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業者が自宅を訪れ強引に貴金属を買い取るトラブルが急増し、
県内でも複数の被害相談が確認されている。
金やプラチナなどの価格上昇が背景にあると見られる。
クーリングオフの対象外で、
いったん業者の手に渡ってしまうと品物を取り返すことが難しいといい、
関係者は注意を呼びかけている。【宮崎隆】
国民生活センターに寄せられた同種の相談は、
10年4~11月で538件に上り、
07~09の3カ年度の合計236件から急増した。
現在は関東や近畿地方などの大都市圏を中心に被害が広まり、
10年末ごろから、県内でも被害相談が、盛岡市などに寄せられている。
国民生活センターの担当者によると、
手口は、自宅を訪問して「不要な貴金属はありませんか」と差し向ける。
家人が指輪や腕時計などを見せると、鑑定のふりをして、
強引に買い取っていくという。契約書を作らなかったり、
価格算定の基準を明確に示さなかったりする業者も多い。
中には日中1人で過ごしている認知症の高齢者宅に上がり込み、
タンスなどから貴金属を物色していた悪質なケースもあるという。
消費者が業者に物品を販売しているため、悪質な訪問販売業者を規制する特定商取引法の対象外で、
クーリングオフも適応できない。
金などを取り出すためスクラップ業者に売却される可能性もあると見る。
盛岡市消費生活センターの菊池与志和主査は、
今後県内でも被害拡大の可能性を指摘し、
「大切な思い出の詰まった品物を失いかねないので、
毅然(きぜん)とした態度で断ってほしい」と呼びかけている。