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そもそも、菅直人総理は小沢一郎元代表の「政治とカネ問題」を徹底追及、その政治生命を断ち切る“見返り”に、
政権浮揚を成し遂げるはずだった。
だが、その菅総理が今や真っ青になっている。内閣改造で国民にダメ出しを喰らったことは言うに及ばず、
ここにきて強制起訴される小沢氏の「無罪」の可能性が、俄然高まりだしたからなのだ。
政治部記者がこう語る。
「小沢裁判は半年掛かると見られているが、突如、その行方が揺らぎだしたのです。『陸山会』の
土地疑惑事件では、逮捕された小沢の元秘書・石川知裕衆院議員の初公判が2月7日に行われる。
ところが、供述を強要された録音テープが証拠採用されることとなり、判決の行方が全く分からなくなった。
疑惑のキーマンである石川が無罪となれば、小沢無罪はほぼ確実。これに総理は大慌てなのです」
ちなみに、ここで言う問題のテープとは、石川議員が一度認めた土地の買収代金の
違法性を覆そうとした際に、検事から「変更すると不利になる」と脅迫されたというもの。
会話の録音テープが裁判所に証拠採用されたことから、永田町に激震が走っているのである。
しかも、「小沢無罪」の可能性を高めているのは、これだけではない。
「昨年9月、最高検察庁に『証拠改ざん事件』で、逮捕された前田恒彦元特捜検事が、
小沢氏の第一秘書・大久保隆規被告の取り調べを行っていたことが発覚。東京地検が、
その分の供述調書を公判で使用しないことを決定した。この調書には土地購入資金の
違法性を認める大久保の供述も含まれており、今後裁判が空転する可能性も出始めたのです」(司法記者)
つまり、検察側の大失態で、菅総理が期待しまくっていた「小沢有罪」の芽が次々と
摘み取られ始めたというわけなのである。
もっとも、これは以前から予測されていたことだった。もともと今回の土地疑惑は、
検察が1年以上も捜査して起訴を断念した案件。その際には「陸山会」や小沢氏の
預金通帳までが洗いざらい調べられ、「公判維持できる証拠が全くない状態」と評判だったのだ。
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