11/07/15 21:13:35.84 0
夜の庭に"星"の嘲笑が響き渡る。
倒れたサツキの腕から血がにじみ出し、アレイスターはサツキが自分の腕を修復したことを思い出す。
「すごいよ、奇蹟的だね!間違いなく血筋だ!」
血筋?と聞き返すレディに、"星"は答える。
「まだ気付いてなかったの?彼は創造人の子孫だよ!」
コルネリウスに押さえつけられていたエリファスが、ついに剣を抜いた。
エリファスの帽子の飾りが斬り飛ばされる。エリファスが刀を翻したのを見たレディはコルネリウスを呼び戻した。
サツキの元へ飛ぼうとしたエリファスだが、途中で力尽きてレディの傍に落下する。
「エリー!」
声をかけたレディに、エリファスは「触れるな!」と思わず刀を振るってしまう。
レディの腕と腹部を刃が掠り、彼女は呻いて倒れ込んだ。
正気に戻って起き上がろうとするエリファスの腕を"星"がふみつけ、刀を奪って遠くへ投げた。
「主が重篤な状態に陥ると僕も異常をきたす、哀れなものだね。
懐かしいな、僕たちも創造人が"太陽"の傷を治した時、しばらく使いものにならなかった。
ここまで急激に反応しなかったけどね」
サツキの傍にうずくまるアレイスターの肩を"星"が叩くと、アレイスターもそのまま倒れた。
アレイスターも動けなくなっていたのだ。
「本当にあなたが創造人を…?」
動けず倒れ伏したままのエリファスが"星"に聞く。
「僕じゃないよといったら君は信じるの?」
管理人を死なせたのは"太陽"。その通りだとアレイスターはいい、レディは"星"がやったという。
そして"力"は"力"だというだろう。そう"星"はうそぶく。
「君は誰を信じる?選べるの?何も見ていない君に」
そして、"星"は"月"と"太陽"の前でサツキの頸筋にピアスの先を突き付けた。
「…なぜ…なぜ君はひとを愛せないの…?」
元に戻ったサツキが、ぼんやりとした目で自分を殺そうとする"星"を見つめた。
「君にはわからないよ」
そう答えた"星"の袖を、レディが掴んだ。
「わかって…たまるか…っ」