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本場の韓国では、飲食店でのユッケの食中毒発生の報告例はないという。
韓国では年に数回行われている衛生当局による抜き打ち検査が
食中毒防止の決め手になっているとみられ、「衛生基準」を設けるだけで
安全対策は業者任せにしてきた日本の厚生労働省にも事件の責任の一端はありそうだ。
ソウル・東大門市場の西隣にある広蔵市場。「ヨギロー オセヨ(こちらへいらっしゃい)」。
ユッケ専門の老舗「チャメチッ」の女主人、金玉姫さん(58)の威勢のよい声が響く。
30人も入れば満席の店だ。
ガラスの冷蔵ケースにユッケやレバー、センマイが並び、注文を受けると素早く盛り付け。
細かく切ったナシを皿に敷き、牛肉を載せ、卵黄をトッピングする。
「肉の色が違うでしょう」と金さん。新鮮さが一番の決め手だ。
共同通信によると、金さんは解体されたばかりの肉が入る近くの「馬場畜産市場」から、
その日に仕入れた肉を出す。冷凍ものは扱わず、包丁やまな板の消毒も毎日欠かさないという。
日本の事件は韓国でも報じられ、
金さんは「信じられない話。同業者として残念で仕方ない」と顔を曇らせた。
韓国では生肉を提供する際の特別な衛生基準はないが、
年に数回、食品医薬品安全庁が抜き打ち検査を行う。
庁によると、昨年4月は全国1426店のうち45店が肉から
細菌が見つかるなどしたため営業停止や罰金処分などに。
一方で、これまでユッケの食中毒発生の報告例はないという。
「検査では肉を買った領収書まで全て調べ、原産地の表示も確認します。
(お客さんが安心できるので)私たちにとっても良いことです」
姉と一緒に店を始めたのは30年以上前。今では日本人観光客の姿も増え、
「『本当においしい』と喜んでくれると、こちらも元気が出ます」と金さんは笑った。
(後文略)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)