒトは答えることはできなくなっていた。
「しっかり!しっかりして…! こ、こんなことって…」

あまりにも理不尽な出来事に、地獄丸は震えた。
なぜこんなことになったのか…。見るとあちこちでヒトが倒れている。
が、彼はあまり深く考えずに、駅へと急ぐことにした。
「まあいいか 俺は花粉症じゃないから関係ないし。」
そういいつつも、彼の目は充血し、鼻はなんだかムズムズしていた。
「あれ、おかしいな。なんだか身体の調子が…」
そして彼は、積もった花粉に足を取られ、道端に倒れてしまった。

そして、二度と起き上がることはなかった。

(END)


586:創る名無しに見る名無し
11/04/15 00:24:04.26 Jp0fGqUF
>>585完璧♪

587:創る名無しに見る名無し
11/04/15 21:08:24.51 sUtmOwp3
あ、いつの間にか期間終わってたのね
次のお題は何にする?

588:創る名無しに見る名無し
11/04/15 21:33:24.77 0Ybm3mvQ
お、ほんとだ。終わってた
皆さん乙でしたー
「スギ花粉」結構難しかったね

「梅の花」「スギ花粉」
風物が続いたけど次は?

589:創る名無しに見る名無し
11/04/17 01:29:15.29 OiiPvar+
感想ー
>>575
両手で「てぃっしゅ」を返す仕種にきゅんきゅんしますた
学生の頃は、英語で話し掛けられたら困るから留学生が居たら逃げてたw

>>576
やけに薬の説明詳しいなw

>>582
そんな恋、してみたいものです
しかしこれ、彼女が死んだのか単に別れただけかで意味がかなり変わりますね
失恋引きずってるだけならほほえましいダメ男ですよw

>>585
固有名詞が唐突に出て来てよくわからないけど、膝まである花粉の海に鳥肌

590:さっちゃん ◆tQHdQTw5jw
11/04/17 04:16:28.05 mxTjntdX
「私、生きてる。」

何気なく、しかし深い意味を含ませ隣の席の憂が呟いた。
私は…私、青木 咲奈は憂とは特別仲良くなかった。
だからほって置くという選択肢も持っていたが、自然と口が
「どうしたの?」
という音を発していた。
普段自分から話し掛けるという行為を頭に入れてない私が話し掛けるのだ。

憂はびっくりしながらも、「ごめん、なんでもない。気にしないで?」
と怪訝そうな目をしながら私に断りをいれた。


この時…私が話し掛けたから、
と、たまに今でも後悔する。

続く。

591:さっちゃん ◆tQHdQTw5jw
11/04/17 04:58:47.94 mxTjntdX
その日の帰り道。
友達の少ない私は一人で歩きながら憂の言葉の意味を考えていた。

憂は今、追い詰められているんだろうか。

私に知られてはいけない秘密を持っているんだろうか。

私が心配してどうこうなる話じゃないが、どうしても気になって仕方なかった。


結局何一つスッキリしないまま、その日はそのまま寝床に着いた。

憂…明日になったら死んでたりしないでね…


なんでこんなにも憂が気になるんだろう。
私もやはり人間だから、友達が欲しいのかもしれない。

憂がなにかしら悲しい未来を背負うとして
悲しい過去を持った私は引き付けられたのかもね…

続く

592:さっちゃん ◆tQHdQTw5jw
11/04/17 05:18:12.54 mxTjntdX
次の日。
私の席の隣に、花が活けられていた。
「は…?」
そう。憂は死んだのだ。私に少しの余裕も与えず、死んでしまったのだ。

朝のHRでの説明によると、父親の虐待が原因だそうだ。
なんでも世間の体を気にする人で、少しハスキー気味の娘、憂の机に盗聴器を仕掛け、「誰かと会話すれば殺す」
といって脅していたそうだ。



そして、昨晩本当に実行した。とのことだった。



ああ、私のせいだ。私が、声をかけたりしたから。
後悔や謝罪の気持ちでいっぱいになり涙が溢れたと同時に、
「憂の分まで生きる」
と心より固く咲奈は誓った。


――下校場所に、鈍く光る鋭いものを隠した憂の父親が居ると知らずに。




長くなりましたごめんなさい><
感想頂けたら嬉しいです(^-^)

593:創る名無しに見る名無し
11/04/17 07:38:43.22 OiiPvar+
一レスにまとめたほうが良いと思う

594: ◆O7UREK3bSQ
11/05/08 01:11:37.75 5s4bhrsG
本当の主役は狂気に駆られた父親という印象をうける

次のお題>>595

595: ◆Oq2fXER2l2
11/05/08 17:08:45.08 i25+K/E4
「発情期の猫」

596:創る名無しに見る名無し
11/05/09 11:44:25.96 mfzMxiut
携帯電話のカメラで撮った自主制作映画

Chupacabra or Jersey Devil? 都市伝説検証 「八王子・ザ・ワイルド・シティー」
URLリンク(www.youtube.com)

 あなたの知らな異世界(変質者の世界) 

FAIRY TAIL  Fairies caught on my video / Cottingley Fairies Afterwards 多摩川に妖精を見た 
URLリンク(www.youtube.com)

