10/10/19 23:46:56 jqxSw5oU0
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「本っっっ……当にすまん！！俺のミスだ！！許してくれ千早」
場の空気を悪くしてしまうがそれも仕方ない。俺が誤って特製タルトをファンの誰かに渡してしまったのだ。
今更返してくれなどと言う訳には行かず、もはや誠心誠意千早に謝るしかできなかった。
「もう……そんなに沈んだ顔をしないで下さい。プロデューサーは一生懸命手伝ってくださいましたし、
怒ってなんかいませんから。それに、仕事自体も人に触れられて面白かったんですよ。
あまり上手くはいきませんでしたが、自分の課題も見えましたし。ですから気にしないで下さい」
「じゃあ、如月さんはその代わり彼にいたずらしちゃえばいいよ。ハロウィンだしそれで水に流せば？」
先輩で、主任でもある、天海春香担当Ｐ……この人、さらりととんでもない事を言う。
千早はそういう無茶振りに弱いんだよね。ほら、案の定真っ赤になって固まってるし。
「い、いたずら……いたずら………う、うぅ……え、えーと……晩のおかずを一品減らしちゃいます！」
全員が、静かになる……千早、いたずらのハードル低すぎ。あと、私生活がばれる事は言うな。
「だ、ダメですか……では、忙しい朝、起こしてあげません！……これもダメですか？
では、一週間ほど、洗濯は自分でしてください！えーと、それから……それから……」
なんか、今の気まずさだけでけっこうな罰を受けてる気がします。俺のＨＰはとっくにゼロよ千早さん！
周りの同僚達の【お前ランクＡアイドルにどんだけ世話になってるんだよ】オーラが痛い。
それとついでに、天海さんの【わたしのプロデューサーさんが忘れていたら…】のオーラも怖い。
「うっうー、千早さんっ！わたしと半分こしましょう♪こういうのはみんなで食べないと」
「そうだよね！千早ちゃん、わたしのも食べて！積極的に食べて！！」
「天海春香……こういうのは平等に行きましょう。良いですか、みんな10万パワーづつという事で」
最後の四条さんの発言は意味不明だが、まぁこういう事にできるのがわが765プロだよなぁ。
ミスった原因である俺が言えるこっちゃないが、ケーキが足りないくらいで揺らぐような関係じゃ無いって事だ。
こうして、商店街でのイベントは無事終わり、その日の仕事は終わった。
別の意味で千早にいたずらされて見たい気はするが、わざとやるような事でも無いし、
お互いまだまだ上を目指してやる事はある。だからもっと頑張ろう。
『プロデューサーには弱いけど～ロック民謡何でもこーい、何でもこーい♪』
隣でヘンな歌を口ずさむ小鳥さんを尻目に、とりあえずお互い精神的にもっと強くならないと、と思った……
※ハロウィンの風景が浮かんだので一本妄想を投下。ごめんねネタが古くてごめんね……
千早にどんな仮装をさせようか迷っていたら、あっという間に周りが固まったので消去法で怪物皇女になったでござる。
怪子ちゃんはメデューサだし、手が伸びたり顔変わったりは似合わないし、どうしたら良かったのかは未だに謎。
あ、小鳥さん、一反木綿とか言ったら地獄絵図になりますから、自重してくださいね。