10/10/12 16:56:01
>>130
現代日本にいながら自宅で餓死した人がいた、という事件は別の意味でも衝撃だった。
山本七平の体験した飢餓の記録や熱帯のジャングルを生き延びた元兵士の記録とは
行動パターンがあまりにも違っていた。戦争中の飢餓体験を読む限り、飢餓状態の
人間が付近に食料が豊富にありながら、それを乞いも盗みもせずに、黙って餓死し
てゆくなんてことはありえそうにないから。
現代日本人が半世紀前の日本人よりひ弱になって、すぐ諦めるからなのか。あるいは
周囲の誰もが飢えている状況と、自分だけが飢えている状況では絶望の質が違って
くるのか。物乞いや盗みで飢餓を一時的に引き伸ばしても、もうどうにもならんと
観念してしまうのか。
だとすると今の日本に棲息する30代過ぎのニートやニート予備軍が、頼りの両親の
死の後に、次々と静かに餓死してゆく暗い未来がやってくるのかも。