フローラファンスレat FF
フローラファンスレ - 暇つぶし2ch475:通りすがりの白戦士
11/07/05 06:44:40.43 nKXqc1+kO
~学ぶ青髪9(完)~

デボラはリリアンを抱き上げ、フローラの側に座る。
フローラの顔は涙で赤く腫れ上がっていた。
「私は最低な女です…。
アンディが好きなのに、リュカさんも好きになって、自分で苦しんでいる。
お父様の為やアンディと世界の平和の為とか理由付けても、
結局はアンディとの思いが私を苦しめる。
愚かですわ…。」
「フローラ…、私もお父様と結婚する前は悩みましたわ。
家族の事とか、仕事との事とか色々とね…。
どんな些細な事でも、恥ずかしい事ではないの。」
シャルロットはフローラの頭を撫でた。「お母様も、同じ様にお悩みになられましたの…?」
シャルロットは小さく頷いた。
「ルラフェンの魔法弓騎士シャルロットとサラボナのロベルト公爵の大恋愛。
重騎士ロベルト、恋の矢に射抜かれる。
サラボナとルラフェンでの、ちょっとした伝説さ。」
「昔の話よ。」
シャルロットはクスッと微笑む。
「フローラ、私はね。あなたがどんな決断をしても、それが正しいと信じるわ。
ううん、正しい恋愛というのも変ね。
でも、あなたが一生懸命に悩んで、苦しんで選んだ結果ですもの。
それを応援しないわけには行かないわ。
だって、私の大切な娘ですもの。
だから、あなたの気が済むまで悩みなさい。
そして、耐えられなくなったら、いつでも私とデボラの側で泣きなさい。」
「ああ。大事な妹だ。あたしは不器用だけど、
あんたが泣ける胸くらいは貸せるよ。」
「お母様、姉様ー!」
フローラの瞳に再び涙が溢れ、シャルロットとデボラは2人で泣き崩れたフローラを抱えた。

「ふ~ん。それで、どうしたいの?」
その日の夕方、フローラは気分転換にジュリアと買い物に出掛けていた。
「まだ分かりませんわ。でも、自分の感情を大事にしたい。」
フローラとジュリアはユキの背中に乗っていた。
心地良い風が2人を包む。都会の喧騒や花婿選びの噂も2人には別世界の出来事に感じられた。
「ペガサスに乗せてもらうのは久し振りね。
…このまま、どこか遠くに行きたくなるわ…。」
「じゃあ、フローラちゃんも天空天馬騎士団に入る?
確か、レイピア程度なら使えるよね?」
フローラは一瞬、それを考えた。
しかし、すぐにアンディとリュカの顔が浮かぶ。
「有難う。でも、私は自分の道を進むわ。
そう、流れる風の様に自由に…。」
悩みは消えていないものの、フローラの表情は爽やかな風と一体になっていた。


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