10/08/27 22:42:37 yCmAvPzp
「…はっ、…っあ、は…ぁ」
暴力的な抽送から解放された官兵衛は冷たい床に頬を預けたまま酸素を求めて何度も息を吸った。
だが息を整える間もなく、官兵衛の口元に熱い感触が押し当てられる。
固く口を閉じて顔を背けるも、男は官兵衛の顎を掴んで口を抉じ開けようとする。顎をぎりぎりと掴まれる傍ら、薄い唇を屹立の先端が往復してぬるついた体液を塗り付けている。官兵衛は男の行為の悪趣味さに眉間を曇らせた。
男はしばらくは官兵衛が自ら口を開くのを待っていたが、顔を背け続ける様子に焦れ、一つ舌打ちをすると通った鼻梁を摘んだ。
「こちらの気が済まんといつまでたっても終わらんぞ」
「っ、んっ、ぐっ…!」
息苦しさに口を開いた途端、肉棒に口腔を喉の奥まで塞がれて目隠しの下で生理的なものによる涙が流れた。熱い水がじわりと頬を伝う。
官兵衛は口を塞ぐ異物を舌で押し退けて吐き出そうとするのだが、その動きがかえって男の欲に油を注ぐらしい。男は官兵衛の頭を掴んで逃げられないようにすると、屹立をしつこく喉奥に叩き付けた。
呼吸も満足に出来ずされるがままに頭を揺さ振られている、それだけでもかなりの負担だと言うのに、さらに下肢に触れてくる手があった。
精を放たれて粘り気を帯びた粘膜に指は容易く入り込み、陰茎の裏側辺りをぐいぐいと押している。喉を性器のように扱われる苦しさに気を取られていた官兵衛だったが、指先が体内のある部分を強く押した瞬間、全身がわななき、萎えていた陰茎がびしゃりと精を吐き出した。
「っ、ぁ、んん…っ!」
官兵衛は訳も分からぬままにもたらされた快楽に初めて悲鳴を上げた。口を塞がれていたために悲鳴は喉奥を震わせただけに終わったが、精を吐き出した後も陰茎がじりじりと熱を持っている。その快楽はこれまで散々与えられた苦痛よりもよっぽど恐ろしく感じた。
「そらっ…、顔に、かけてやる…!」
口唇を犯していた男が官兵衛の額に張り詰めた亀頭を押し付けて精を放った。放出の勢いは強く、白濁が額のみならず前髪にまで降りかかる。そして、目隠しや頬を汚しながらゆっくりと滴り落ち、顎を伝って床に染み込んだ。
体液の熱さは床に流れ落ちた後も生々しく肌に残り、残滓が独特の臭気を漂わせている。交合の熱気と生臭さを孕んだ空気は湿って重い。呼吸までもが身を苛み始めていた。
「まったく…つまらん奴だ」
「…卿らの悪趣味に付き合う義理など…、っ」
男の手が官兵衛の前髪をぐしゃりと掴み、地に伏していた顔を上体ごと強引に上向かせた。
「な、にを…っ」
開いた口に液体が流し込まれ、吐き出そうとするよりも早く唇が手の平に塞がれた。押さえ付ける手の力は強く、衰え疲弊した身では幼子のように歯が立たない。
「ん、ぐぅ…っ!」
呼吸を封じられて口の中の液体を飲み込むより他なくなる。微かな苦みが喉を通り過ぎて行った。
「っぐ、何を…、飲ませた…」
「家畜の種付けに使う催淫剤だ。下手すりゃ牝馬も失神しちまうようなものをな。済まし顔で耐えられてはたまらんわ」
「…愚かな、そのようなもの…」
「ははっ、効かないと思うか。まあ直に分かるだろうよ」
再び官兵衛は床に転がされた。しばらくして、薬を飲み込んだ胃がカッと熱くなり、そこからじわじわと身体中に火照りが回り始めた。知らず呼吸が荒くなり、蒼白かった肌がうっすらと血色を帯びて細かな汗を散らす。
「あ、ぁ…、うぅ…っ!」
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