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諫早湾干拓公金差し止め訴訟、原告の控訴棄却
国営諫早湾干拓事業の干拓地購入のため、長崎県が公金を支出するのは違法として、
事業に反対する県民７６人が支出の差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決が６日、
福岡高裁であった。
古賀寛裁判長は原告敗訴の１審・長崎地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。
１審判決などによると、干拓地は同県農業振興公社が２００８年、国から約７００ヘクタール
を約５１億円で購入。県は公社に総額で約３４億円を融資する計画を立てた。県は０６年度、
整備事業費としても約５３１万円を支出した。公社は土地を営農者に貸し出し、リース料で
県に返済する計画だが、完済まで１００年近くかかる見込みという。
原告らは０６年６月、干拓地での営農は困難で、返済の見込みがない公金支出は地方
財政法に違反するなどとして、支出差し止めを求める住民監査を請求。却下されたため、
同８月、長崎地裁に提訴した。０８年１月の１審判決は「営農が成立する見込みは一応あり、
支出に著しく不相当な点があるとは言えない」などとして原告の請求を退けた。
（2010年12月6日14時37分 読売新聞）
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