11/01/04 21:06:51 HVQAfyMi0
ドーハのホテル、部屋で一人きりになって窓の外を眺めて見る。
静寂の中、窓ガラスの闇に染まった表面は鏡となって僕の白い顔を映し出す。
色々な場所で色々な経験をしてきた。僕はまだ22歳だけど…。
めまぐるしい日々の中で自分を見失いそうで怖い時がある。
この感情、幼い時から持ち合わせていたような…。
男の人の視線が気になる。見詰められていると息が苦しくなることがある。
ザッケローニ監督は指導の時、それとなく僕の身体のどこかに触れる。
岡田さんの時もそうだった。リラックスさせるための心遣いだと信じていた。
でも僕に特別の感情を抱いていることが分かった時、逃れられない鎖が
僕のまだ頼りない身体を見えない力で縛りつけていることに気付いた。
これからもずっと続くこの生活は僕を男にすることをこばんでいるような…。
僕は以前TVのインタビューで結婚して子供が三人欲しいと言ったことがある。
その言葉が実現できない絵空事のように今夜も僕の内側で空転する。
ドアが静かに開く音がした。恐怖とも違うそれは耽美な罪悪感を今夜も僕に植えつける。
これから僕の心は徐々に壊れてしまうのか。恐れながらも肌に刻まれた耽美な快楽を
求める自分がいる。