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「ガレット・デ・ロワを知ってるなんて大したもんね。ええ、新年のお菓子よ」
「もの自体は普通のアーモンドクリームパイなんだな。なんでおめでたいことになったんだ？」
「東方の三博士って知ってる？」
「ウサミミメイドがホウキに乗ったりするやつ？」
「イエス・キリストが生まれた時にね」
「つっこめよ」
「その知らせを聞いてくだんの厩に訪ねてきたのが三博士。1月6日なんだけど、公現節と言って
キリスト教のお祝いの日にしているの。その日に食べるお菓子なのよ。ロワっていうのは王様のこと、
この三博士を称えてそう呼んでるのよね」
「すいませんでした」
「わかればいいのよ。で、この中に『フェーヴ』っていう小さな人形を入れて、切り分けた時に
それが入っていた人には幸福が訪れるっていう言い伝えがあるのよ。今は家庭のちょっとした
びっくりデザートっていう役割になってるわね」
「ああ、そう聞いたんでケーキ屋で頼んだ時、中に入れてもらってあるぞ」
「気が利くわね、あんたにしちゃ。じゃ、取り分けましょうか」
「よし、じゃあ一緒に頬張ってみるか。いくぞ、せーの」
「あむ……んぐっ！？」
「お、当たりか？よかったな伊織……伊織」
「うぐ、むぐ、むぐぐぐ」
「ハハハどうした、そんなに頬張って欲張りすぎだぞいおりんハハハ」
「ぶはぁっ！……って、ねんぷちを仕込むなあっ！（バキッ）」
いおりんとパイたべたい
つか自然すぎてなんのシャレかわからんかったわ>>628