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もしかしたら、クリスタルの恩恵を受けた自分は、慢心だったのかもしれない。
そんな自分に、世界の英雄である光の戦士を名乗る資格も、生きる資格もないのだ。
「…ごめんな…エリア……辛かっただろ…?お前は、ずっと一人で頑張ってきたのに…俺は…何も出来なかった…」
やがてルーネスは、腰に下げていたロングソードを握った。
「でも、もう大丈夫だ…もう俺はどこにも行かないよ…」
その刃を、自分の喉元に当てがう。
「…今度こそ…お前を守ってやるからな…だから、エリア…」
ルーネスは静かに瞳を閉じた。そして自分の喉元を引き裂いた。その鮮血がクリスタルにも降りかかる。
ごめんな、アルクゥ、イングズ、レフィア。俺には償いが必要なんだ。エリアへの償いが…
死に行く意識の中で、ルーネスは不思議にも笑顔になった。あの時のエリアのように。
「俺たちは、永遠に一緒だよ。」
声にならない呟きは、彼女に聞こえただろうか。いや、そうでなくてもいい。
これで良かったのだ。自分は死で罪を償い、エリアと一緒になれる。
もう、エリアを悲しませたりはしない。
オレトエリアハ エイエンニイッショダヨ