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コートジボワール:大統領に退陣要求 国際社会、制裁表明
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【ブリュッセル福島良典、ヨハネスブルク高尾具成】先月末に実施された西アフリカ・コートジボワールの
大統領選決選投票を巡る混乱で、一方的に「再選」を主張するバグボ大統領(65)に対し退陣を求める声が
国際社会で強まっている。バグボ大統領は退陣要求を拒否しており、事態収拾のめどは立っていない。
フランスのサルコジ大統領は17日、ブリュッセルで記者会見し、仏旧植民地であるコートジボワールの
バグボ大統領を「民意に反して権力の座にとどまっている。速やかに退陣する以外の可能性はない」と非難した。
欧州連合(EU)は17日に採択した首脳会議議長総括で、同国治安部隊によるデモ隊への発砲を非難、
バグボ大統領陣営に制裁措置を発動する方針を確認した。制裁では陣営幹部への査証(ビザ)発給が停止され、
EU域内の資産が凍結される。サルコジ大統領は退陣要求に応じなければバグボ氏自身に制裁が科せられると警告した。
また、国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は17日の会見で、権力の座に居座るバグボ大統領の行為を
「許されるものではない」と非難し、政権移譲を要求した。
さらに、アフリカ域内からも非難が強まり、ケニアのオディンガ首相は同日、バグボ大統領を退陣させるべきだとし、
アフリカ連合(AU)に積極的対応を求めた。
一方、米国務省高官は16日、米国がバグボ大統領に対し「数日以内に国外に出なければ制裁を加える可能性がある」と
警告していたことを明かした。
コートジボワールの選挙管理委員会はいったん、野党指導者ワタラ元首相の当選を発表したが、バグボ大統領寄りの
憲法評議会が選挙結果を覆した。16日には最大都市のアビジャンで野党支持者と治安部隊が衝突し、20人が死亡した。
(続く)