597:創る名無しに見る名無し
11/05/12 00:04:38.32 GCOZVatI
創作小会開催のお知らせ

大会名: 第4回S-1選手権

お題 :「発情期の猫」


出品期間:5/12~5/30まで

大会規約:何でもアリ


598:無名兵士 ◆O7UREK3bSQ
11/05/12 00:05:05.71 gz1v4Nrg
発情期の猫?
正気かよ・・・

599: ◆Oq2fXER2l2
11/05/12 12:40:37.01 mrKFJ2yy
えっ?マジっすかぁ~?///

600:カサブランカの夜1/2 ◆sZWwY2W7.lkq
11/05/16 09:24:34.25 7CaYfUUn
 ナァ、ナァ……と、猫の鳴き声。
 1時間も続く泣き声に、しょうがなく僕は庭に出た。庭には、満月のように丸い我が家の猫、カサブランカが居た。
 彼は僕が背後に立っていることにも気づかない様子で、鳴き続けている。
「だからさぁ、何度も言っているように、お前は去勢してんだから無理なんだよ」
 言葉が通じるはずがないことは重々承知の上で、彼の隣に座り込んで僕は説得を始めた。僕がそう言うと、カサブランカは鳴くのをやめて虚空を見つめていた。
 夜空の向こうの街では、子どもの泣き叫ぶような声が響いている。
 種の存続という遺伝子に組み込まれた欲望のまま、野良猫たちが睦みあう様子が手に取るようにわかる、激しい泣き声。それを聞きながら、カサブランカは目を細める。
 懐かしいような、切ないような目で。彼も、数年前までは野生に生きる野良猫の一匹だったのだ。

601:カサブランカの夜2/3 ◆sZWwY2W7.lkq
11/05/16 09:28:06.96 7CaYfUUn
 僕に拾われたカサブランカは、自らの遺伝子を残す可能性を僕に奪われ、その代わりに暖かい寝床と餌を与えられ、毎日食っちゃ寝の生活を続けている。
 安楽の代わりに奪われた、種として当然の欲求。
 もし自分が同じ状況になったら、どう思うだろう。……と、少しだけ想像してみた。
 あまりの情けなさと惨めさに、身をつまされる思いだった。
「なんだ……その。悪かったな。お前のガキを養うほど金、なくってさ。今度いい餌買ってやるからよ」

602:カサブランカの夜3/3 ◆sZWwY2W7.lkq
11/05/16 09:30:16.63 7CaYfUUn
 僕はぽん、と満月のように丸い背中を叩いた。カサブランカはにゃぁ?と鳴いて、僕の方を振り返った。
 ―オマエの財布には最初から期待してないが、餌には期待している。
 そう言いたげににやりとカサブランカは笑うと、庭に僕を置いたまま、ガラスのサッシの隙間から家に入っていった。

 夜の街、猫達の喧騒はまだまだ続きそうだ。カサブランカは僕の買って来た猫缶を食べながら、懐かしそうな表情で、夜空の向こうの街を今日も眺めている。

(了)

-----------------------------
2chあんまり慣れてないから不手際あったら申し訳ない。
感想をいただければ嬉しいです。

603:創る名無しに見る名無し
11/05/17 23:19:21.60 UefH7MGM
乙!
去勢された猫は仙人のような気分なんだろうか

604:創る名無しに見る名無し
11/06/01 06:40:46.77 eUEmMRTi
お疲れ様でした。☆

605:丸猿 ◆IRhVZh63ks
11/06/08 10:49:32.18 TtRuHKPZ
はじめまして別板で漫画SSを書いてる丸猿です
5分で考えた雑&ありきたりな文なので気軽に読んでみてくださいw

606:丸猿 ◆IRhVZh63ks
11/06/08 11:02:39.93 TtRuHKPZ
【発情期の猫】

「シュレディンガーの猫」という言葉を知っているだろうか
最近では有名な言葉となっているのでご存じの方も多いと思う

ある病気の猫を小さな箱の中に入れふたを閉じ、その箱の中を見ないようにする
すると、「箱の中で猫が今尚生きている世界」「すでに死んだしまっている世界」
2つの世界が可能性として存在する事になる・・という確率論の話らしい

ボクはこの話についてよく考える時がある
「箱の中の猫が生きているか死んでいるか」そんなくだれない話じゃない

この理論は「箱の外側にいる」観測者の主観によって成り立っている話だろう
じゃあ・・「箱の中にいる」猫にとってはどうなのか

その猫にとっては「世界が今尚あり続ける世界」と「世界がなくなった世界」
2つの世界が存在する可能性が現れるのだろうか

「世界がなくなった世界」の中で箱の中に取り残された猫は、
いったい何を考え何を思い生きるというのだろう
「世界が尚も存在する世界」で「世界がなくなった世界」を想像しながら
生きる猫は、どれほどの不安と寂しさを募らせている事だろう



607:丸猿 ◆IRhVZh63ks
11/06/08 11:05:21.79 TtRuHKPZ
そしてもっと悲しいのは「猫が今尚生き続けている世界」で
「猫が死んでいる世界」を空想され生きる猫
その猫は世界からその存在を否定され、
それでもまだ「生きた猫」と言えるのだろうか

その空想は耐える事なく続き
それは自分自身の存在さえも脅かすかのように頭の中に広がっていく

「自分自身の存在が世界から否定されている可能性」を空想しながら
その世界に生きるボクは、果たして「生きた存在」なのだろうか

・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな事を空想していると、ベランダの外から猫の鳴き声がした
発情期の猫が、あらんばかりの声で自分の存在を証明している
ボクの耳に、乱暴に入ってくる猫のダミ声は、
「ボクはここにいる」「ここで生きている」
「生きるために」「存在の証明を残すために」
そう訴えているように感じられた

・・・そういえばボクもお腹が減ったな
何か夜食でも食べに行こうか
ボクはサイフと一握りのニボシを持って、外の世界へと出かけて行く
とりあえずの、ボクの存在の証明のために


608:創る名無しに見る名無し
11/08/23 13:06:52.01 fGDsWXDi
ぬるぽ


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