11/02/14 13:02:17
広告代理店はテレビの放送枠を先に押さえてしまう。
テレビのチャンネル数に限りがある以上、放送枠を押さえてしまえば、
その枠にどういった番組を割り振るかは広告代理店の裁量で決まる。
放送にかけたい作品を作る製作会社が多数あれば、過当競争になるのは
当然で、広告代理店がどれだけ利益を上げられるかは、製作会社を
どれだけ叩いて製作料を安上げできるかで決まる。安い価格を提示
してこない製作会社の作品の企画は放送までにこぎつけられない。
一回の放送料として数千万円を広告代として受け取り、制作費は
数百万がせいぜいといった状態になって今日に至る。
ある広告代理店がほぼ市場を独占している、あるいは1位と2位しかない
状況では、競争原理が広告代理店には働かないのです。
もしもそんなに安い製作費では作れないというアニメ会社があれば、
他のアニメ会社に仕事が行く。もしも日本国内のアニメ会社にはどこも
作れないとなれば、今後は海外の(たとえば中国の)アニメ会社にでも
直接間接で仕事が回るかもしれません。どこもアニメをそんな価格で
作れないとなれば、バラエティ番組でも、クイズ番組でも流して
それで視聴率が取れれば良いというわけなのです。
一つにはスポンサーである企業が視聴率させ取れれば、それでかまわない
といったスポンシングの考えで、惰性で広告費を出しているのです。
一つには視聴者が馬鹿たれで、低価格予算のアニメ作品やバラエティ
やクイズ番組を観てしまうから、内容を練って製作費をかけて良いものを
作ろうという方向に進まないのです。技術の進歩によりハードウェア
としての放送機材やテレビ受信機の品位は高まりましたが、放送されている
内容は低品位になっている、特に脚本やストーリーや問題意識が
と思わざるを得ません。