11/01/05 23:20:07 sLerPuM+
>>153
その手の話は海外でも突っ込まれてまして。(適当訳)
(ミステリが心やホワイダニットを蔑ろにしてるというのは)基本的に竜騎士の創作だと指摘しなくちゃいけない。
古典ミステリ黄金時代はほかのジャンル、恋愛もの以上に心がある。
確かに動機を提示しない小説は少しあるけど例外はルールを作りはしない。
「ナイルに死す」を解くためには犯人の心を理解する必要がある。これは誇張じゃない。
実際、時が進むと、少なくとも「ミス・マープル」の8割は誰が犯人か読者が理解するためには犯人の動機を理解する必要がある。
さらに、「カーテン ポワロ最後の事件」を理解するには探偵の心を理解する必要がある。
竜騎士はミステリものを心無いものと評するのが大好きだ、そうじゃないのに。
ヴァン・ダインの「心無い」小説さえ完全かつ複雑な語りがあってハートが大切だった。
ホワイダニットが蔑ろにされることはあるが、ハウダニットとフーダニットだってしばしば蔑ろにされる。
「私はあなたがどうやったか分かりません」探偵は言う、「だけどあなたがやりました。確信しています。」
ミステリでありふれたシーン。「誰が」と「何故」はわかった。問題なのは「どうやって」だ。
誰かが自宅で撃たれたのを検討するのでも共通して言える。「どうやって」の問題じゃなくて「誰が」と「何故」の問題だ。
竜騎士のミステリものについての記述は全く率直に言って、とても勘違いしてる。
彼はリサーチ(少しのミステリ小説をあれこれどう参照したかによらなさそうだが)をしなかったか、
彼はただ十分深くこのジャンルをリサーチしなかった。
確かにうみねこの物語はミステリじゃない。でもミステリについてたくさん語ってる。
そしてそうするとき、竜騎士はそのお題目で自分が蔑ろにしてみせてるんだ。
映画の剣術バトルシーンがいかにばかげてて間違ってるか知ってるからフェンシング選手は楽しめないっていうのを知ってる?
ミステリファンにとって同じことなんだよ。
熱弁してごめん、だけどこれはこのシリーズでいつも私を悩ませることで、EP8自体はその点特に悪い。
心について言う結末の竜騎士のメッセージは私にはぴったり納まらない。