11/10/15 05:50:03.28 eUVVJT0B
テスト
198:創る名無しに見る名無し
11/10/15 05:55:34.44 eUVVJT0B
「月と太陽」
彼女は少し赤みがかった黒髪を風にまかせていた。白のワンピースに出来立てのパンのようなふんわりとした色のサンダルをはいている。肌も白く、睫が長い。おそらくほとんどの女性は彼女のそれを羨ましく思うだろう。そんな人と今僕はベンチを独占している。
彼女とは出会って一ヶ月にも満たない。
しかし、このベンチで彼女に出会ったときから僕は彼女に惚れていた。
199:創る名無しに見る名無し
11/10/15 05:57:01.98 eUVVJT0B
彼女には恋人がいる。顔も名前も知らないが、恋人がいるという事実だけで僕をナイーブな気分にさせるのは十分だった。しかしそれを分かっていながらついさっき、自分の気持ちを彼女に伝えたのだ。
彼女「空が綺麗ね」
そう言われ海の水面をゆく船から目線は空に向いた。確かに綺麗だ。しかしキミのほうが、と口から出ようとしたが、彼女の足を組み替えるという動作がその衝動を殺してくれた。
僕「僕は・・・キミとは付き合ったりできないのかな?」
変わりに別の言葉が僕の肩と彼女の肩との数十センチの隙間を埋めた。
彼女「そうね」
僕「なぜ?理由を教えてくれないか?」
海辺沿いの少し高い位置にあるベンチから、水平線を眺めていた。ちょうど昼下がりを過ぎたころで、西日が照っている。僕は右の頬が焼けてしまうことを嫌い、西日から守るように右手を頬におおいかぶせた。歯が痛んでいるときの子供のように。
彼女「アナタと付き合うということはできないの。でもね、それは私に恋人がいるとかそんなんじゃないの」
僕「?わからないな。僕のことが嫌いなのかい?」
彼女「違うわ」
僕「ほんとうに?」
彼女「ええ」
僕「ならなぜ?」
彼女「決まっていることなの。アナタとは決して一緒になれない」
僕「決まっている? どういうことだ? 誰が決めているんだ?」
彼女「これよ」
200:創る名無しに見る名無し
11/10/15 05:57:40.20 eUVVJT0B
彼女はつま先でヨーロピアンな雰囲気のある石畳を軽く2回、トントン、とした。
僕「?」
彼女「地球よ」
彼女「宇宙でもいいわね」
僕は・・・なんというか、奇妙な感覚に襲われた。
彼女と知り合って月日は浅いが、少々のことなら彼女のことを理解しているつもりだ。確かに彼女は少し変わってはいるなと思っていたが、ここまで奇特な発言を聞いたのは初めてだったからだ。
僕「それは万物は神が創り給えしとかいう宗教的な話しかい?」
彼女「違うわ」
僕「じゃあ哲学的な話しなのかな?具体例はでないけども」
彼女「そういうことじゃないの。じゃあ..ひとつ話しをするわ」
201:創る名無しに見る名無し
11/10/15 06:01:06.47 eUVVJT0B
彼女「太陽はね、好きな人とは結ばれない運命にあるのよ」
僕「太陽?それは僕のことかい?」
彼女「話しは最後まで聞いて。それでね、太陽は朝から夕方までの時間をフルに使って自分を月に向けて光らせているの。そうすると夕方くらいになると東のほうから月がでてくる、と同時に太陽は頬がポッと赤く染まるの。人々がそれを見て綺麗と思うほどにね」
彼女「アナタも夕焼け、好きでしょ?」
僕「まあ・・・好きだけど」
彼女「月がでてくると太陽の顔は赤く染まり、月にアピールするの。好きだ、愛してるって。でも届かないの。なぜならその頃には星が出ているから。月と星は恋人同士なのよ」
202:創る名無しに見る名無し
11/10/15 06:01:43.98 eUVVJT0B
僕「・・・・・・。」
彼女「太陽は染めていた頬が冷めてゆき、ついには月の前からいなくなる。そして月と星が二人っきりになるの」
僕「二人っきりって星はいっぱいじゃないか」
彼女「そうよ。でも月と太陽はひとつずつなの」
僕「? なんだか・・・よくわからないな」
彼女「でもね、ほんとうは月は太陽と愛しあいたいの、お互いにね。けれども星が出てきてふたりの間に割って入るの」
彼女「私、アナタと出会う前からアナタを知っているのよ」
僕「え?」
彼女「やっとここまでの距離になったの。でも・・・・もう時間ね。」
そう言った彼女の顔はとても悲しく、悲哀に満ちていた。生涯寄り添った旦那の天国への旅立ちを看取るような、そんな感じだった。西日ももう水平線に落ちて行き、僕の右手の役割も大して無くなっていた。
彼女「そういうことよ」
彼女は言い終わると同時に僕の役割の終えた右手をどけて頬にキスをした。
頬が、右の頬が熱を持っているのがわかる。
それは右手が思いのほか西日から頬を守れなかったせいか、彼女のキスのせいかはわからなかったが、おそらく赤く、それは赤く染まっていたであろう。
ふと気づくと彼女は目の前からいなくなっていた。
代わりに東の空に月が出ていた
203:創る名無しに見る名無し
11/10/15 06:02:36.15 eUVVJT0B
終わりです。
204:メス豚
11/10/15 22:30:55.88 YqF9N4uC
「月と太陽」よみましたー
読みやすかったですよ~
なんか振られた男が気の毒です^^
じゃあ日蝕はどうすんだYO!って
突っ込んだらダメですよね(^^;
205: 忍法帖【Lv=5,xxxP】
11/10/17 01:21:39.80 MEEKbA3u
書けるようになったかな?
206:創る名無しに見る名無し
11/10/23 23:36:18.50 uTeIN8KV
>164
この「暗号」って何が書いてあるんですか?
207:メス豚
11/10/23 23:44:14.25 uTeIN8KV
>206
この暗号に意味なんかねぇよ!!!!
ふざけんな!!てめえ張っ倒すぞ、ボケナスが!!!!!!!!!!!
と、書いてあります^^
208:メス豚
11/10/23 23:46:29.92 uTeIN8KV
はい自演~
209:創る名無しに見る名無し
11/10/23 23:48:08.57 5EEDk3OY
>>208
残念だったねここがIDの出るスレで…。
くすくす…。
210:創る名無しに見る名無し
11/10/25 12:34:25.25 LQXEOlBG
>>207
う、うわぁ
211:創る名無しに見る名無し
11/10/25 21:20:45.30 wn2XofDY
ここってエッチい内容の創作はダメなんだよね?
212:創る名無しに見る名無し
11/10/26 06:53:15.85 nql7Qvi2
エロパロ板へどうぞ
213: 忍法帖【Lv=6,xxxP】
11/10/26 07:26:05.49 cqGCL/Mk
>>212
ありがとう。「エロパロ→えっちねた」に落ち着きました。
214:メス豚
11/10/30 23:25:03.20 UdhnbCew
テスト
215:メス豚
11/10/30 23:28:45.11 UdhnbCew
タイトル:「悪魔」
赤い眼を光らせながら
そいつは白いモヤのなか
毒を吐きつつやってくる
死病を引き連れ
炎の災いで家を焼く
人の心を誘惑し虜にしたあと
快楽と吐き気と頭痛を与える
悪臭と汚れをこびり付かせ
高い税金を取りやがるし
ニコチンが切れるとイライラするし…
216:メス豚
11/11/14 01:11:46.48 ze979S/x
小テスト
217:メス豚
11/11/30 01:47:13.17 0fkXR8ZI
中間テスト