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「日本側はお手上げだった。だからノウハウを持ったわれわれが最初に復旧を手がけることにした」
米空軍のブッカー大尉は24日付米軍準機関紙「星条旗新聞」でこう語った。
大尉が所属する嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の第320特殊戦術飛行中隊は
16日、パラシュートで空挺隊員と装甲車ハンビーを宮城県松島町上空付近から空中投下した。
目標は仙台空港。津波によって泥とがれきに埋もれて復旧のめどが全く立っていなかった。
同中隊が空から降下したのは空港にいち早く陸路で入り、再開作業を始めるためだ。
夜間や悪天候をついてひそかに敵の背後にパラシュート降下するのを得意とし、
アフガニスタン戦争も経験した精鋭部隊の本領発揮だった。
原子力空母ロナルド・レーガンも救援活動のため三陸沖に展開中だ。
だが、いかに空母といえども大型輸送機は離着陸できない。
物資の大量輸送を可能にする空港の重要性を熟知した上での判断があった。
空港で米軍は自衛隊員らとともにがれきの撤去にとりかかり、
3時間で大型輸送機C130が着陸できる長さ1500メートルの滑走路が完成。
20日には、C130の3倍の積載量を誇る米空軍の大型輸送機C17が
約40トンの人道支援物資を積んでアラスカから到着した。
アフガン戦争ではインド洋で補給活動をし、
イラク戦争では、どの国よりも早く「支持」を表明し、
自衛隊をイラクに派遣。このとき、小泉純一郎首相(当時)はくしくも
「有事に頼れるのは米国だけだから支持する」と語っている。
元国防次官補のジョセフ・ナイ米ハーバード大特別功労教授は
「友人である同盟国日本への心配と、悲劇から立ち上がる
日本人の力をたたえる気持ちから米国は支援している」と語った。
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