10/10/23 08:04:20 /uBY9vmFP
「社会心理学の基礎」
一旦、紙に書いて皆にその内容を公表してしまうと
人間は本能的に後戻りできなくなってしまう。
その内容が、例えはっきりと間違いだと言われても。
これが社会心理学者の言う「パブリックコミットメントの一貫性」である。
これは、コミットメントが「正解」の場合は、
人はその通りに一貫した行動をとり、問題はない。
ところが、「間違い」の場合は大きな問題となる。
リアルライフでは、ビジネスプランを綿密に練って起業したが、
商売にならないことははっきりしているのに、
ビジネスモデルを変えられず会社が破綻、とか。
転職で失敗したのに、 皆に「勝ち組会社に入った」と自慢してしまったために、
きつい職場でいやいや仕事をしている、とか。
結婚生活に不満を感じていても自分の失敗を認めたくないために
結婚して幸せだと言いふらしたりとか。
つまり、墓穴を掘ってうんうん悩んでいる割には、抜け出せない理由は、
人間の本能に反するからだ。
この本能、たちの悪いことに「正解」だろうが「間違い」だろうが関係なく、
一旦、公表した決め事は変えられないのだ。非常に始末が悪い。
International Center for Cooperation and Conflict Resolution
/コロンビア大学