10/10/16 13:15:15 GsttAJyr0
小室哲哉の手記『罪と音楽』より
「できる限り、直感的、反射的に伝わるよう心がけること」
これはポップスを作るときに不可欠なキーワードだ。
しかし、限度を超えてしまうと、高度や高尚な展開のメロディは不要になっていく。
それは成熟と逆行する流れだ。
「わかりやすくする」「シンプルにする」が、本来の意味から乖離して、
「音楽のレベルを落とす」「音楽を単純にする」と同義語になってしまう。
21世紀に入った頃、実は僕自身も驚いていた。ここまで簡単にしなくてはいけないのか?と。
Jポップが幼児性を強めてしまった原因の一端は、僕にある(中略)
その意味では、「小室哲哉の罪」と言われても仕方がない。
自分では止められないあの感じ。
もっともっと、と知らず知らずのうちにTOO MUCHになっていく過食症的症状。
(中略)当時は、いかに簡単な表現にするか、いかに伝わる速度を上げるかに囚われていた。